豊崎義昭「Project和僑」はカサハラメソッドで資産数十億になれるプロジェクト

2019年1月1日

 

「情報商材は詐欺が多いけど、当たりがある。」と言う情報商材屋がいます。

これは情報商材の中に本当に当たりがあると言いたいのではなく、当たりがあることにしておいて、今後紹介する情報商材がもしかしたら当たりかも知れないとユーザーに期待感を抱かせ、参加させるための心理誘導です。

そもそも、過去に当たりを引いて億万長者になれたのならその教材を紹介すればいいのであって、わざわざ最近登場した情報商材を紹介するところからも魂胆が明らかです。

過去の当たりを紹介してくれと頼んだら、「ネットビジネス業界の変化は速いから現在は使い物にならない。」と答えますが、せめて過去に当たった情報商材の名前くらいは教えて欲しい。

最近登場した仮想通貨投資案件に「プロジェクト和僑」があります。私はこれは詐欺案件だと思っています。本記事ではその理由を説明します。

なお、私が詐欺だと思っているだけで、実際に詐欺かどうかは現時点では明らかになっていません。また、本記事で使用している画像と動画のすべては、検証を目的として一般公開されているものを引用したものです。

 

このプロジェクトは、財閥のトップしか知らない大投資家「カサハラ」が体系化したメソッドを使って、数億、数十億の資産家になれるプロジェクトです。

主催者は豊崎義昭氏。今回初めて表舞台に出てきた新人です。私の目には20代の若者に見えますが、こんな若者にもこのような仕事をさせるとは世の中どうなってんねん。

 

Project和僑の「和僑」と聞いて、何か思い出した人もいるのではないでしょうか。

Project和僑

 

そうです。2018年4月に開始した想源プロジェクトのグループ名が「想源和僑会」です。
⇒「想源プロジェクトとは

想源和僑会

 

想源プロジェクトのLINE@からもProject和僑のアフィリエイトリンクが送られてきたので関係がありそうです。

想源プロジェクトは、仮想通貨で巨万の富を形成した謎のグループ「想源」が清水聖子氏を日本代表として指名し、アジア全土で5万人の富裕層を生み出すために活動していることになっているプロジェクトです。

一方、Project和僑は、財閥のトップしか知らない謎の大投資家「カサハラ」が体系化したメソッドを使って富裕層を生み出すために活動していることになっているプロジェクトです。

両方とも、プロジェクト主催者は組織の使者であり、バックに得体の知れない偉大な存在がいるという設定が同じです。脚本家が同じなのでしょうかね。

考えると、偉大な存在を誰もが知っている人やグループにすると嘘がすぐばれてしまうので、神のような神秘的ではっきり見えない存在はこのようなプロジェクトには不可欠です。

ちなみに、最近のプロジェクトで具体的な名前を言って嘘がばれてしまったプロジェクトに「FINAL ICO」があります。月刊仮想通貨から取材依頼を受けて5月号に掲載されると言いましたが、月刊仮想通貨がそれを否定しました。

 

カサハラが体系化したメソッドを皆がやるとどうなるかについて、豊崎義昭氏は以下の動画のように言っています。

 

何と、カサハラメソッドを皆でやると日本人の100%が富裕層になると言っています。

しかしそれは不可能です。

仮に、日本の就業者数約6600万人(2018年3月)の全員がカサハラメソッドを使って億万長者になったとすると、お金の合計は

100000000円 × 66000000人× = 6600兆円

現在の日本で流通しているお金が100兆円前後であることを考慮すると、就業者全員が億万長者になるにはお金が全然足りません。仮に夫婦共働きを考慮して3300万人を億万長者にしても3300兆円で全然足りません。

そもそも、貧困層がいるから富裕層がいるわけで日本人全員が億万長者になったら、それはもはやお金持ちではありません。参考までにその理由を説明します。

1965年の高卒初任給は1万5000円前後でした。当時は50円も払えば美味しい昼食が食べられ、アイス1本5円です。なので、1000万円持っている人はお金持ちです。

 

2018年現在の高卒初任給は16万円前後です。昼食の弁当は580円くらい。安いアイスなら1本50円。皆の給料が上がることで物価も上がりました。

なので、現在では1000万円の貯金があってもそれほど珍しいことではなく、1億円以上の貯金があればお金持ちと評価されます。

 

そして、仮にこれから日本人全員の初任給が1000万円になり、皆が年収1億を超える億万長者になったらどうなるでしょうか。単純計算で弁当1個3万6000円、アイス1本3000円を超えます。

 

上記のように、商品の価格は需要と供給のバランスによって決まるので、皆が持っているお金の量が増えれば必然的に物価も上がります。ゆえに、いくら大量のお金を持っていても、皆が同じ量のお金を持っていたら生活において何の優位性を持つことはありません。

つまり、資産のバランスが崩れることで富裕層が生まれ、貧困層や中間層で形成している物価の中で富裕層だけが優位なお買い物ができるのが世の中の仕組みです。

よって、100%の人が富裕層になれるという豊崎義昭氏の発言は嘘ということがわかります。

このプロジェクトは以下の3つのステップがあります。

第1ステップ

不動産の家賃収入、株式の配当金、債券の利子などのインカムゲインで月収300万円以上を構築するそうです。73名でテストをしてこのステップは全員がクリアし、最低で316万円、最高は1億円以上の月収になっていると言っています。

月収300万円は確かにすごいですが、不動産も株も債権も資金が少ないと収入も少ないことに注意しなければいけません。例えば、不動産、株、債券を買って年利3%で運用できた場合、年に3600万(=300万円×12ヶ月)を得るには12億円が必要です。

 

第2ステップ

このステップでは、カサハラの弟子に引き継がれた和僑の技術、ノウハウを伝授するそうです。収入は第1ステップの3~4倍に増加。どんなノウハウなのかは明らかにされていません。

 

第3ステップ

このステップでは、投資のスタープレイヤーになって、自ずと連鎖的に技術が広がっていくシステムに仕上げるそうです。そのステップをクリアすると数億、十億のレベルの収入が見込めるそうです。

インタビューアの播摩氏は「勝手に自分の目が届いていないところで動いているんですもんね。そのビジョンに共感して。」と言ってますが、これって、もしかして参加者をマルチ商法(連鎖販売取引)を展開するための人員にするということでしょうか。

 

上記が億万長者になるための3ステップです。第1ステップで月収300万のインカムゲインを得るために、最初から億万長者でなくてはならないという意味不明なことになっています。

以上、Project和僑の検証結果です。

私の予想では、カサハラメソッドを使って数億、数十億を稼ぐProject和僑は、高額の参加費を払って入会しても資本金が無いとどうにもならず、代理店という名のネズミ講集団を作るプロジェクトと予想します。