松山光市「FINAL ICO(ウィズコイン)」はADAを超える価格1000倍、上場確定ICO
上場前のコインを安く売るよと言って近づいてくる詐欺師は、自分は10分の1などのもっと安い価格で大量にコインを仕入れてそれを売りつけようとしてきます。
コイン1枚1円と聞いたら安いと感じるかも知れませんが、コイン1枚0.01円などの小数点以下の価格もありえることを覚えておきましょう。数円だからと安易に購入せず、そのコインの総発行枚数、実需と将来性をよく確認してから投資するかどうかを決めることをお勧めします。
最近話題になっている仮想通貨投資案件に「FINAL ICO」があります。私はこれは詐欺案件だと思っています。本記事ではその理由を説明します。
なお、私が詐欺だと思っているだけで、実際に詐欺かどうかは現時点では明らかになっていません。また、本記事で使用している画像と動画のすべては、検証を目的として一般公開されているものを引用したものです。加筆、修正などは一切行っていません。
このプロジェクトは1000倍以上の爆上げが見込める上場確定コインを紹介するプロジェクトです。
主催者は松山光市氏。大企業の役員のような印象の男性です。
松山光市氏の職業はシステムエンジニアで、主に物流や決済システムの開発を手掛け、大手企業のシステム開発を10年かけて行った経験もあるそうです。そして仮想通貨の開発を4~5年前から開始し、開発が終わって上場が決定しているコインのICOを行うためにこのプロジェクトを立ち上げました。
ICOとは何かについては次の記事を読んで下さい。
⇒「ICOとは」
上記のように、松山光市氏はシステムエンジニアとして立派な経歴があるようですが、今回の主催者も詐欺プロジェクト特有のプロフィールになっています。それは、
社名やグループ名を言わない。
です。もちろん顧客の社名を言う必要はありませんが、松山光市氏が所属している会社が開発したコインを紹介するのに、社名を明かさないのは不自然でしかたありません。社名を明かさずに商品を紹介するのはデメリットしかありません。明かせない理由があると考えられます。
Googleのシークレット検索で「松山光市」で検索してみましたが、松山光市らしき情報はFINAL ICO以外何一つ見つかりませんでした。システムエンジニア自体、あまり表に出る仕事ではありませんが、松山光市は偽名の可能性があります。
今回のプロジェクトでも、詐欺プロジェクトで同じみの「1円も頂きません」を最初に宣言しています。
いつもの詐欺プロジェクトでは最後に高額の参加費を提示してきますが、このプロジェクトは本当に最後まで無料になる可能性があります。その理由は後ほど説明します。
松山光市氏は、このプロジェクトで紹介する仮想通貨について以下のように説明しています。
第1話ではコイン名までは明かされませんでした。上記説明を見て何のコインであるかピンときた人もいるのではないでしょうか。
そうです。WithCoinです。
WithCoinは1ヶ月前(2018年3月)に、多くの仮想通貨ユーチューバーが一斉にセールス動画を流し始めて、気味悪がれたコインです。「カジノで使われる。」「月刊仮想通貨で特集される。」「2018年5月にバイナンスに上場が決まっている」と説明しているので、松山光市氏が紹介する仮想通貨はWithCoinで間違いないと思います。
以下の動画は、Withcoinのセールス動画です。
WithCoinのプレセールは数ヶ月前(2018年1月前後)から実施されていて、当時は1枚 0.5円で売られていました。
ただし、一口1000万円からでしか購入できなかったため、WithCoinを手に入れたい投資家を募り、1000万円を集めた団体購入が行われていました。
2018年3月の仮想通貨ユーチューバーが一斉に流して気味悪がられたセールス動画では1枚 3円で売られていました。 この時点で価格6倍のピンハネです。
そして、FINAL ICOでは1枚 4円~5円の価格設定になると予想しています。
もし、このコインが詐欺師ネットワークによって意図的に広められたプレセール利確用の詐欺コインだった場合どうなるでしょうか。
WithCoinを買う人たちはプレセールで安く購入できて良かったと感じているかも知れませんが、実は、詐欺師と詐欺師の子分たちの利確として利用されたことになります。
先ほど「このプロジェクトは最後まで無料になる可能性がある」と説明しましたが、その理由は、上記のようにプレセール利確によって余裕で利益を出せるからです。
WithCoinが本当にBINANCEに上場し、月刊仮想通貨で特集されるのかについては、上場も雑誌掲載も行われる可能性は十分あります。なぜなら、上場やメディア掲載はお金さえあれば何とかなるからです。
日本の取引所に上場するのが厳しくても、海外の取引所ではコネとお金があれば詐欺コインでも上場できてしまうのが現状です。「上場したら詐欺じゃない」は間違いで「上場しても詐欺はありえる」ことを覚えておきましょう。
BINANCEは比較的審査に厳しいと私は思っていますが、WithCoinについてはどうなるのか気になるところです。
そこで、BINANCEのカスタマーサポートにWithCoinの上場予定について問い合わせをしてみました。いつものパターンだと無視されたり、守秘義務のため答えられないという回答が返ってくると思いますが、もし連絡がきたらここに追記します。
Binanceサポートから以下の返信がきました。WithCoinがBinanceへの上場を公表したことは、Binanceの規約に違反している可能性がありそうです。
(メール本文)
If you would like to suggest a coin for listing on Binance, please ask the core team to fill out our application form (https://goo.gl/forms/jwjm8SClOYEuC8hr1).Binance does not disclose coin listing information until an official announcement has been made.
You may join our announcements channel for the latest news @binance_announcements (https://t.me/binance_announcements)).
Additionally, if a project has announced listing on Binance prior to an official Binance announcement, they are at risk of disqualification.
(日本語訳)
Binanceに上場してほしいコインを提案したい場合は、申請書に記入してコアチームに依頼してください。
Binanceは公式発表がなされるまで、コインの上場の情報を開示していません。
あなたは、最新のニュースのためのお知らせチャンネル@binance_announcementsに参加することができます。
また、Binanceの公式発表の前にプロジェクトがBinanceへの上場を発表した場合、彼らは失格の危険があります。
【追記 ここまで】
月刊仮想通貨にもWithCoinが5月号に掲載されるのかメールで問い合わせてみました。もし返信がきたらここに追記します。
月刊仮想通貨から返信メールは届きませんでしたが、以下のアナウンスが公式から発表されました。WithCoinが月刊仮想通貨に掲載されることはなく、悪意ある業者に法的処置を検討しているようです。
この事態を受けて、FINAL ICOの公式LINE@は以下の声明を出しました。ネガティブな情報と叩き系のサイトによって月刊仮想通貨雑誌の本部にもそのシワ寄せがいき月刊仮想通貨の掲載ができなくなったと説明しています。
⇒FINAL ICO 松山光市「月刊仮想通貨雑誌について」
松山光市氏は月刊仮想通貨の掲載について、動画で以下のように言っています。
月刊仮想通貨から特集を組ませてほしいと依頼があったと言っていますが、最初に月刊仮想通貨から特集の依頼をしたならば、月刊仮想通貨がWithCoin側を訴えるというのはつじつまが合いません。これはいったい。。
【追記 ここまで】
WithCoinが使われる予定の3つのカジノ(オカダマニラ、ソレア、シティオブドリーム)の問い合わせ窓口にもメールで問い合わせてみました。もし返信がきたらここに追記します。1つくらい返信がきますように。
オカダマニラが公式アナウンスで仮想通貨の導入を否定しました。
⇒引用元「OKADA MANIRA Official」
(日本語訳)
オカダマニラでは、カジノまたはどの施設でもビットコインまたは他の暗号通貨を使用することはできません。
オカダマニラは、ビットコインや他の暗号通貨の使用に関して承認または提携していません。
オカダマニラが提供しているというビットコインやその他の暗号通貨の主張や報告は、誤りであり、不正確であり、許可していないものです。
【追記ここまで】
マニラのCity of Dreamsから返信がきました。City of DreamにWithCoinを導入する計画は無いようです。
(メール本文)
Dear ****,
Thank you for the information however the company only accept hard currencies and don’t know of any plan accepting anything else. Thank you
Best regards,
(日本語訳)
情報ありがとうございます。しかしながら、当社は硬貨のみを受け入れ、何か他のものを受け入れる計画は存じ上げていません。
【追記ここまで】
下図はWithCoinの公式ホームページです。着目すべきはPartner Company(パートナー企業)のLapurema Holdings Co., Ltd.(株式会社ラプレマホールディングス)です。
⇒外部サイト「WithCoin Official Site」
株式会社ラプレマホールディングスは、日本の元仮想通貨取引所「ビットステーション」の関連会社です。ビットステーションは過去に顧客の資産を私的流用したとして、金融庁から業務停止命令を受けて廃業した会社です。
⇒Yahoo記事「ビットステーション業務停止命令の記事」
書類上は2017年5月にラプレマホールディングスからビットステーションが独立したことになっていますが、本社の住所が同じなのがおかしいと指摘されていました。
ラプレマホールディングスが詐欺会社と決めつけるわけではありませんが、CEOの田中健太氏はビットステーションの会社情報に載るほど深い関係がであったことを覚えておきましょう。
松山光市氏は仮想通貨にかける思いを以下の動画のように言いました。
松山光市氏の思いに嘘偽りはないのだろうか。このICOは平等なICOだろうか。
以上、FINAL ICOの検証結果です。
私の予想では、1000倍以上の爆上げが見込める上場確定のWithCoinを紹介するこのプロジェクトは、詐欺師ネットワークで作られたコインを詐欺師のプレセール利確に利用するプロジェクトと予想します。
【20180506 追記】
ICOの参加費が公開されました。出資金によって5%~15%のボーナスを付与すると説明していますが、肝心のWithCoin1枚の価格表示が見当たりません。
WithCoin1枚の価格が確定しないと、いくらボーナスが付いても運営側のやりたい放題なので注意して下さい。
【20180513 追記】
WithCoinのオンラインウォレットですが、SSL非対応になっています。データ送信が平文で送られるので、悪意のあるハッカーがいたらパスワードを読まれる危険があるのでご注意下さい。立葵さん、情報ありがとうございます。