元SKE48、元AV女優、三上悠亜のミカミコインが-95%暴落。詐欺か?

アンゴロウ

元SKE48、元AV女優として一世を風靡した三上悠亜氏が、自身の名前の暗号資産「MIKAMIコイン」を発行し、上場後に-95%の暴落をしました。はたしてミカミコインは詐欺なのか? 内容の解析と爆上げの可能性を考察します。

発行の背景

2025年4月24日、トランプ大統領が、自身の公式ミームコイン「トランプコイン」の上位保有者をディナーに招待するイベントを発表したあと、それに触発されたと見られる形で、ミカミコインの発行が予告されて話題になりました。

You thought meeting Trump was cool? Imagine what could happen with @yua_mikami if you’re a Top $Mikami Chad.

(Google翻訳)トランプに会えるなんてクールだと思った?もしあなたがトップクラスの$Mikami 勝ち組男性だったら、@yua_mikami とどんなことが起こるか想像してみて。

Mikami Coin公式X

上記のプロモーションからも、トランプコインのオマージュミムであることが伝わります。

寄せられたコメントの多くが中国語のため、ミカミコインは、特に中国人に注目されていることが分かります。一方、日本向けのマーケティングはあまり行われていませんが話題になりました。

トークンセールの内容

ミカミコインの発行枚数は6900万枚。このうちの20%に当たる1380万枚がトークンセールで販売されました。

購入希望者は、あらかじめ設定された一律価格で購入するのではなく、運営が指定したアドレスに任意の数量のSOLを送金し、申し込み期間の終了後、集まったSOLの総額に応じて、購入者それぞれにミカミコインが比例配分される仕組みとなっています。

申し込み期間は2025年4月30日11:50~5月3日11:50までの72時間

その他のトークン分布は以下になっています。

15%(1035万枚)流動性供給
10%(690万枚)コミュニティ
5%(345万枚)マーケティング
50%(3450万枚)2069年までロック

Mikami Coin公式サイト

トークンセールの結果

  • 登録アドレス数17,560
  • 入金合計: 23,320.74 SOL

現在レートで5.6億円の資金調達です。

入金合計をもとにトークンの理論価格を計算すると、

23320.74 ÷ 13800000 = 0.00169 SOL

つまり、手数料を考慮しない場合、投資家はミカミコインの上場後に1枚 0.00169 SOLより高く売ることができれば利益になります。

入金額1位のユーザーは1298万円、2位は941万円、3位は669万円分のSOLを送金しており、ファンの熱量の高さがうかがえます。上位5名のユーザーは、三上悠亜氏と会話を楽しむイベントに招待されました。

上位69名は直筆サイン、限定NFT、オフラインイベントなどに招待されるとしています。

その他、ミカミコイン保有者限定のオンラインライブ、ファンミーティング、ミカミコイン神社で金運アップのお祈りなどのイベントが開催される予定になっています。

ミカミコインの上場と暴落

セール終了5日後の、5月8日午前3時43分(日本時間)、ミカミコイン運営がコインを発行し、購入者への配布を開始したと発表しました。

この時間は中国でも深夜に当たり、予告なしの不意打ちのようなローンチだったため、ミカミコイン購入者は気が付かずに寝ていた人も多かったと思われます。

発表と同じタイミングの3時43分に分散型取引所で取引が開始し、7分後の3時50分に最高値の0.005921 SOL(ICO価格の3.3倍)をつけました。

しかし、その1分後の3時51分から暴落が始まって、4時9分にICO割れ、 5月9日に最安値 0.0003255 SOLをつけました。 最高値から-94.5%、ICO価格から-80.7%

コメントを見ると、中国の購入者のなかにはミカミコインが届かず、ただ暴落を眺めるしかなかった人もいるようです。

中国で炎上しました🔥

ミカミコインは詐欺なのか?

運営側は、トークンセール開始前にミカミコインについて次のように説明しています。

$Mikamiは、純粋な「愛」をブロックチェーンに刻む、究極のミーム。 経済的価値や投資リターンは一切期待できませんが、そのミーム性と楽しさの可能性は無限大。あくまでエンターテインメント目的で設計されております。

三上悠亜公式X

以下は注意事項

$Mikami は、シンボル$MIKAMIおよび関連するアートワークに体現されている理想と信念に対する支持と関与の表現として機能することを目的としており、投資機会、投資契約、またはいかなる種類の証券となること、またはその対象となることを意図したものではありません。

このコインおよびプロジェクトは、日本の市場または日本のユーザーへのマーケティングまたは販売を目的としたものではありません。日本のユーザーおよび市場参加者への販売は固くお断りいたします。

MIKAMIは、Mikami Yua Fans Operations Ltd.の登録商標です。本商品は、三上悠亜氏および彼女の公式マネジメント会社とのコラボレーションにより制作されました

Mikami Digital Collectibles LLCは、三上悠亜氏および彼女のマネジメントチームとの公式パートナーシップ契約に基づき、MIKAMIの名称および三上悠亜氏の氏名、画像、肖像を使用しています。

「MIKAMI」の商標登録については、日本やアメリカでは登録が確認できず、彼らの言う「登録商標」が中国登録の可能性が高いとしても、部分情報が不明です。

会社の所在も不明。日本向けマーケティングも行っておらず、法的リスクを回避しようとしている意図が見て取れます。

運営は、2025年5月8日午前3時6分にMIKAMIコインを発行した後、すぐにロック用、流動性供給用、トークンセール用など複数のアドレスにトークンを分割し、30分以内に流動性供給の準備まで完了しました。

(※ 流動性供給とは、2種類のトークン(例:MIKAMIとSOLのペア)を流動性プールに入れて、トレーダーが自由に売買できるようにすることです。)

実際に、流動性プールの1つには9000SOL前後と250万MIKAMI前後のペアを供給し、初値がセール価格を上回るように調整しています。

流動性プールを有効化したあと、投資家の投げ売りによって価格は急落し、利確できた人はほとんどいなかったと考えられますが、運営はローンチ作業の対応や、申し込み期限後の入金者への返金など、適切に対応している様子も確認されています。

以上から、アメリカや日本でミカミコインが詐欺事件として立件され、三上悠亜氏や関係者が詐欺事件の犯人として逮捕される可能性はほぼ無いと考えられます。

このあと、LPトークンのバーンや、発行枚数の50%を2069年までロックする対応が正常に実行されれば、ラグプル(資金持ち逃げ)のような詐欺事件にもなりません。

ミカミコインが復活爆上げする可能性はあるか

今回のトークンセールの問題点は、購入希望者全員がトークンセールでコインを購入できるようにしたことです。これにより、上場後の買い圧がほとんど残っていない状態となり、さらに資金が多く集まるほど理論価格が上昇するという仕組み上、上場後に暴落しやすいのはある意味で予測可能でした。

ミカミコインが復活爆上げするかどうかは、三上氏と運営がホルダーの応援に報いるために、イベントや特典を継続する意思があるかどうかにかかっていますが、50%ロックが解除される日は2069年でまだ44年あり、モチベーションを保つことは極めて難しいでしょう。

現在の三上氏の年齢は31歳。2069年は75歳👵

今回5.6億円の資金を集めたことで満足し、このまま活動をフェードアウトする様子が見られたら、ミカミコインの価格は底なしで下がり続け、ファン投資家の慰めはエロ動画だけ……という事態も想定されます。

まずは、LPトークンのバーン、2069年ロック、保有者限定イベントが開催されるか様子をみてから投資判断をします。

まとめ

  • 元SKE48、元AV女優、三上悠亜氏の暗号資産ミカミコインが上場して最大-95%暴落
  • ミカミコインは主に中国人の注目を集め5.6億円の資金調達に成功したが、予告なしでアジア深夜に発行、上場、暴落したことで、ほとんどの出資者が利確できず中国で炎上した。
  • 証券性否定、日本ユーザーお断りなど、法的リスク回避の姿勢が見られ、トークンセールから配布までも適切に対応していることから、アメリカや日本で詐欺事件として立件される可能性は低い。
  • ミカミコインが復活爆上げするかどうかは、三上悠亜氏と運営がホルダーのイベントや特典を継続する意思があるかどうかにかかっているが、2069年のロック解除までモチベーションを保つのは難しい。
  • 活動をフェードアウトする様子が見られたら、ミカミコインの価格は底なしで下がり続けることが想定されるので、今後のLPバーン、ロック対応、イベント開催を見てから投資判断

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