ビットコイン価格が年初来安値を更新。底値は43万2000円と予想する理由を説明。
2018年6月22日にbitFlyerをはじめとした大手仮想通貨取引所6社に対して金融庁が業務改善命令を出したことをきっかけにビットコイン価格の下落に勢いがつき、6月24日に年初来安値を更新しました。
これを受け、bitFlyerの加納裕三社長とbitbankの広末紀之社長は自社の体制強化を優先するために、日本仮想通貨交換業協会の副会長を辞任したそうです。
ボックス相場であればここから上昇に転じることも期待できますが、冷えている感が強い相場の雰囲気から、どこまで下がるか分からないと思っている人もいると思います。
そこで本記事では、ビットコイン価格はどこまで下がるかを予想しようと思います。といっても、当たるとは限らないので良い子は真似して買わないで下さい。
通貨の価値は交換できる物によって測ることができます。
例えば、日本円100円はどのくらいの価値をイメージしますか?
自動販売機の缶ジュースは130円で買えます。なので100円は、おやつ程度の安いイメージを持つ人が大半だと思います。スーパーの激安セールで好きな缶ジュースが1本50円で売られていたら喜んで買います。
普通自動車は200~300万円くらい出せば良い車が買えます。なので200万円は車が買えるほどの高いイメージを持つ人が大半だと思います。
では、ビットコインの1 BTCはどのくらいの価値をイメージしますか?
。。
そうです。分かりません。
なぜなら、2018年6月現在はビットコインの固定価格で商品を売っている店がないからです。
例えば、ビットコインで自動車を買おうと思ったときに、今日行っても、1週間後に行っても、1ヶ月後に行っても必ず 2 BTC のような定価で売っている店はありません。
店側は、現在のレートをもとに自動車の円価格をビットコイン価格に換算して購入者に請求します。
例えば、1 BTC = 75万円のレートで、日産リースが300万円の販売価格のときは、300 ÷ 75 = 4 BTC を請求します。
その後ビットコイン価格が爆上げして、 1 BTC = 100万円のレートになったら、300 ÷ 100 = 3 BTCを請求します。
つまり、ビットコインの価値は法定通貨の価値を基準に測られます。
また、ビットコインには適正価格の指標がありません。なぜなら、仮想通貨自身は利益を生み出さず、配当金も無いからです。株なら企業の業種と業績からある程度の適正価格の見通しを立てることができますが、仮想通貨の場合は普及すると思うか、思わないかが価格を上下させる要因になります。
⇒参考記事「仮想通貨の適正価格がない理由」
上記を読むと、ビットコインの価格は予想できないという結論で終わってしまいますが、実はビットコインを使って固定価格で受けられるサービスがあります。
なんだと思いますか。
。。
そうです。送金です。
送金手数料はトランザクション量によって改定されることはありますが、基本的に今日も明日もビットコインを送金するのに必要な手数料はビットコインの固定価格で支払います。
下表は日本の大手仮想通貨取引所のビットコインの送金手数料です。
送金手数料 | |
---|---|
bitFlyer | 0.0004 BTC |
coincheck | 0.001 BTC |
Zaif | 0.0001 ~ 0.01 BTC |
bitbank | 0.001 BTC |
Zaifは0.0001~0.01 BTCのあいだでユーザーが自由に手数料を設定でき、高く払ったほうが着金までの時間が短くなります。ちなみに、あまり低く設定すると着金までの時間がべらぼうに長くなるので気を付けましょう。
2018年6月15日現在のBTCレートは、1 BTC = 約68万円なので、手数料の範囲は68円~6800円になります。おそらく、6800円も払う人はめったにいないと思います。
全体的にみて送金手数料は0.0004 BTC ~ 0.001 BTC(現在レートで272円~680円)がよく使われていると考えられます。
なお、ハードウェアウォレットからの送金手数料は取引所からの送金手数料よりバリ安になりますが、ビットコインを購入するときは取引所を使うのが普通なので、価格予想に使用するのは取引所の送金手数料のみとします。
上記の送金手数料が安いか高いかを判断するには、法定通貨の送金手数料と比べるのがいいでしょう。
下表は日本の3大メガバンクのATMまたはネットバンクを使って他の銀行口座へ送金するときの振込手数料です。
銀行名 | 3万円未満 | 3万円以上 |
---|---|---|
三菱UFJ(ATM) | 270円 | 432円 |
三菱UFJ(ネットバンク) | 216円 | 324円 |
みずほ(ATM) | 216円 | 432円 |
みずほ(ネットバンク) | 216円 | 432円 |
三井住友(ATM) | 216円 | 432円 |
三井住友(ATM) | 216円 | 432円 |
上記表より、法定通貨の振込手数料は216円~~432円が相場であることが分かります。
ビットコインの送金手数料の範囲は0.0004 BTC ~ 0.001 BTC(現在レートで272円~680円)なので、0.001 BTCの価格が432円を下回ったときに安いと判断されて買い圧力が高まり、底値になる可能性があります。
0.001 BTC = 432円ということは、1 BTC = 43万2000円です。
よって、本サイトでは
と予想し、43万5000円で指値を入れておきました。
ビットコインは世界中で取引されているので、海外の金融機関の振込手数料も考えたほうがいいという意見もあると思います。
下表は過去1カ月のビットコイン取引で使われている法定通貨の割合を円グラフで表したものです。日本円が6割以上であることが分かります。つまり、ビットコイン取引は日本人がかなり多いということです。
⇒引用元:CryptoCompare「BTC」
また、2018年現在のアメリカは他銀行への振込手数料はべらぼうに高く、高額の買い物の支払いをするときに銀行振込みではなく小切手を使うのが主流です。
上記より、今回の予想にはビットコイン価格への影響力が最も高い日本のデータのみを使いました。
ビットコイン価格は下降トレンド継続でジワジワと下がり続けるのか、それとも、何かをきっかけとして大きく上昇し始めるのか、今後の展開に目が離せません。
アメリカの他銀行への振込手数料がべらぼうに高いということは、仮想通貨が送金手段として普通に使われるようになるの日は遠くないと私は思っています。