鈴本恵一郎「GAINS COIN PROJECT」は億万長者になれるマイニングマシン
詐欺プロジェクトでは、総額〇千万円のプレゼント抽選会や、視聴者全員に〇十万円をプレゼントというキャンペーンをよく実施しますか、実際に貰えた人はいません。
500円~1000円の少額は貰える場合がありますが、プロジェクトを本物だと思い込ませるためのまき餌です。
最近登場した仮想通貨投資案件に「GAINS COIN PROJECT」がありますが、私はこれは詐欺案件だと思っています。本記事ではその理由を説明します。
なお、私が詐欺だと思っているだけで、実際に詐欺かどうかは現時点では明らかになっていません。この記事は、プロジェクトへの参加、不参加を強制することを目的としたものではないので、他のサイトの情報や家族、友人の意見も参考にして、ご自身の判断のもと投資するかどうかを決めて下さい。
また、本記事で使用している画像は、検証を目的として一般公開されているものを引用したものです。
引用文字列 | URL |
---|---|
GAINS COIN PROJECT LP0 | https://gcp-jp.com/gcp_first/ |
GAINS COIN PROJECT LP1 | https://gcp-jp.com/gcp_first01/ |
GAINS COIN PROJECT LP2 | https://gcp-jp.com/gcp_first02/ |
GAINS COIN PROJECT LP3 | https://gcp-jp.com/gcp_first03/ |
GAINS COIN PROJECT LP4 | https://gcp-jp.com/gcp_first04/ |
GAINS COIN PROJECT セールス1 | https://gcp-jp.com/l_su_1/ |
GAINS COIN PROJECT セールス2 | https://gcp-jp.com/l_mu_2/ |
GAINS COIN PROJECT セールス3 | https://gcp-jp.com/l_ar_3/ |
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
特定商取引法に基づく表記より。
項目 | 内容 |
---|---|
販売会社 | LUXAS PARTNER 合同会社 |
販売責任者 | 鈴木 満 |
所在地 | 東京都新宿区新宿四丁目3番15号 |
電話番号 | 0353242343 |
メールアドレス | info@gcp-jp.com |
https://gcp-jp.com/tokushou.html
GAINS COIN PROJECTは、収益効率が最も高い仮想通貨のマイニングを行うマシンを使って億万長者になれるプロジェクトです。
参加可能人数は限定236名で、236名全員に1000万円ずつが贈呈されます。
主催者は鈴本恵一郎氏(すずもとけいいちろう)。世界5カ国で開催してきたGAINS COIN PROJECTのの統括責任者を務めているそうです。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
会社の所在地を調べてみたところ、レンタルオフィスのあるビルでした。フロアが記載されていないので、レンタルオフィスを利用しているかどうかは不明です。
⇒引用元:ASSET DESIGN「THE HUB新宿」
販売会社のLUXAS PARTNER合同会社はホームページを持っていて、事業内容は「エステ関連、インターネットコンテンツの企画、制作、運営、写真撮影スタジオの経営」と記載されています。
⇒引用元:LUXAS PARTNER「会社概要」
更新情報に、2016年5月1日に ホームページを公開したと記載されています。
⇒引用元:LUXAS PARTNER「HOME」
しかし、このサイトが設立されたのは2週間前の2018年8月14日です。
⇒引用元「WHOIS検索」
下図はLUXAS PARTNER合同会社の法人情報です。1ヶ月半前の2018年7月に社名を「はちみつぱい合同会社」から「LUXAS PARTNER合同会社」に変更しています。
また、所在地を「東京都豊島区池袋1丁目14番5号216」から現在の住所に変更しています。状況から考えると、今回のプロジェクトに合わせて社名と住所を変更した可能性が高いです。
⇒引用元:法人番号検索サイト「LUXAS PARTNER合同会社」
はちみつぱい合同会社の住所は、池袋にある「芳賀荘」という木造アパートです。
住所にアパート名が記載されていませんが、同じ住所で「芳賀」が記載されているものがネットで見つかるので「芳賀荘」で間違いないと思います。
⇒引用元「BizTYPE」
芳賀荘は住宅街の入り組んだところにある建物のため、Googleマップから建物の外観を見ることはできませんでしたが、芳賀荘の元住人と思われる人の日記が見つかりました。
4畳半の狭いアパートだったようです。
⇒引用元:day’s Column「豊島区池袋 芳賀荘」
豊島区池袋「芳賀荘」2
芳賀荘には21歳から27歳まで6年間暮らし、思い出も多い。
2階の部屋には、同じデザイン学校の親友の女の子や、歩いて1分もかからない場所に2人の親友も暮らしていたから、他の友人達もこの芳賀荘には集まりやすく、常に数人がたむろして賑やかだった。
写真は池袋駅から芳賀荘への近道となる裏通りで、当時は労務者用の500円ハウスや、出始めのコインランドリー、そしてよくお世話になった質屋などがあったが今はこのような派手なラブホテル通りになっていた。
コインランドリーの出現は1972年頃だったとおもう、それまでのアパートの共同洗濯場で洗濯板を使いながらの下着洗いから解放されたわけだから、これは嬉しかった。
今の学生さん達には考えられないとおもうが、だからこそこの芳賀荘との再会はひとしおだった。引用元: day’s Column「豊島区池袋 芳賀荘2」
豊島区池袋「芳賀荘」3
芳賀荘の思い出は多いがこんなけったいな事があった。
封筒の宛名書きのアルバイトをk子が取ってきた、確か1枚が2円とか3円だったと思う、そこで5,6人の仲間がk子の部屋と僕の部屋に別れて仕事を始めたのだが、夜中にk子が怒って僕の部屋にきた。
聞くとT男がいきなり襲ってきたといい、2度とそういう事をしないという誓約書を書かせるから見届け人になってという。
いうとうりにT男は誓約書を書き、僕は見届け人になってこの場は収まったが数日後にまたやってしまった。
35年が過ぎた今でも2人は顔を合わせると犬猿の如くなのは、この件が今も尾を引いているのだろうか。
今考えると20代の男女がしょっちゅう雑魚寝していて何事もなかったということは、男女ともによっぽど魅力がなかったのか、などと考えてしまう。引用元:day’s Column「豊島区池袋 芳賀荘3」
上記より、芳賀荘は仲の良い人々が集まって、和気あいあいと過ごす生活空間だったことが分かります。
このような賃貸アパートで会社を経営していたLUXAS PARTNER合同会社(元はちみつぱい合同会社)は本当に236名全員に1000万円ずつ、合計23億6000万円を贈与することができるのでしょうか。
「はちみつぱい」という名前はとても珍しい名称です。ネットで検索すると真っ先にヒットするのが、1970年代に活躍していた日本のロックバンド「はちみつぱい」です。
⇒引用元:Wikipedia「はちみつぱい」
「はちみつぱい」のボーカル、リーダーを務めていたのは鈴木慶一氏(すずきけいいち)。そして、今回のプロジェクトの販売責任者の名前は鈴木満氏。名字が一致しているのは偶然なのでしょうか。
「はちみつばい」は1988年6月に解散しましたが、2015年12月に再結成されました。「はちみつぱい合同会社」が法人登録されたのは2015年10月なので時期的にも一致します。よって、ロックバンドの「はちみつぱい」と「はちみつぱい合同会社」には関係がある可能性が高いといえます。
以下の動画は「はちみつぱい」の解散時に歌った曲「塀の上で」。鈴木慶一氏のライブ最後のセリフ「さよならロックンロールおじさん、ロックンロールおばさん(動画4:58)」が歴史に残っています。
先ほど、LUXAS PARTNER合同会社の所在地はレンタルオフィスがあるビルと説明しましたが、このビルの地下1階にはライブハウス「新宿アンティノック」があります。ロックからヘビメタ、ハードコア・パンクまで様々なライブイベントが日々開催されています。
⇒参考「新宿アンティノック」
下図の矢印をクリックするとライブハイスに入って見ることができます。
今回のプロジェクトを応援するために登場したのは芸能人の清水宏次朗氏です。清水宏次朗氏も1980年代にロック歌手として活躍しています。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
以下のYoutube動画は清水宏次朗氏の「Rock’n Roll Music」。歌は上手く、最後はバク転でフィニッシュ。カッコいい。
清水宏次朗氏は鈴本恵一郎氏について以下の動画のように言いました。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
清水宏次朗氏と鈴本恵一郎氏が出会ったのは、どこかのバックヤードか楽屋だそうです。バックヤードや楽屋といえば、ライブ会場の裏にある部屋などです。
また、鈴本恵一郎氏のことを「鈴本くん」と呼び、「この子けっこう賢い子だな」、「頭の良い子だなというのが第一印象」「元気のない日本を、若い子たちの力で盛り上げてくれれば。」のように、まるで親戚の叔父さんが男の子を応援するような、やさしいメッセージを述べています。
はちみつぱいのボーカルの名前は慶一(けいいち)、清水宏次朗の「ろう」と合わせると今回のプロジェクトの主催者の名前の恵一郎(けいいちろう)になります。
鈴木慶一氏の母親の名前は鈴木萬里子さん。「萬(まん)」という漢字が使われています。このプロジェクトの販売責任者は鈴木満氏。「満(まん)」という漢字が使われています。
鈴木萬里子さん=慶一さんのお母様が歌われるのは「馬鹿息子の歌」。「母なる東京太郎」以来の、歌唱でのCD参加ですね(STAFF)
— 鈴木慶一 (@keiichi_suzuki) 2012年10月3日
上記の状況から予想できるのは、プロジェクト主催者の鈴本恵一郎氏と販売責任者の鈴木満氏は同一人物で、鈴木満氏はロックバンド「はちみつぱい」の鈴木慶一氏の息子ということです。
鈴木慶一氏は清水宏次朗氏とロックを通じて昔から親交があり、鈴木満氏のことを小さい頃から知っていた。そして今回、鈴木慶一氏のお願いによって清水宏次朗氏が鈴木満氏の応援に駆け付けたという流れです。(※筆者の予想)
プロジェクトの内容に入ります。
鈴本恵一郎氏は、GAINS COIN PROJECTは日本で開催される5年前から、世界5ヶ国ですでに開催されていて成功を収めていると説明しました。
下表は、開催国と収益の一覧です。
開催年月 | 開催地 | 収益 |
---|---|---|
2013年11月 | ドバイ | 16億5116万円 |
2014年2月 | スイス | 64億2924万円 |
2015年6月 | 南アフリカ | 12億3876万円 |
2016年9月 | 香港 | 36億8876万円 |
2017年5月 | シンガポール | 148億3624万円 |
合計 | 278億4416万円 |
世界5ヶ国でこれほど優秀な成績を収めたのであれば、ネットにはGAINS COIN PROJECTについての外国人の書き込みが見つかるはずです。
しかし、いくら探しても日本人の書き込み以外、このプロジェクトに関する書き込みは見つかりませんでした。よって、GAINS COIN PROJECTが世界5ヶ国で開催された話は嘘の可能性が高いです。
⇒Google検索「GAINS COIN PROJECT」
今回のプロジェクトには、鈴本恵一郎氏以外に7人のエリートがキーマンとして登場します。
一人目はGAINS COIN PROJECTの最高財務責任者のMuhammad氏(ムハンマド)。
ドバイ出身の大富豪で、超高層ビルや巨大モールを複数所有し、オイルマネーが動くときには必ず彼の存在があるそうです。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
しかし、Muhammadの写真は素材サイトのものです。(情報提供:匿名さん、ありがとうございます)
⇒引用元:123RF「現代アラビアの実業家」
「"GAINS COIN PROJECT" Muhammad」で検索してみましたが1件もヒットしませんでした。
⇒引用元:Google検索「GAINS COIN PROJECT Muhammad」
二人目はGAINS COIN PROJECTのプロジェクトリーダー、新垣氏(あらがき)。
「情報の虎」という異名を持ち、シリコンバレー、香港で立ち上げたファンドを200億円規模に成長させた日本人だそうです。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
しかし、新垣氏の写真は素材サイトのものです。(情報提供:匿名さん)
⇒引用元:shutterstock「素材番号:714457999」
「情報の虎 新垣」で検索してみましたが1件もヒットしませんでした。
⇒引用元:Google検索「情報の虎 新垣」
三人目はGAINS COIN PROJECTのチーフエンジニア、Michael氏(マイケル)。
マサチューセッツ工科大学で表彰を受けた数学の天才で、大学卒業後はNASAのプロジェクトに参加していたそうです。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
しかし、マイケルの写真は素材サイトのものです。(情報提供:匿名さん)
⇒引用元:CanStockPhoto「スーツ, ビジネスマンストックフォト」
今回のプロジェクトの情報以外、マイケル氏らしき人物の情報は見つかりませんでした。というか何でファーストネームだけやねん。
⇒引用元:Google検索「GAINS COIN PROJECT Michael」
戦略的マネーコーディネイターのLeon(レオン)はドイツ経済を陰で支えてきた男だそうです。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
しかし、レオンの写真は素材サイトのものです。(情報提供:匿名さん)
⇒引用元:shutterstock「素材番号: 159822731」
情報解析アナリストのAlex(アレックス)は、世界企業の動向と、各国の裏社会事情の両方に精通している人物だそうです。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
しかし、アレックスの写真は素材サイトのものです。(情報提供:匿名さん)
⇒引用元:shutterstock「素材番号: 142025422」
マーケティングリーダーのShelley(シェリー)は、アメリカの超大手メガバンクで世界戦略プロジェクトを担当した経歴があり、立案の確度は100%を誇っているそうです。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
しかし、シェリーの写真は素材サイトのものです。(情報提供:匿名さん)
⇒引用元:CanStockPhoto「素材番号:csp10954056」
LDAY(レディ)はインターネット上のあらゆる脅威からシステムを守るトップシークレットの女性だそうです。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
しかし、レディの写真は素材サイトのものです。(情報提供:匿名さん)
⇒引用元:shutterstock「素材番号: 1028392096」
そして、鈴本恵一郎氏と素材サイトの7人が開発したマイニングマシンが「INFINITY8」です。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス1)
鈴本恵一郎氏は、INFINITY8が資産を増やす仕組みについて以下の動画のように説明しました。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス2)
鈴本恵一郎氏は、マイニングマシン(INFINITY8)が星の数ほどある仮想通貨の中から今後価格が上昇する通貨をマイニングして何百、何千万円分のコインを手に入れることができ、そのコインが10倍、20倍になることで2億円が簡単に手に入ると説明しました。
下図は参加者がマイニングマシンを使う流れです。マイニングマシンが参加者の家に届けられるので、電源を入れるだけでマシンが仮想通貨を増やし続ける流れになっています。
しかしどんな仮想通貨であれ、コンピューター1台で何百、何千万円分のコインをマイニングするのは不可能です(2018年現在)。マイニングで高い収益を上げるには高性能コンピューターを何百台も設置して、他のマイナーに負けない性能を叩き出す必要があります。
また、日本は電気代が高いので、マイニングの収益から電気代を引いたら赤字になったという話も多いです。そうなると、マイニングせずに仮想通貨を購入したほうが良かったということになります。
ゆえに、マイニングマシンで何百、何千万円分のコインを手に入れる話は嘘の可能性が高いです。
ちなみに、2018年現在の仮想通貨は2000種類以上で、銀河系にある星の数は2000億個なので、仮想通貨は星の数ほどはありません。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス3)
このプロジェクトは事前に21名のモニターにINFINITY8を使ってもらい、全員に現金500万円を受け取ってもらったと説明しました。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス3)
そして、モニター3名から届いた感謝のメッセージを紹介しています。
一人目は大友 香代子さん。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス3)
このモニターの写真は素材サイトのもので、多くのサイトで使われています。
⇒引用元「WOW99」
二人目は阿藤 久雄さん。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス3)
このモニターの写真も素材サイトのもので、多くのサイトで使われています。
⇒引用元「BELLAGIO Plus」
三人目は中澤 祥太さん。
(引用元:GAINS COIN PROJECT セールス3)
このモニターの写真も素材サイトのもので、多くのサイトで使われています。つまり、モニターの写真は全部素材サイトのものです。
よって、モニターからのメッセージは作り話の可能性が高いです。
⇒引用元「PIXTA」
以上、GAINS COIN PROJECTの検証結果です。
このプロジェクトが送ってくるLINEメッセージには「1000万円の贈与はこちらから」のような文章がやたら多いですが、贈与される気配はありません。
1000万円を贈与する前に「参加費30万円が必要」みたいなことを言い出したら、1000万円を贈与されなかったらどういう結末になるかをよく考えてから参加するかを検討して下さい。