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2028年は遅すぎる!暗号資産20%前倒しか?国会で攻防

いよいよ今年、暗号資産の申告分離課税20%に向けた法改正が国会で審議されます。

これまで最大55%だった税率が見直される歴史的転換点です。

分離課税の適用開始日は2028年1月とされており、「遅すぎる」との声も上がっています。

2027年前倒しは実現するのか。国会での攻防と今後の見通しをわかりやすく解説します。

目次

2027年1月に前倒しすべき

■国民民主党・玉木代表
暗号資産の税制改正について伺います。昨年12月の税制改正大綱に、これまで雑所得扱いで最大55%の税率だった暗号通貨の売却益に対する課税を申告分離課税20%とすることが明記されました。

しかし、実施時期が2028年1月というのは余りにも遅すぎませんか。

今国会に提出予定の金融商品取引法改正案の施行時期を前倒しし、暗号資産の税制改正の実施時期も2027年1月に前倒しすべきです。

必要なら国民民主党から修正案を出すので、ぜひ協力していただけないでしょうか。

2025年12月発表の税制改正大綱に、ついに暗号資産の税制を分離課税(税率20%)にする方針が盛り込まれ、ようやく日本の暗号資産も世界基準に近づくことになります。

ただし、注意文に以下が記載されていました。

令和8年度税制改正大綱における「暗号資産の申告分離課税20%」の記述

金融商品取引法の改正法の施行の日の属する年の翌年の1月1日以後に行う特定暗号資産の譲渡等について適用する

つまり、先に金商法の改正法を適用し、その翌年1月1日から申告分離課税を適用する流れです。

金商法の改正法は今年の国会で審議され、2027年1月に適用される見通しになっているので、分離課税の適用は2028年1月からになります。

2年後

「遅すぎる」という声がSNS上で溢れました。

国民の声を代弁するかのごとく、国民民主党の玉木代表が代表質問で、

「実施時期が2028年1月はあまりにも遅すぎる」

「2027年1月に前倒しすべき」

と主張し、高市首相に協力を要請しました。

しかも必要なら国民民主党から修正案を出すとまで言っています。

国会審議でよくあるパターンが、問題提起だけしたり、政府答弁を引き出して終了ですが、「必要なら国民民主党から修正案を出す」と明言したことから、メディア向けパフォーマンス以上の姿勢であることがうかがえます。

国民民主党の主張に対し、高市首相は以下の回答をしました。

■自民党・高市首相
暗号資産取引に係る分離課税の適用時期については、本特別国会に提出されている所得税法等の一部を改正する法律案において、今国会に提出予定の改正金融商品取引法の施行日の翌年1月1日からの開始としているところです。

今回の課税見直しの適用時期については、改正金融商品取引法の施行に当たり、関連する政令等の準備や関係事業者に対する周知等に一定の期間を要することに加え、改正金融商品取引法を踏まえ、暗号資産取引業者や自主規制機関にて利用者保護等の体制整備に一定の期間が必要であるということを考慮したものでございます。

高市首相の回答をひと言でいうと「2027年1月は無理」です。

なぜそんなに時間がかかるのか。理由は大きく3つあります。

  1. 政令や細かいルールの整備に時間が必要なこと
  2. 取引所などの関係事業者へ新制度を周知し、システム対応を進める必要があること
  3. 利用者保護の体制を整えるための準備期間が必要なこと

つまり政府側は「税率を変えるだけではなく、暗号資産を金融商品として扱う枠組み全体を整備する必要があるので、一定の準備期間は避けられない」という考えです。

玉木代表がスピード重視で前倒しを求めたのに対し、高市首相は「制度の安全運用重視」の姿勢を示した形です。

今回の論点は「市場活性化を優先して早めるべきか」「制度の安定を優先して慎重に進めるべきか」にあります。

2027年1月の実現可能性は

結論から言うと、2027年1月開始が実現する可能性は現時点では高くありません。

なぜなら、高市首相は「無理」という趣旨の回答をしたのに加え、制度設計がすでに2028年開始を前提に進んでいる以上、スケジュールを1年前倒しするには法案の修正だけでなく、実務レベルの再調整も必要になるからです。

また、与党が多数を占める国会構成を考えても、野党単独での前倒し実現は現実的ではありません。

しかし、可能性ゼロとは言い切れません。

現在の暗号資産の税率最大55%は、世界一高い税率であり、これが国内資金の海外流出や人材の流出、暗号資産産業の国際競争力の低下につながっていることが問題視されています。

もし国内資金の海外流出が深刻な政策課題として認識されたり、日本の競争力低下への危機感が政府内で高まれば、政治判断で前倒しが選択される余地は残されています。

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