【初心者講座2】仮想通貨が実現する通貨の民主化

まずは、みんな大好きな紙幣や硬貨は誰が発行しているのかおさらいしましょう。

紙幣は日本銀行が発行しています。

日本銀行は日本で唯一紙幣を発行できる銀行で、財務省が管轄しています。「にちぎん」という愛称で呼ばれています。

日本銀行は紙幣の発行枚数が決まったら日本印刷局に製造を依頼し、日本印刷局から紙幣を受け取ったら、市中銀行の国債を買い取って全国に紙幣を流通させています。

 

一方、硬貨は日本政府が発行しています。

ややこしいですが、紙幣は日本銀行、硬貨は日本政府ということです。

日本政府は硬貨の発行枚数が決まったら造幣局に製造を依頼し、造幣局は製造した硬貨を日本銀行に納入します。

 

上記のように、紙幣と硬貨は、発行の権限と財源が中央政府に一元化されています。ゆえに、私たちが現在使っている紙幣や硬貨は中央集権的な通貨といわれます。国が法律で定めて発行する通貨は「法定通貨」と呼ばれます。

一方、仮想通貨代表のビットコインには発行元が存在しません。

発行元が存在しないから発行されないというわけではなく、プログラムが自動で新しいビットコインを発行します。もう少し具体的にいうと、ビットコインのシステムの整合性を保つための計算処理に参加しているコンピューターの中で、一番最初に計算に成功したコンピューターの所有者にビットコインが発行されます。

このように、ビットコインは、発行の権限と財源を管理する団体がいない、非中央集権的な通貨です。

中央集権の通貨の利点と欠点

法定通貨(中央集権)は国が通貨の価値を裏付けているので信用されやすく、価格が安定しやすいというメリットがあります。

今日130円で買えたものは、基本的に明日も130円で買えます。

 

法定通貨のデメリットは、盗難、紛失、不正行為が起きないために管理者が厳重に管理しなければならず、金銭的にも時間的にもコストがかかることです。

また、発行や流通を一元管理している人間がいるということは、管理権限を利用して自分たちが得をしようとする人間が現れる可能性があります。

例えばある日、町内会で使える地域振興券の製造をあなたの家で行うことになり、あなたは管理者になったとします。泥棒から地域振興券が盗まれないように厳重に管理し、何枚製造して、何枚どこに配るかなどを家族で決めます。

もちろん、あなたも地域振興券をもらう権利はあります。そのときどんなルールを作って、自分はどのくらい地域復興券をもらうようにしますか。

そうです。管理手当、危険手当、特別手当など、他の人よりも自分に多く地域復興券が割り当たるようなルールを作って得をしようとします。これが人間です。

ルールなので犯罪ではありません。

家族以外の人には内部でどのような管理が行われているかよく分からないので、明らかにズルと分かるようなもの以外は、決められたルールを皆が受け入れることになります。

このように、中央集権の通貨は、信用されて価格が安定するメリットがある半面、権力者が作ったルールによって権力者に富がかたよる不公平な通貨でもあります。

非中央集権の通貨の利点と欠点

仮想通貨(非中央集権)のデメリットは、国が価値を裏付けていないので価格が安定しないことです。

今日1BTCで買えたものが、明日も1BTCで買えるとは限りません。逆に、今日1BTCで1個買えたものが、次の日1BTCで2個買えたなんてこともあるくらい価格の乱高下が激しい世界です。

投機的な観点ではスリリングで面白いですが、日常生活で使う観点では価格の乱高下の激しさは何とかしなければならない問題と考えられます。

一方、仮想通貨の最大のメリットは権力者が作ったルールによって権力者に富がかたよる不公平が発生しないことです。

ビットコインの場合は先行者や、マイニングを制した団体に富が偏る状況が発生しますが、平等なルールのもとに通貨が配布され、権力者によって仮想通貨のシステムが変更されることはありません。

つまり、仮想通貨の登場は「通貨の民主化」を成し遂げようとする歴史的な重要な出来事ということです。

人類は歴史の中で、独裁者がすべてを決める独裁主義を経験したあと、政治、情報の民主化を実現して平等な世の中を作りつつあります。そして、ついに通貨の民主化も実現しようと動き出したのです。