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SBIの日本初ビットコインETFとXRP ETFの影響を予想します

SBIホールディングスが決算発表会で、ビットコインETFの発行予定を発表しました。

規制当局の許可が下り次第、すぐにビットコインを含むETFの組成・提供を開始します。これにより、日本初のビットコインETFが実現する可能性が現実味を帯びてきました。

この記事では、SBIのビットコインETFの内容と、日本初のビットコインETFがビットコイン価格に与える影響について考察します。

目次

ビットコインETFとは

ビットコインETFとは、ビットコインの価格に連動することを目的とした上場投資信託です。

投資信託とは、運用の専門家が投資家から集めた資金をまとめて株や債券などに投資し、得られた利益を保有口数に応じて分配する金融商品です。その投資信託を証券取引所に上場させ、株のように売買できるようにした金融商品のことををETF(上場投資信託)といいます。

ビットコインETFには大きく分けて次の2種類があります。

  • 現物型:ETF運用会社が実際にビットコインを購入・保管し、ETF価格と現物価格を連動させる方式
  • 先物型:ビットコイン自体は保有せず、ビットコイン先物取引を通じて価格連動を目指す方式

一般的に、現物型ETFの方が投資家や市場関係者から高く評価されます。

理由は、実際にビットコインを保有することで価格との連動精度が高い。契約の期限がないため乗り換えコストが発生しない。買い注文が入るたびにビットコインを現物購入するため、価格上昇要因になりやすい、などが挙げられます。

さらに、規制当局がビットコインETFを承認するということは、ビットコインを安全な金融商品として制度的に認めることを意味するため、信頼向上につながることで、これまで暗号資産に投資してこなかった機関投資家や証券トレーダーが参入するきっかけにもなります。

世界各国のビットコインETF

世界で最初に先物型ビットコインETFを承認したのは2021年のアメリカです。続いて、現物型ビットコインETFが初めて承認されたのは2021年のカナダです。

その後、ブラジル、ドイツ、スイス、オーストラリア、香港などでも現物型ビットコインETFやETP(上場投資商品)が続々と承認されました。

そして、2024年1月、ついにアメリカでも現物型ビットコインETFが初めて承認され、大きな話題となりました。世界最大の資本市場であるアメリカでの承認は、ビットコインが制度的に認められた投資対象であるという強力なメッセージとなり、他国の規制当局の判断にも大きな影響を与えました。

実際、2024年にアメリカで上場したビットコインETFには猛烈な勢いで資金が流入しています。特にブラックロックのETF(IBIT)は、ETF史上最速で100億ドル(約1.4兆円)の運用資産に到達しました。

そして上場から1年半が経過した現在、アメリカのビットコインETFの資金流入の累計は550億ドル(約8.1兆円)に上っています。

アメリカのビットコインETFの資金フロー

日本のビットコインETF

現在の日本のETFは、金融商品取引法(金商法)に基づき、次のような対象に限定されています。

  • 株、債券、不動産投資信託
  • 金や原油などのコモディティ
  • 株価指数や債券指数などの金融指標

現在の日本の暗号資産制度は、ビットコインなどの暗号資産を「資金決済法」に基づく資産としていて、資金決済法は電子マネーなどの送金手段を想定した法律であり、ETFの対象にはなりえません。そのため、ビットコインETFの実現のためには、暗号資産の規制を資金決済法から金商法に移行して、金融商品として取り扱うようにする必要があります。

現在、金融庁の暗号資産ワーキング・グループで、規制を金商法に移行する方向で制度見直しが進んでおり、早ければ2025年12月の税制改正大綱にその方針が盛り込まれます。

SBIのビットコインETF

SBIホールディングスは、国内で暗号資産分野に積極的な大手企業のひとつです。

昨年2024年8月の決算説明会で、米資産運用大手フランクリン・テンプルトンとの合弁会社を設立し、暗号資産ETFを視野に入れた展開を発表しました。

2024年8月のSBIホールディングスの決算説明会の資料(暗号資産ETFに関するページ)

2024年11月の決算説明会では、いち早い暗号資産ETFの組成に向けて、暗号資産ETFに関する国内勉強会への参加、社内横断チームの設置を検討中であることを発表しました。

2024年11月のSBIホールディングスの決算説明会の資料(暗号資産ETFに関するページ)

2025年5月の決算説明会では、フランクリン・テンプルトンとともに、暗号資産を組み入れたファンドやETFを検討中であることを発表しました。具体的にビットコインETFやイーサリアムETFを挙げています。

2025年5月のSBIホールディングスの決算説明会の資料(暗号資産ETFに関するページ)

そして、2025年7月末の決算説明会で、規制当局が許可次第、暗号資産を組み入れた投資信託・ETFの組成を行う意向を発表しました。

2025年7月のSBIホールディングスの決算説明会の資料(暗号資産ETFに関するページ)

具体的な商品案は以下の2つです。

  • 金(ゴールド)&暗号資産(デジタルゴールド):金を51%以上、ビットコインを49%以下の資産配分にすることで、暗号資産のボラティリティを抑えつつ、場合によっては暗号資産の大きな収益を狙える金融商品
  • 東証上場・暗号資産ETF:純粋にビットコインやXRPなどのETF。前回の決算説明会ではイーサリアムETFについても言及していたので、イーサリアムも対象になると考えられます。

上記ETFについては「法改正がされた以降、すぐにでも提供したいと考えている」と明言しており、準備は万全と見られます。

日本初のビットコインETFが価格に与える影響

現在の日本では、暗号資産の利益に最大55%の累進課税が課されるため、多くの個人投資家が暗号資産投資を敬遠してきました。

一方でETFであれば、証券口座から簡単に投資でき、かつNISA口座での運用対象になる可能性もあるため、幅広い層の投資家にとって新たな選択肢となります。

国別の株式市場の時価総額を見ると、1位はアメリカで約65兆ドル、2位は中国で約11兆ドル、そして、3位が日本の株式市場の約7兆ドル(1044兆円)です。さらに、日本人の個人金融資産は2000兆円を超えるとされており、アメリカほどではないにせよ、かなり大きな市場規模です。その一部でもビットコインETFに資金が流入すれば、価格上昇へのインパクトは十分にあります。

そのため、日本初のビットコインETFの上場は、ビットコインの価格にポジティブな材料として受け取られる可能性が高く、世界中の投資家の注目が集りまくりです。

引用元:岡三証券

注意点は、仮に規制が金商法に移行し、税制も申告分離課税(税率20%)に統一された場合、今まで高税率を理由にずっと利確を避けていたガチホ投資家が、税率引き下げを機に大量に売却する という動きが一時的に価格の下押し圧力となる可能性があることです。

しかし、日本初のビットコインETFの誕生は、単なる新商品の誕生ではなく、日本の金融制度・税制・資本市場が暗号資産を本格的に受け入れる転機となる出来事なので、長期的にビットコイン価格に、投資家層に、新たな爆上げの波をもたらすでしょう。

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