今度はオクラホマ州で法案提出。ビットコイン準備金の波がくるぞ

アメリカの50州は、すべての州が独自の形で準備金を保有しています。
準備金を保有する目的は、景気後退や自然災害などの予期せぬ財政危機に対応するためや、公務員の退職後の年金を払うためや、道路や教育などの公共サービスのためだったり、州の住民が安心して生活できるためにに準備金を保有しています。
現在の準備金の保有資産は、現金、債券、株が一般的ですが、その準備金にビットコインを追加することを検討し始めるアメリカの州が最近増えています。
背景にあるのは、過去数年間続いているインフレ(物価上昇)です。
インフレ率は1年間で物価が全体的に何%上がったのかを表した数値で、アメリカではかれこれ約4年間ずっと2%以上のインフレ率が続いていて、2022年には9.0%を記録しました。インフレ率9%は8年で物価が2倍になるペースです。
現金や債券は額面の金額で損することはほぼ無いものの、準備金のような何十年も保有する資産の場合、インフレ率の高い国では現金は持っているだけでどんどん資産が目減りし、購買力が低下していきます。
そこで州議会の議員たちは、州の準備金をインフレから守るために、準備金に貴金属やデジタル資産を追加してはどうか提案している流れです。
金などの貴金属には希少性があり、ビットコインも供給量が2100万枚に制限されている希少性のある金融商品のため、インフレヘッジ(購買力の維持)のための手段として注目されつつあります。
1月20日から始まるトランプ政権は国家準備金としてビットコインを備蓄する方針を打ち出しているので、政府がビットコイン準備金を始めたら、アメリカの全ての州がビットコイン準備金を始めてもおかしくはありません。
下表はビットコイン準備金の法案が提出された州です。オクラホマ州が新たに通貨されました。
州名(準備金ランク) | 2023年度の準備金 | 準備金の5% |
---|---|---|
テキサス州(3位) | 354億8053万ドル | 17億7403万ドル |
ペンシルベニア州(7位) | 129億7500万ドル | 6億4875万ドル |
オハイオ州(10位) | 94億8520万ドル | 4億7426万ドル |
オクラホマ州(22位) | 45億6960万ドル | 2億2848万ドル |
ニューハンプシャー州(49位) | 2億5390万ドル | 1270万ドル |
仮に準備金の5%をビットコインで保有するとした場合、5州のビットコインの保有金額の見積もりは30億ドル(約4700億円)になります。
上記5州の他に、提案や決議案を含めフロリダ州、アラバマ州、ノースダコタ州などビットコイン準備金を検討し始める州がどんどん増えています。