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野村の暗号資産参入でビットコインに数兆円の資金流入か?

野村證券の暗号資産参入でビットコインに資金流入が期待されるイメージ

証券最大手の野村が、暗号資産交換業に参入することが明らかになりました。

これまで暗号資産市場は専業の取引所が中心となって拡大してきましたが、日本を代表する証券グループの本格参入により市場構造は大きく変わり、数兆円規模の資金流入を生む可能性があります。

背景にあるのは、2028年に施行が見込まれる暗号資産規制の金商法移行と、ビットコインETF解禁です。

この記事では、野村参入がもたらす構造変化を整理し、ビットコイン価格への影響を解説します。

記事の内容は動画でも解説しています。動画でラクに全体像を把握したい方は、参考にして下さい。

目次

野村とは

野村ホールディングスは、日本最大の証券グループです。

日本の5大証券(野村、大和、SMBC、みずほ、三菱UFJ)の中でも収益規模は突出していて、年間の純営業収益は2兆円に迫る勢いです。

5大証券とSBI証券の年間純営業収益

野村のビジネスは大きく4つの部門で構成されています。

①ウェルス・マネジメント部門
富裕層や法人オーナーを中心に、資産運用のコンサルティングを行います。

②インベストメント・マネジメント部門
投資信託や年金資金など、機関投資家から預かった資金を株・債券・オルタナティブ資産で運用します。

③ホールセール部門
機関投資家や企業を相手に巨額の取引、M&A、資金調達を支援します。

④バンキング部門
顧客資産を活用した融資や預金サービスなど、銀行機能を提供します。

注目すべきは、預かり資産の規模です。

顧客の預かり資産残高は着実に増加しており、2024年12月は152.2兆円。

2025年12月に過去最大の172.6兆円を記録しました。

野村の預かり資産残高

この規模は5大証券の中でも最大で、2位の大和証券と60兆円以上の差があります。

野村は口座数ではネット証券に及ばないものの、機関投資家や富裕層を中心に「顧客1人あたりの資産規模」が極めて大きい点が強みです。

つまり、野村は数より質の証券会社と言えます。

野村の企業文化は「負けず嫌い」

一番でなければ気が済まないDNA現在も健在です。

野村と暗号資産

野村と暗号資産の関わりは、今回が初めてではなく2018年にさかのぼります。

2018年、野村は欧州のデジタル資産運用会社コインシェアーズや、ハードウェアウォレット大手レジャーと共同で、機関投資家向けのデジタル資産カストディ構想を発表し、2020年に海外でサービスを開始しました。

さらに2022年にはグループ内にデジタル資産推進部門を設置し、暗号資産の運用やトレーディングを行う子会社「レーザーデジタル」を設立しました。

つまり野村は、すでに海外では暗号資産ビジネスを本格展開してきた実績があります。

レーザーデジタルの事業は2024年に黒字化を達成しましたが、2025年の暗号資産市場の急落によって100億円超の損失を計上しました。

普通の企業であれば撤退を検討しても不思議ではありません。

それでも野村は「デジタル資産事業の中長期的な育成方針は変わらない」と明言し、撤退ではなく強化を選択しました。

そして今回、年内にレーザーデジタルが日本で暗号資産交換業の登録を申請する方針が明らかになりました。

野村だけでなく、大和やSMBCも暗号資産交換業を検討すると報じられています。

証券大手が相次いで動き始めたことは、日本の暗号資産市場が新たな局面に入ったことを示唆しています。

野村参入がもたらす資金流入インパクト

野村の暗号資産交換業参入による最大のインパクトは資金量です。

2025年12月末時点の野村の顧客資産残高は172.6兆円に達していて、日本の証券会社の中で最大規模です。

仮に、この預かり資産のうち0.1%が暗号資産に配分されたとすると、

172.6兆円×0.001=約1700億円

1%が配分されれば、約1.7兆円の資金流入になります。

これは非現実的な数値なのだろうか。米国の例を見ると、

2024年に米国でビットコイン現物ETFが承認された際、ブラックロックのETFだけで短期間に数兆円の資金が流入しました。

その後も資金流入は続き、2025年10月に累計627億ドル(現在レートで約9.7兆円)に達しています。

野村が交換業を取得する狙いは、ビットコインETF解禁に向けた準備です。

2026年に暗号資産の法改正が国会で審議され、規制が金商法に移行すれば、2028年に日本初のビットコインETFが誕生すると見られています。

野村は交換業を取得しておくことで、ETFの組成、ビットコインの調達、保管、販売までをグループ内で完結できる体制を整えることができ、顧客には野村ブランドの安心感と格安の手数料を提供できます。

現在、主要取引所に保管されているビットコインの総額は約27兆円

金融機関全体の資産合計は5233兆円(2025年9月時点)

野村の参入によって、機関投資家や富裕層を中心とした巨大資本が暗号資産に参入するための信頼のゲートが開き、野村という窓口を通じて暗号資産に流れ込めば、市場に大きなインパクトを与えることは想像に難くありません。

以上から、野村の交換業参入は、2028年以降のビットコインにとって構造的プラス材料という結論になりました。

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