AIEトークン(AIS)は取引所のオーナーになれる100倍ICO

2019年9月9日

 

仮想通貨投資で稼ぐ方法は、トレード、アービトラージ、ICOの3つが代表的です。今までは自動売買システムやアービトラージシステムで億万長者という詐欺プロジェクトも多かったですが、2018年5月現在はICOをネタにするものが多いです。

詐欺師たちは視聴者に億万長者の妄想を抱かせてお金を騙し取るために、訴求力のある夢物語を考えるのに日々励んでいます。その努力を人道支援に回してほしいものです。

最近登場した仮想通貨投資案件に「エクスチェンジアンバサダー(AIE)」があります。本記事ではこのプロジェクトを検証します。

この記事は、プロジェクトへの参加、不参加を強制することを目的としたものではないので、他のサイトの情報や家族、友人の意見も参考にして、ご自身の判断のもと投資するかどうかを決めて下さい。

また、本記事で使用している画像と動画のすべては、検証を目的として一般公開されているものを引用したものです。

AIEトークン
(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

このプロジェクトは、仮想通貨取引所のオーナーになって利益を分配してもらえるプロジェクトです。100倍ICOにも参加できます。AIEは「AI Exchange(人工知能取引所)」の略で「アイ」と読みます。

主催者は滝川准士氏(たきがわじゅん)。准士と書いて「じゅん」と読むようです。始めて読む人は全員「じゅんじ」と読むのではないでしょうか。

滝川准士
(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

以下は滝川准士氏の名前を名乗るシーンです。「じゅん」と言っています。

まさか、動画でうっかり本名を言っていることに気が付いて、今更撮り直すわけにもいかないので准士と書いて「じゅん」と読むことにしたってことはないでしょうね。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

滝川准士氏は、21歳のときに事業を立ち上げ、今までに運送、電気、空調設備、中古車販売業者、板金工場、オンラインゲーム事業、FX取引所、証券会社5社、ベンチャーキャピタルなど合計30社を立ち上げた起業家だそうです。

現在はICOコンサルタントとして、海外半分、国内半分で走り回っていて、有名企業からマーケティングについての相談を多数受けていると言っています。

マレーシア、シンガポール、香港、ブリティッシュヴァージアイランド、アメリカ、台湾、イギリス、ニュージーランド、パナマなど多くの国で法人を立てて事業をやってきたそうです。

これほど輝かしい経歴を持っているのであれば、ネット検索で色々な情報が出てくるはずです。

そこで「"滝川准士"」でGoogleシークレット検索をしてみたところ、AIEプロジェクトの記事以外何一つ見つかりませんでした。「"滝川准"」も同じです。

Google検索「滝川准士」
(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

海外でも活動しているということで「"Jun Takigawa" ”stock company”」「"Jun Takigawa" FX」「"Junji Takigawa" FX」「"Jun Takigawa" Mongolia」など、英語であらゆる検索を試みましたが、滝川准士氏と見られるものは何一つ見つかりませんでした。

よって滝川准士氏は、全く表に出ないように気を配りながら事業を展開し、世界をまたにかけて活躍してきたのか、滝川准士の名前が偽名なのか、経歴が嘘なのかのいずれかになります。

Google検索「Jun Takigawa stock company」

プロジェクト主催者の自己紹介には気になる点があります。それは、

社名やグループ名を言わない。

です。

滝川准士氏は30社の会社を立ち上げた経歴を述べましたが、業種こそ言うものの社名を1つも言いません。

顧客の社名を言わないのは分かりますが、自分が過去に立ち上げた会社の社名を1つも言わないのは違和感がありまくりです。よってこの経歴は嘘である可能性が高いことが分かります。

動画の中で以下のように言いました。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

何とコインチェックの社長とアポイントがとれるそうです。これが事実であれば、滝川准士氏のコンサルタントとしての信用が高まります。

ここは一つ、コインチェックの問い合わせ窓口で質問してみました。現在のコインチェックは顧客対応が良いという話も聞くので、回答がくることを期待しています。回答がもらえたらここに追記します。

お世話になっております。
最近、AIEという新しい仮想通貨取引所を設立するICOが話題になっています。
そのICOの主催者である滝川准士さんは、コインチェックの社長とつながりがあるそうですが、それは事実でしょうか?

以下のユーチューブ動画の35分12秒あたりの発言です。
https://youtu.be/WwQvjF8q_2w

【20180601追記】
CoinCheckから返信がきました。

ご質問いただきました滝川准士様と弊社前社長と関係につきましては会社として確認はしておりません。

 

滝川准士氏は、過去にリップル社から100万XRPをもらったことがあるのと、イーサリアムのICOで1ETH=26円のレートで100万円ぶんを購入したと証言しています。

ガチホしていると仮定して、2018年5月27日のレートをもとに資産を計算すると以下になります。

(リップル)66円×1000000=約6600万円
(イーサリアム)64000円×(1000000÷26)=約24億6000万円

動画では証拠は提示されませんでした。

ちなみに、証拠画像の偽造が発覚したSHAREプロジェクトの金森氏も1ETH=26円のときにイーサリアムを200万円ぶん購入したと証言しています。
⇒「SHAREプロジェクト

 

このプロジェクトの稼ぐ方法は2つあります。

1つ目は、新設する仮想通貨取引所のオーナーになって利益を分配してもらうです。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

仮想通貨取引所を設立する国はモンゴルです。モンゴルはロシアと中国に挟まれた国で2018年5月現在の人口は約300万人です。公用語はモンゴル語で、ロシア語と中国語を話せる人もいますが、英語を話せる人はそれほど多くいません。

 

仮想通貨取引所は人工知能と仮想通貨取引所を組み合わせた世界初の取引所になります。AI × Exchange 略して AIE(アイ)。

何と人工知能が人間の行動特性をデータ分析して、将来のビットコインの価格とともに取引チャンスを知らせてくれます。そんな画期的な取引所があれば世界中の投資家全員がこの取引所を使うことでしょう。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

そして、このプロジェクトではエクスチェンジアンバサダーを500人募集しています。

アンバサダーは「大使」という意味です。最近よく聞くアンバサダーマーケティングとは、インフルエンサーに商品を紹介してもらって顧客を集めるマーケティング手法のことをいいます。

以下の動画は、エクスチェンジアンバサダーのサービス内容についての説明です。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

以下の動画は、エクスチェンジアンバサダーの仕事についての説明です。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

以下の動画は、エクスチェンジアンバサダーになるための費用です。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

ほとんど無料でエクスチェンジアンバサダーになることができ、なったあとも何もしないで取引所の利益を分配してくれるそうです。理由は、エクスチェンジアンバサダーの口コミの力を使って、AIEを日本で広めたいから。

ここで1つ考えて下さい。

自分たちで稼いだ利益の大半を、無条件で他人に配るということはありえるか?

ありえません。

芸能人や著名人を起用するならまだしも、影響力がある人かさえ分からない赤の他人に、自分たちが稼いだ利益の大半を配る会社などこの世に存在しません。

仮にそんな美味い話があるのなら、赤の他人ではなく、滝川准士氏の起業人生でお世話になった人達をエクスチェンジアンバサダーに招待するはずです。

また、仮想通貨取引所は大きな利益が見込めると同時に、システムトラブルやハッキング被害によって大きな損失を出す可能性があります。そのような非常事態にも耐えうる資金力を残しておく必要があるのと、設備やセキュリティ、技術者に投資して、取引所をより強固なものに成長させていく必要があります。

このようなシビアな環境で、取引所手数料で稼いだ利益の大半を赤の他人に配ってる場合ではありません。

よって、ほとんど無料で何もすることなく分配金が貰えるという話は嘘の可能性が高いです。

 

滝川准士氏は、モンゴル政府や金融機関の関係者と密なつながりがあるので、独り勝ち状態で仮想通貨取引所を運営できると言っています。

下図は商品紹介ページに載っている関係者です。調べたところ3人の職業は本物のようです。2話の予告編で3人とも何かを話していましたが、モンゴル語なので何を言ってるのかさっぱりわかりません。

この方たちは、何もしないエクスチェンジアンバサダーに利益の大半を配ることを知っているのだろうか。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

このプロジェクトの稼ぐ方法の2つ目はICOです。

ICOは2つ用意されていて、1つ目のコイン名は「AIEトークン」。すでに上場が確定しているそうです。

以下の動画は、AIEトークンの価格は何倍を見込めるかの宣言。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

2つ目は取引所トークンです。取引所トークンとは、取引所が独自に発行する仮想通貨のことです。取引所トークンを保有しているユーザーは売買手数料が安くなるなどのお得なサービスを受けることができます。

大手取引所のBinance や Kucoinも独自トークンを発行していて、売買手数料がバリ安になるので私も保有しています。

以下の動画は、取引所トークンの価格は何倍を見込めるかの宣言。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

つまり、10倍のICOに2回参加することで、資産が10×10=100倍になるということです。

取引所トークンは良しとして、AIEトークンは何に使えるトークンなのかの説明がありません。もしかして、最初は取引所トークン1つで100倍を宣言しようと思ったけど、今の相場で100倍宣言は無いだろうと考えて、急遽ICOを2つに分けたのかも知れません。

下図は特定商取引法に基づく表記です。

特定商取引法に基づく表記
(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)

 

会社の所在地「P.O. BOX 957, Offshore Incorporations Centre, Road Town, Tortola, British Viagin Island.」が気になったので調べてみたところ、

バージン諸島でした。。

遠っ!(・□・;)

「P.O. BOX 957」は秘書箱のボックス番号です。

これから取引所を作ろうとしている会社の住所が、なんでモンゴルの地球の裏側にあるポストやねん。

 

住所で検索してみると、金融庁の警告ページがヒットしました。ポスト番号も957で同じ。


⇒引用元:金融庁「無登録で金融商品取引業等を行う者について

 

以上、エクスチェンジアンバサダーの調査結果です。

私の予想では、このプロジェクトはICOとエクスチェンジアンバサダーの参加費を集めたあとフェードアウトしていくプロジェクトと予想します。

モンゴルといえば相撲と初代皇帝「チンギス・ハン」。小学生のころチンギス・ハン(ジンギスカン)の曲が好きでした。

 

【20180619追記】
AIEの提携先と言っていたARD Financial Group が AIE のことを詐欺の疑いがあると発表しました。AIEへの投資を検討している人は注意して下さい。


(引用元:http://ea-y.net/lp/1sdfg/)