エリオット波動の使い方。上昇波と下降波のリズムを知って波に乗る。
本記事ではチャートを眺めるときによく使う「エリオット波動」について説明します。
エリオット波動とは、アメリカの会計士のエリオットさんが発見したチャートの波のパターンのことです。
自分が保有している仮想通貨のチャートを見るとき、ずっと上がり続けてくれたらいいなぁと思いながらチャート眺めたりします。
しかし実際は、上がったと思って喜んだら、下がりはじめて残念な気分になり、再び上がりだして喜んで、また下がってきて残念な気分になるを繰り返しながら、徐々に上または下に向かってトレンドが形成されていきます。
このような相場の波にパターンがあることをエリオットさんが発見したのです。
利益確定が入るためです。仮想通貨を保有している人にとって価格が上がるのは嬉しいですが、どこかで利益を確定しなければ日常生活で使えるお金になりません。皆に先を越されて利益を確定されたら価格が下落して損をしてしまうので、価格が下がりはじめる前に利益を確定しようとする人が増える。これが売り圧力となり一時的に価格が下落します。
上昇波
下図のように、波のリズムは「上昇トレンド5波、下降トレンド3波」の合計8波で構成されます。上昇トレンド5波を「上昇波」、下降トレンド3波を「下降波」と呼びます。
1波は上昇、2波で調整の下落が起きます。
2波の底は1波の上昇に対して50%~61.8%が目安です。例えば、1波が60万円から始まって120万円で2波に変わった場合、90万円~82.9万円が2波の底の目安です。目安を突っ切って下落していった場合は上昇波にならない可能性が高いです。
1波、3波、5波の中で3波の上昇の期間が一番長くなりやすいです。波に乗りやすいので、ここでポジションを取るトレーダーが多いです。
4波で調整の下落が起きます。1波の頂点より高い価格が4波の底の目安になります。
1波、3波、5波の中で5波の上昇の勢いが一番大きくなりやすいです。勢いよく上がっていくので買いたくなりますが、5波の途中で買うと高値掴みになる可能性があります。
以上が上昇波の説明です。なお、細かい波の連続が大きな波を作るので、人によって波の描き方が異なるのがエリオット波動の難しいところで面白いところでもあります。
下降波
下降波は、上昇波のあとに形成される波で、a波、b波、c波の3つの波を形成します。価格の動きが速く、上昇波よりも波の数が少なくなります。
上昇波でコツコツ積み上げてきたものを一気に失う恐怖心が投資初心者の狼狽売りを促します。
実際のチャートでエリオット波動を見る
下図は2017年9月から2018年1月までのビットコインの日足チャートです。
私の独断と偏見で作成した波なので、他の人が考える波とは異なることがあります。
前回高値を超えて価格が大きく上昇しはじめて1波が発生。85万円を頂点に2波が発生して59.5%戻しの66万円まで価格を下げ、そこから3波が発生しました。
3波の上昇期間と4波の調整期間がやたら短いですが、これはビットコインに対する世の中の注目度が急上昇したことによるものと考えています。
3波を読み取って70万円前後で買うことができたかどうかが、爆益をあげれたかどうかのポイントになりました。
今後のビットコイン価格の動き
エリオット波動をもとに今後のビットコイン価格の動きを予想します。下図は2018年2月27日現在の日足チャートです。
ビットコイン価格は231万円を頂点に下落に転じたあと、a波、b波、c波が形成されました。
最近は仮想通貨に対するネガティブなニュースが減り、逆にポジティブなニュースが沢山出てきています。なので、国際的な規制や取引所ハッキングなどのネガティブなニュースがまた出回らない限り、レンジ相場か上昇トレンドに移行していくと考えられます。
121万円から調整が入って103万円まで価格が下がりました。この下げが2波になって上昇トレンド入りとなる場合、しっかりと押し目を作るために97万円から92万円まで価格を下げたいところです。
しかし、103万円から反発した様子が見られます。押し目が少し浅いですが、このまま直近高値の127万円を超えたら3波となって長期的な上昇トレンド入り、127万円で跳ね返されたら3月のG20が終了するまではレンジ相場が続くと予想します。