米暗号資産特命官「ビットコイン準備金の実現可能性は最初に検討する」
アメリカ政府のビットコイン準備金は実現するかしないのか、その結論は思ったより早く知ることができそうです。
トランプ政権の暗号資産特命官デビットサックス氏が記者会見で「最初に検討するとの1つはビットコイン準備金の実現可能性です」と発言しました。
記者会見で述べられた大統領作業部会の今後実施予定の内容を以下にまとめます。
1. ビットコイン準備金の評価
ここでいうビットコイン準備金とは、アメリカ政府が国家準備金としてビットコインを備蓄することです。
ビットコイン準備金はトランプ大統領が掲げている政策で、大統領令で暗号資産作業部会を作成し、ビットコイン準備金の可能性の検討を指示しました。
(ii) The Working Group shall evaluate the potential creation and maintenance of a national digital asset stockpile and propose criteria for establishing such a stockpile, potentially derived from cryptocurrencies lawfully seized by the Federal Government through its law enforcement efforts.
【翻訳】(ii) ワーキンググループは、国家デジタル資産備蓄の創設および維持の可能性を評価し、そのような備蓄を確立するための基準を提案するものとします。その備蓄は、連邦政府が法執行活動を通じて合法的に押収した暗号資産を基に構築される可能性があります
大統領令
大統領令では「デジタル資産」の備蓄の可能性の評価を指示していたのと、作業の優先順位は指定していませんでした。
一方、今回の発表では、デジタル資産備蓄でなく「ビットコイン準備金」とはっきり言ったのと、最初に検討すると優先順位を明らかにしました。
作業部会はまだ準備中のため、検討はこれから始まりますが、年内にはビットコイン準備金の可能性について何かしらの答えが出ると考えられます。
検討結果の報告が楽しみです。
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2. デジタル資産の規制枠組みの策定
暗号資産、ステーブルコインを対象としたデジタル資産の発行と運用に関する規制枠組みを策定し、上院と下院の委員会と連携して規制の明確化を進める。
適切なルールを整備し、市場の透明性を確保することで米国内でのデジタル資産の発展を促し、米国の競争力を維持する。
3. ステーブルコインに関する立法手続き
米ドルの国際的な地位を強化し、金融の安定性を確保するため、ステーブルコインに関する包括的な法律を策定する。
民主・共和両党の支持を得ながら、金融市場におけるステーブルコインの適切な役割を定義し、米国のデジタル金融分野のリーダーシップを維持するため、迅速に法案を推進する予定。
4.暗号資産業界の成長支援と市場の健全化
デジタル資産の市場を適切に発展させるため、業界の成長を支援しながら、不正行為を防ぐ規制を導入する。特に、優良な企業を支援し、不正を行う企業を排除することで健全な市場環境を確保する。
SECや商品先物取引委員会と協力し、証券とコモディティとしての暗号資産の明確な分類を行い、金融市場における透明性と安定性を強化する。
5. 議会でのデジタル資産教育と新メンバーの研修
新たに選出された議員に対し、デジタル資産とブロックチェーン技術に関する教育、金融規制、国際市場への影響などを研修し、議員が適切な政策判断を下せるようにする。
また、規制当局との協力を強化し、技術革新と金融政策のバランスを取るための理解を深め、政策決定の精度向上を目指す。
6. 法案の迅速な成立を目指す
デジタル資産関連の主要法案を、政権発足から100日以内に成立させることを目標とする。特にステーブルコインの規制の明確化を最優先課題とし、上院・下院の協力のもとで迅速に審議を進める。
早期の法整備により、業界の予測可能性を高め、米国のデジタル資産市場の安定性を確保することを狙う。