日本のAppStoreから人気の海外取引所のアプリが消えた

あ。。
がーん
報道によると削除された海外取引所のアプリは、Bybit、Bitget、MEXC、KuCoin、LBankの5つです。
先月1月はAppStoreの金融無料アプリランキングでBybitのが5位に入っていましたが、今回の削除によって上位から暗号資産のアプリが無くなりました。

ちなみに、暗号資産関係のアプリの現在上位は、ビットバンクの59位、ビットフライヤーの85位です。
アプリが削除された海外取引所はユーザーに対して以下の案内をしているので、取引所の判断によって削除されたものではないと考えられます。
Bitget VIP ユーザーの皆様
平素よりBitgetをご利用いただき、誠にありがとうございます。
この度、Bitgetのアプリが日本のApp Storeから削除された件につきまして、ご不便とご心配をおかけしておりますこと、深くお詫び申し上げます。
なお、いくつか他の海外仮想通貨取引所のアプリも同様に削除されているようです。
現在、すでにBitgetアプリをダウンロードされているお客様は、これまで通り問題なくご利用いただけます。入出金、取引などには一切支障がございませんので、ご安心ください。
新規にアプリをダウンロードできないお客様におかれましては、
PCやスマートフォンのブラウザよりBitgetのウェブサイトをご利用いただけます。
ウェブサイトでもアプリ同様の機能を提供しておりますので、ぜひご活用ください。
なお、Bitgetのアプリが日本のApp Storeから削除されましたが、日本以外のApp Storeからは引き続きダウンロードができます。
また、Google Playでは引き続きアプリのダウンロードが可能ですので、Android端末をご利用のお客様はそちらをご利用いただけます。
Bitgetメール
AppStoreに削除要請を出したのは、おそらく金融庁です。
金融庁は未登録の海外暗号資産取引所に警告を行うことがあり、昨年は2024年11月にBybit、Bitget、MEXC、Kucoin、bitcastle、2024年6月にLBankに警告を行いました。
日本の法律では、未登録の暗号資産交換業者が日本居住者を相手方として暗号資産交換業を行うことを禁止していて、それに対する警告です。
しかし、金融庁の監督権限は日本国内に所在する企業や個人に対してのみ有効であり、金融庁が海外取引所に規制を課したり、営業停止命令を出すことはできません。
そのため金融庁から警告を受けた海外取引所は無視するのが普通で、Bybitは3回警告を受けても気にせず突っ走り、日本金融アプリ5位に上り詰めました。
そこで金融庁は苦肉の策として日本のAppStoreから海外取引所のアプリを消したと考えられます。
過去に、日本の規制当局がAppStoreに連絡して規制に準拠していないアプリの削除を求めた事例があり、Appleは国内管理人を設置して、規制当局からの要請に対応し、必要に応じてアプリの削除や修正を行う体制を整えています。
AppStoreから削除されたアプリは、ユーザーが居住地を外国に設定すればダウンロードできますが、支払い方法に日本のクレジットカードが設定できないなど、いろいろ面倒なことになります。
アプリをインストール済みの人やブラウザからのアクセスはそのまま使えるので既存ユーザーは大きな問題にはならないものの新規ユーザーの参入障壁になりそうです。
金融庁してやったり
1つ気になるのは、金融庁は昨年6個の海外取引所に警告を出し、今回5個の海外取引所のアプリが削除しましたが、bitcastleはなぜ削除しなかったのかです。
bitcastleは、2018年に日本の情報商材販売者が、セキュリティ最高レベル仮想通貨取引所取引所トークンを資産1000%増大案件として販売した取引所です。

その後、bitcastleについては良い話を聞いたことがありませんが、人気の海外取引所のアプリがなくなったことで、初心者がbitcastleに流れたらどうするのでしょう。
なお、bitcastleが詐欺だと決めつけているわけではありません。
海外取引所を利用するときは、その取引所の評判を事前に十分確認し、取引所に自分の暗号資産を置きっぱなしにしないことをお勧めします。