規制ラッシュで大暴落。クジラか規制か過去最大の攻撃を受けるビットコイン
去年(2017年)の12月中旬に最高値の230万円をつけたあと、ビットコイン価格は上値の重い展開が続いていました。
理由の1つとして考えられるのは投資先の分散です。トレーダーたちは、ビットコインや主要アルトコイン(イーサリアムやライトコインなど)では価格の大幅な上昇は見込めないと判断し、主要アルトコイン以外の今後伸びそうなアルトコインに資金を入れる人が増えてきています。
下図は仮想通貨全体の時価総額に対する各コインの時価総額の割合を表示しているグラフ(外部サイト「CoinMarketCap」)です。
主要アルトコイン以外はOthers(その他)でまとめられています。Othersを表す灰色の線が2017年12月あたりから右肩上がりで時価総額を上げてきているのが分かります。一方、ビットコインは右肩下がりです。
このように、時価総額の割合からもアルトコインへの資金が流れが加速しているのが分かります。ちなみに、つい最近まで1円以下だったコインが爆上げして時価総額トップ10まで登り詰めたコインといえばカルダノ(ADAコイン)です。
ビットコインはアルトコインを購入するための基軸通貨として使われているので取引量は依然多いです。しかし、ビットコインのまま保有しておくのではなく、ビットコインをアルトコインに交換して、アルトコインを保有しておく人が多くなると、必然的に売りに出されるビットコインの数は多くなります。
これが、上値の重い展開が続いている理由の1つと考えられています。
ビットコインの上値が軽いとアルトコインを買う人が増える。しかし、アルトコインを買う人が増えると、ビットコインの上値が重くなる。ジレンマみたいですね。
「上値重いなー、しばらくは平行線の状況が続くのかな」
と思っていたところに、突如暴落が発生しました。bitFlyerの現物では2018年1月16日の高値171万円から、次の日の朝に安値101万円を記録しました。実に40%ダウンです。
bitFlyer Lightningでは高値170万、安値130万の驚愕の陰線とともにサーキットブレーカーが発動しました。
⇒「サーキットブレーカーとは」
暴落の要因はビットコインの規制報道です。最近、中国をはじめ、韓国、ドイツ、ブラジル、インドネシアなどなど、多くの国がビットコインに関する規制を発表しています。
過去にも規制報道をきっかけとした暴落が何度も発生しましたが、ビットコインはその度にたくましく復活してきました。叩かれるほど強くなっているようにすら見えます。頑張れ、ビットコイン!
「仮想通貨の規制は世界規模で行うべき」とドイツ連邦銀行の影響力のある人が発言しました。世界規模で規制とは、今回の規制報道攻撃は過去最大の攻撃力になりそうです。憶えておきたいのは、今回の暴落は仮想通貨の機能が否定されたからではないということです。
このままビットコインが規制の圧力に打ち負かされるのか、それとも、より強くなって復活するのか、今後の値動きに注目しましょう。
今年は下図のように、ビットコインの暴騰、暴落の要因をまとめていこうと思います。