2017年1月~2018年2月のビットコインの価格の動きから分かる仮想通貨投資の心得

2018年2月5日

本記事では2017年のビットコインの価格の動きから分かる「仮想通貨投資の心得」について説明します。

下図は2017年1月から2018年2月現在までのbitFlyerのビットコインの日足チャートです。価格の変化を見やすくするためにY軸を対数表示にしています。タップすると拡大します。
⇒「対数表示とは

2017年BTCチャート

 

下表は価格の変化のまとめです。

日付 BTC価格 出来事
2017/1/5 15万円 中国政府が仮想通貨の規制を検討し始め、「ビットコインには法定通貨のような価値はない」という声明を発表したことでビットコインを人民元に戻す流れが加速してこの価格から下落が発生。
2017/1/12 8万円
(43.5%↓)
2017/3/3 15万円 2ヶ月をかけてじわじわと価格を戻してきたが、15万の壁に跳ね返されるように下降トレンドに転換。
2017/03/25 9万円
(34.3%↓)
2017/05/25 34万円 海外取引所のGeminiで3000BTCの大量売りが発生したのをきっかけに暴落が発生。しばらく上げ調子だったので、この下落は必要な調整だったとの見方が強い。
2017/05/27 20万円
(41.1%↓)
2017/06/12 33万円 34万円の壁に跳ね返されるように下降トレンドに転換。8月に行われるビットコインのハードフォークや、イーサリアムの送金ロスト問題などで先行き不安感が漂う。
2017/07/16 20万円
(39.1%↓)
8月1日のビットコインのハードフォークによって誕生するビットコインキャッシュを獲得するための買い圧力もあってここから大きな上昇が始まる。
2017/09/02 56万円 中国政府からICOの全面禁止と仮想通貨取引所の閉鎖が発表されたことでこの価格から暴落が発生。
2017/09/14 30万円
(46.1%↓)
「ビットコインは完全に終わった」という嘆きの声とともに狼狽売りをする人が多かったが、30万円を底に勢いよく上昇し始める。この回復によってビットコインに対する期待と人気も爆上げ。
2017/11/05 87万円 Segwit2xのハードフォークの中止が発表されてから数日後に暴落が発生。
2017/11/12 60万円
(30.3%↓)
ここから1ヶ月未満で3倍以上という記録的な大暴騰を見せる。
2017/12/7 231万円 このあと231万円⇒146万円⇒227万円⇒130万円のダブルトップを作ったあと、世界各国の規制報道と、NEM大量流出事件が起きたことをきっかけに大暴落が発生。
2018/02/02 77万円
(66.3%↓)

 

2017年のビットコインはただひたすら上げてきたイメージを持っている人もいますが、上記を見ると分かるように、実際は上がったと思ったら暴落したりなかなか上がらなかったりの苦しい展開が年初から10月まで続いていました。

2017年から2018年2月までで、ビットコインの価格に大きな影響を及ぼしたものをまとめると以下の5点になります。

①規制報道
②不正報道
③仮想通貨流出事件
④大口の仕手
⑤トレンド

①規制報道

2017年から2018年2月までの大暴落を起こすきっかけとなるもので一番影響力があったのは規制に関する報道でした。

主に中国の規制報道が暴落を引き起こすきっかけとなっていましたが、ビットコインはその度にたくましく復活してきました。

それが2018年に入ると、中国をはじめ、韓国、ドイツ、ブラジル、インドネシア、インドなどの世界各国がビットコインの規制に関する発言を次々と発表し、さらにドイツ連邦銀行が「仮想通貨の規制は世界規模で行うべき」と発言したことが、過去最強の攻撃力となってビットコインに襲いかかっています。皆で出る杭を打とうみたいな。

しかし、規制がすべてダメというわけではなく、規制は仮想通貨を安全に使うために必要なルールにもなるので、長期的にみるとプラスの効果をもたらすことを覚えておきましょう。

②不正報道

不正報道はそれが真実かどうかに関係なく、疑惑に関する報道が流されるだけで重い相場になります。Tether社がUSDTを不正発行しているという疑惑の報道も2018年2月現在の相場に重くのしかかっているようです。

しかし、数ヶ月前のネタを切り抜いて報道し、まるで暴落を引き起こすために用意したのではないかと思う報道もあります。不正報道は真実が明らかになるまでは過敏に反応しないほういいでしょう。

③仮想通貨流出事件

ハッキングなどによって取引所の仮想通貨が盗まれた場合、盗まれた仮想通貨だけでなく相場全体に悪い影響を及ぼす可能性があります。過去の流出事件は仮想通貨そのものに問題があったのではなく、すべて取引所のセキュリティに落ち度があったために防げなかった事件です。

このような状況で狼狽売りをすると、いつもの価格に戻ってしまったときがショックです。流出事件が発生したときは、本当に売る必要があるのかをよく考えてから行動することをお勧めします。

なお、取引所に保管されている仮想通貨を狙うハッカーは世界中にいます。自分の利用している取引所がハッキング被害にあう可能性も十分にあります。取引所が破綻してしまうと最悪資産を失ってしまうことになりかねません。取引所を銀行代わりに使わず、中長期で保有している仮想通貨は必ずハードウェアウォレットに保管しましょう。

泥棒

④大口の仕手

仮想通貨市場の時価総額は流通してきた資金以上には増えないので、自分の損切りは最終的に他人の利益になります。そのため、機関投資家は他者の損切りを増やしたいと考えています。そこでよく使われるのが仕手という技です。

仕手とは、相場で大きな利益を得るために、機関投資家などが意図的に大量の売買を行う取引手法のことをいいます。

例えば、大量の売りを浴びせて相場を暴落させることでストップ注文やロスカットの損切りが大量に発生し、大きく価格が下がったところで買い戻すという技を使います。つまり、個人投資家の損切りを大口の利益につなげるということです。

逆に、大量の買いを入れて相場を暴騰させることで買いで飛び乗る個人投資家が大量発生して、大きく価格が上がったところで売りで手仕舞いするという技も使います。つまり、個人投資家に含み損を抱えさせて、大口の利益につなげると言うことです。

ちなみに、暴騰に飛び乗った大量の個人投資家の買いは「イナゴ買い」と呼ばれています。イナゴ買いによって作られた長い陽線を「イナゴタワー」、暴騰の直後に暴落させて損切りさせることを「イナゴ焼き」と言います。

すべての暴騰が大口の仕手ではありませんが、暴騰を見て飛び乗ったり、暴落を見て狼狽売りをすると焼かれる可能性があることを覚えておきましょう。

イナゴタワー

⑤トレンド

好材料や悪材料のニュースが何も無くても、上昇トレンドが続いたり、上昇トレンドから下降トレンドに変わることがあります。

トレンドの流れはチャート分析である程度把握することができますが、上昇トレンドだろうが下降トレンドだろうが、規制や不正、流出事件、大口の仕手によって一発で大暴騰、大暴落やトレンド転換が起きます。

チャート分析に意味がないわけではありませんが、国や大口のさじ加減で相場全体がどうにでも動いてしまうのが今の仮想通貨市場です。突発的な報道や事件、仕手に振り回され続けると心が疲弊しきって相場から逃げ出したくなります。

仮想通貨投資の心得

以上、2017年から2018年2月までで、ビットコインの価格に大きな影響を及ぼしてきたものについて説明しました。

そこから導き出される、中長期志向の仮想通貨投資の心得は以下になります。

短期的な価格の動きは意識せず、将来性と実需を兼ね備えている仮想通貨の中で、どれだけ価格が下がっても信じて持っていられるものに対して投資をする。買う時は価格が上昇しているときに飛びつかず、暴落によって相場全体が下がるまでじっと待つ。

なお、暴落したときの保有している仮想通貨の価格を見るのは辛いので、暴落発生時は相場を見ない人もいるようですが、それだと相場の乱高下に対するメンタル的な免疫力がつかないので、総資産は確認しなくてもいいので、価格の動きはチェックすることをお勧めします。

短期志向の心得については次の機会に説明します。