機関投資家が個人投資家にしてほしいと思っていることから分かる投資の心得

本記事では、投資の世界で生き残っていくために知っておくべきことの1つ「機関投資家が個人投資家にやってもらいたいこと」について説明します。

投資家の種類は大きく分けて、機関投資家と個人投資家に分けられます。

個人投資家とは自分の資産を運用する投資家のことをいいます。

個人投資家

 

機関投資家とは、人から委託された資金を運用する法人の投資家のことです。個人投資家よりも圧倒的に大量の資金を持ち、最強の情報網を持っています。

機関投資家

 

機関投資家は個人投資家にやってもらいたいと心底思っていることがあります。それは

損切りして欲しい

です。

「価格が上がれば皆が嬉しいんだから、損切りしてほしいと思う人なんていないのでは?」と思ったかも知れません。

しかし、取引の世界は「集まったお金のみを使ってやりとりされる」「最終的に売らなければ利益にならない」という事実があります。

話を分かりやすくするために、3人で仮想通貨の取引をする具体例を使って説明します。

ライオンの所持金は5000万円、コインは持っていません。ブタは所持金0円、コインを6枚持っています。あなたの所持金は500万円、コインは持っていません。

所持金の合計は5500万円、コインは6枚です。この3人がコインの取引をします。

 

最初にブタがコインを1枚出して「100万円で売るよ。誰か買わない?」と言いました。

 

ブタが出したコインについてのポジティブなニュースが1時間後に流れることをライオンは知っていました。今後、コインを欲しがる人が増えると予想して、そのコインを買いました。

 

ブタがコインを1枚出して、今度は「110万円で売るよ。誰か買わない?」と言いました。

 

ライオンは買いました。

 

ブタがコインを1枚出して、今度は「120万円で売るよ。誰か買わない?」と言いました。

 

ライオンは買いました。

 

ブタがコインを1枚出して、今度は「130万円で売るよ。誰か買わない?」と言いました。あなたはコインの価格がどんどん高くなっていることに気が付きました。

 

コインについて調べてみると、将来LINEの決済で使われるようになる可能性があるというニュースが流れているのを知りました。

そこで、あなたは130万円でコインを買いました。

 

ブタがコインを1枚出して、今度は「140万円で売るよ。誰か買わない?」と言いました。

 

あなたは買いました。

 

ブタがコインを1枚出して、今度は「150万円で売るよ。誰か買わない?」と言いました。

 

あなたは買いました。この時点でブタのコインは全て無くなりました。3人の現金を合計してみると、4670万円+750万円+80万円=5500万円です。現金の合計は最初と変わっていません。

しかし、コインが現在値の150万円で必ず売れると考えたらどうでしょうか。

ライオンはコインを3枚持っているので所持金は4670万円+150万円×3枚=5120万円。

あなたはコインを3枚持っているので所持金は80万円+150万円×3枚=530万円。

ブタはコインを持っていないので所持金は750万円。

合計は5120万円+530万円+750万円=6400万円。現金の合計より900万円も所持金が増えました。これが時価総額のマジックです。あなたは30万円儲かった気分になって喜んでいるかも知れませんが、コインが150万円で売れたと仮定したマジックを見ているだけで、この時点では儲かったわけではないのです。

 

次に、ライオンがコインを1枚出して「140万円で売るよ。誰か買わない?」と言いました。

 

あなたはコインの価格が下がったのが気になりましたが、少し下がっただけなので、また上がるだろうと思い売りませんでした。

コインはブタが買いました。

 

ライオンがコインを1枚出して「120万円で売るよ。誰か買わない?」と言いました。

 

あなたは価格がまた下がったことに驚きましたが、コインについてのいいニュースが流れているので、これ以上は下がらないだろうと思って売りませんでした。

コインはブタが買いました。

 

ライオンがコインを1枚出して「100万円で売るよ。誰か買わない?」と言いました。

あなたはそれを見て「100万円を切りそうだ!ヤバい!」と思って、持っているコイン3枚をすべて100万円で売りに出しました。

 

ブタが4枚のコインを買いました。その結果、コイン6枚すべてがブタのもとに戻りました。

しかし、所持金が最初とかなり変わっています。ブタは最初は0円だったのが90万円になりました。ライオンは最初は5000万円だったのが5030万円になったので30万円の利益です。

そして、あなたは最初500万円だったのが380万円になったので120万円の損失です。

 

ライオンとブタが同じ会社の機関投資家だった場合どうでしょうか。最終的にあなたに損切りをさせてコイン枚数を元通りにし、あなたの120万円を会社の利益にしたということになります。

あなたはただただ二人に踊らされて損をしただけ。そして、ブタは再び100万円でコインを売り始めます。。

この話の反省点は以下の2点です。

①価格がどんどん上がっていくのを見て買った。

②価格がどんどん下がるのを見て慌てて売った。

 

冒頭で述べた機関投資家が個人投資家にしてほしいことをもう一度見てみましょう。

損切りして欲しい

 

誰かの損切りは、必ず誰かの利益になっています。

つまり機関投資家は、「自分たちが買った価格よりも高い価格で個人投資家にも買ってもらい、自分たちの利益確定売りで価格が下がったところで個人投資家にも売ってもらいたい。」と思っています。

機関投資家は資金力に長けているので、暴騰暴落を作りだすのは難しい話ではありません。あとは、個人投資家たちに高値掴みからの損切りをしてもらって、安い価格でコインを買い戻すことができれば御の字です。

資金力と最強の情報網を持つ機関投資家。私たち個人投資家は太刀打ちできないのかと心配になるかも知れませんが、実は個人投資家には機関投資家に勝る最強の武器があります。

それは時間です。

機関投資家は他人の資産を運用した収益を還元するので長期間ホールドができません。「価格が下がったから3年ガチホしてます。」といった報告はできません。

一方、個人投資家が運用しているのは自分の資産なので、3年でも10年でも好きなだけホールドし続けることができます。これが個人投資家の最強の武器です。

暗号通貨は今後も発展していくと確信している人は、「プロジェクトがしっかりしていて将来性のある暗号通貨を買ったら利益になるまで何年でも持ち続ける」のが個人投資家の最強の投資法といえるでしょう。

以下の3箇条を守りながら売買タイミングを待ちましょう。