沢辺ひろし「自由億プロジェクト」は10億円を稼いで自由になれるプロジェクト
オレオレ詐欺と架空請求詐欺はお金を騙し取って逃げていくので犯罪であることがすぐに分かりますが、仮想通貨投資詐欺の場合、開発プロジェクトが稼働しているのか分からないために詐欺を判別しづらかったり、悪質なツールやノウハウを提供しておきながら参加者の実力のせいする詐欺師がいるので厄介です。
最近話題になっている投資案件に「自由億プロジェクト」があります。私はこれは詐欺案件だと思っています。本記事ではその理由を説明します。
なお、私が詐欺だと思っているだけで、実際に詐欺かどうかは現時点では明らかになっていません。また、本記事で使用している画像と動画のすべては、検証を目的として一般公開されているものを引用したものです。加筆、修正などは一切行っていません。
自由億という名称は「10億」と「自由」をかけた造語で、10億を稼いで自由を手に入れようというプロジェクトになります。
詐欺プロジェクトでは億万長者すなわち1億円を稼ぐことを約束するものが多いですが、このプロジェクトは何と1億の10倍です。大きく出ましたね。
プロジェクトの主催者は沢辺博氏(現在43歳)です。元ヤンキーな印象です。
沢辺博氏はネット業界に6年間たずさわり、今まで17個のプロジェクトを手掛けてきたそうです。最近のプロジェクトを3つ見てみましょう。
プロジェクト名 | 説明 | 結果 |
---|---|---|
即金スタンプラリー (別名:マネーフロンティアファミリー) | パソコンが苦手な人でも、ボタンを押してスタンプを集めるだけで毎月30~250万円以上が稼げる。(バイナリーオプション) | 詐欺 |
ビットコイン100%プロジェクト | あなたは何もしなくても、ポチっと起動するだけで、ビットコイン自動キャッシュロボットがあなたの代わりに稼いできてくれる。(アービトラージ) | 詐欺 |
ビットコイン総額1億円プレゼント | 100%リスクなく何もしないで稼げる方法を大公開。(上のプロジェクトのコピー) | 詐欺 |
この時点で今回のプロジェクトも詐欺であることは明らかですが、検証を続けます。
2017年12月のビットコイン100%プロジェクトで彼は以下の動画のように言っていました。
億万長者になろうと思って、幸せの階段を大股開いて登ろうとしたら絶対にこけるそうです。
その3ヶ月後の自由億プロジェクトでは以下の動画のように言っています。
。。これはコントなのか?
2万円が8カ月で8億になるそうです。
過去のプロジェクトの説明を見ると分かるように、沢辺博氏が思い描いている成功プロジェクトのイメージは「パソコンが苦手な人でもできる」「何もする必要はない」「リスク無し」の3本柱であることが分かります。
では自由億プロジェクトはどうでしょうか。
下図のように「僕は全くと言って良いほどパソコンを使えません。」と言っています。今回のプロジェクトもパソコンが使えない人でも問題無しです。
下図のように「何もせずに稼ぐ事こそ最強!」と言っています。今回のプロジェクトも何もする必要は無しです。
下図のように「リスクを限りなく無くした新しい資産運用法」と言っています。今回のプロジェクトもリスク無しです。アピールポイントが全部、今までと一緒やん。
そして、今回のプロジェクトではどのような手法で10億円を達成するのかというと、具体的な説明は語られませんでしたが、家宝として隠してきた誰も知らない手法を教えると言っています。
下表は沢辺博氏が自由億プロジェクトを使って資産を増やした証拠画像です。
上図は2018年1月4日から2018年2月5日までの1ヶ月間の注文履歴で、残高が1.87倍になっています。しかし、説明に書いてある「7カ月で資産を50倍にしたもの」と「2万円を1カ月半で6倍にした」の証拠画像になっていません。
証拠画像の列名に「決済逆指値」と「決済指値」が表示されているということはIFD-OCO注文(イフダンオーシーオー注文)を使っていることが分かります。損益、残高が空欄である行は、おそらく約定する前にキャンセルした注文でしょう。
⇒「IFD-OCO注文とは」
よって、このプロジェクトが提供するツールはIFD-OCO注文の自動売買によって収益を上げると予想できます。
沢辺博は、もし他の情報よりも稼げなかったら迷惑料として1万円を払う誓約書を動画の中で書きました。ツールを30万円前後で売ったあとに、苦情がきて1万円だけ返して終わりにするつもりでしょうか。
というか、特定商取引法に関する表示に電話番号が記載されていないので苦情を入れたくても連絡できずに終わる可能性があります。
以上、自由億プロジェクトについてでした。