仮想通貨の現在価格が割安なのか、割高なのかは分からない理由と対策

2018年10月16日

本記事では、仮想通貨の適正価格は分からない理由と対策について説明します。

ネットサーフィンをしながら仮想通貨の情報を探しているときに、「◯◯コインはICO価格の100倍になります。」とか「◯◯コインは年末に100万円は堅いでしょう。」のような書き込みやYoutube動画を見たことはないでしょうか。

まず知っておきたいのは、

仮想通貨の価格の予言は根拠もなく適当に言っている

という事実です。価格を予言するのは、訪問者にその仮想通貨を買わせたい、売りたいと思っているからです。

最近の例を挙げると、2018年2月のLISKのリブランディング前の価格3000円台のときに「LISKは将来性があるので年末10000円は堅い、今が買いチャンス」と多くの情報発信者が言っていましたが、その後暴落して700円まで価格を下げました。

LISKチャート

 

リップルは1月4日に日本の取引所で400円の高値を付けたあと暴落し、200円を切ったあたりで「リップルを100円台で買えるチャンスはもう2度とこないでしょう。今が買いチャンス」と多くの情報発信者が言っていましたが、その後51円まで下落しました。

XRPチャート 20180501

 

もちろん、100円と予想する人がいれば、100万円と予想する人など色々いるので誰かが当たります。年末100万円を予想して本当に100万円になることもあるでしょう。しかし、誰かが当たるというのは当たった人が優れているのではなく、くじ引きでたまたま当たったと同じことです。

このように、仮想通貨の現在価格が割安なのか割高なのかを判断できる人はこの世に1人もいません。

なぜ割安、割高が分からないのでしょうか?それは適正価格を予想するための指標がないからです。一方、株には適正価格を予想するための指標がいくつもあります。以下に例を挙げます。

株はPERで割安、割高を判断できる

1つ目はPER(株価収益率)です。「ピーイーアール」と読みます。PERは1株あたりの純利益に対して何倍の価格で株が買われているのかを測る指標で、時価総額と純利益から算出できます。

株の時価総額は以下の計算式で求められます。

時価総額 = 現在価格 × 総発行株数

例えば、現在価格が1000円で総発行株数が1億株のA会社の時価総額は1000円×1億株=1000億円になります。

PERは次の計算式で求められます。

PER = 時価総額 ÷ 純利益

例えば、時価総額1000億円のA会社が1年間で50億円の純利益を出した場合のPERは1000億円÷50億円=20になります。毎年50億円の純利益を出したら、20年間で株の元が取れるイメージです。

 

株価の割安、割高は同業種の会社のPERを比べて判断します。

例えば、業種が同じ食料品の4つの会社が以下のPERだったとします。PERだけで判断するとしたら、一番格安な株はどの会社か考えてみて下さい。

PER
A社 13.2
B社 26.8
C社 21.1
D社 22.3

 

正解はA社です。純利益を積み重ねたと仮定すると、A社は13年で元が取れるのに対して、B~D社は元を取るのに20年以上かかります。よって一番格安なのはA社になります。

株はPBRで割安、割高を判断できる

2つ目はPBR(株価純資産倍率)です。「ピービーアール」と読みます。会社の純資産と時価総額をくらべます。

PBRは以下の計算式で求められます。

PBR = 時価総額 ÷ 純資産

例えば、時価総額(=現在価格×総発行株数)が1000億円で、純資産が900億円の会社の場合、PBRは1.1です。

PBRは「1」が標準価格です。1より低い場合は株価が割安になっていと判断できます。

仮想通貨は割安、割高を判断する指標が無い

上記のように、株式投資はPERやPBRを含めた会社の財務諸表をもとに株価の適正価格をある程度予想することができます。

一方、仮想通貨は適正価格を予想するための指標がないため割安、割高を判断することができません。なぜなら、仮想通貨自身は利益を生み出さず、配当金も無いからです。大資産家のウォーレン・バフェットが仮想通貨を投資の対象としない理由は、おそらく「どれを買うとお得なのか分からない」からでしょう。

2017年にビットコイン価格が10万円を超えたときに「高すぎる。そろそろ大暴落するから買わない。」という人がいました。

その後、50万円を超えたときに「高すぎる。そろそろ大暴落するから買わない。」という人がいました。

その後、100万円を超えたときに「高すぎる。そろそろ大暴落するから買わない。」という人がいました。

その後、200万円を超えたときに「ビットコインは1000万円を超える」という人がいました。そして、60万円台まで大暴落しました。

 

つまり、仮想通貨の現在価格が割安なのか、割高なのか、将来いくらになるかは誰も分からないということです。

いつ買えばいいのか

着目している仮想通貨の価格が割安なのか、割高なのかは判断できませんが、価格が上がるのか下がるのかは予想しなければトレードできません。

それを予想するための重要ポイントは、将来、広く一般的に普及するかしないかについて投資家たちがどう思うかを考えることです。普及すると思われた仮想通貨の価格は必ず上がります。

その理由は、普及したコインは長期保有者が増えて売りに出される仮想通貨の量が減少し希少価値が高くなっていくからです。

また、発行枚数の上限や、暗号鍵を無くしたとか、仮想通貨を持っている人が亡くなったなどのセルフゴックス(消失)によっても希少価値が高まります。ゆえに、広く一般的に普及した仮想通貨の価格は必然的に上昇することになります。

2018年5月現在は投機目的でビットコインを取引している人が多いため上昇のあとの下落も凄まじいですが、世界中の人が日常生活でいつもビットコインを使うようになると、価格は今では想像できないくらいに高くなっているでしょう。なお、この記事はビットコインの価格が上がると断言しているわけではなく、逆に広く一般的に普及しなかった場合は下落することになります。

ちなみに、ある調査によると、ビットコイン全体の20%がすでに消失した状態にあるそうです。

上記より、投資する仮想通貨は、将来的にその仮想通貨が広く一般的に普及すると皆が思いそうなものから選択するのをお勧めします。

次にどのタイミングで買うべきかですが、仮想通貨は割安、割高を判断できないので、基本的にどこで買ってもあまり変わりません。

しかし、買わないほうがいいタイミングがあります。下図のように価格がぐんぐん伸びているときです。

 

このような、加速度的に価格を上げていく仮想通貨は、ほぼ確実に大暴落が発生します。

もちろん、飛びついたあとにうまく売り抜ければ利益を出せるかも知れませんが、大やけどをする可能性があるので、爆上げ中の仮想通貨は静観することをお勧めします。

 

あとはもう「テクニック」のコーナーで説明している指標を駆使して、自分が安いと判断したところで買いましょう。買うときはいっぺんに全部買うのではなく、相場が反転して上がり始めるまでは分散して買います。

 

相場が反転したら、そのまま上がっていくのを祈りながらじっと待ちます。

あとは1.5倍などの目標価格に達したら、欲張らずに利確します。もちろん、その仮想通貨が広く一般的に普及すると確信している場合はガチホします。

 

以上、仮想通貨には適正価格が無いという話と対策について説明しました。

100倍コインの甘い言葉に飛びつく前に、その仮想通貨のことをよく調べて、将来、広く一般的に普及すると皆が思うかをじっくり考えましょう。