日本初AAA暗号資産「東京ゲームズトークン」は爆上げるのか?

2025年5月27日

アンゴロウ

ゲームをプレイして暗号資産を稼げるゲーム

Play to Earnゲーム(プレイ・トゥ・アーン・ゲーム)

稼いだ暗号資産を取引所に送って売れば現金化できる、夢のようなゲームです。

Play to Earnは、2021年に大ブームを迎え、代表作は『Axie Infinity(アクシーインフィニティ)』。モンスターを育ててバトルさせるこのゲームでは、バトル勝利やクエスト達成で暗号資産を獲得し、収益化できました。

フィリピンでは、アクシーの収入が現地の平均月収を超える人が出るほどになり、実際にアクシーの稼ぎで家を建てたという事例まで登場。一攫千金の夢を叶えた人も現れ、世界中で話題になりました。

その後、運動して稼ぐ「Move to Earn」、学んで稼ぐ「Learn to Earn」、動画を観て稼ぐ「Watch to Earn」、寝て稼ぐ「Sleep to Earn」など、多様な○○ to Earnが登場し、一大ジャンルに発展していきました。

そんなPlay to Earnの世界に、来月2025年6月9日、新たな注目タイトルがリリースされます。

その名は「TOKYO BEAST(東京ビースト)

東京ビーストで稼げる暗号資産が「TOKYO GAMES TOKEN(東京ゲームズトークン)」で、先日、6つの海外取引所に同時上場し、日本企業が関わる暗号資産の初日の取引高としては、過去最大級の24時間90億円を記録したと発表しています。

そこでこの記事では、東京ビーストと東京ゲームズトークンの内容をもとに、ゲームリリース後に東京ゲームズトークンは爆上げするのかを当てます。

東京ビーストとは何か

東京ビーストは、2023年にスタートしたゲーム共同開発プロジェクトで、日本企業はCygames、gumi、チューリンガム、SBI Holdingsが参画しています。

Web3ゲームとしては類を見ない開発予算を投じたAAAゲームであり、従来のWeb3ゲームとは一線を画していると言われています。

ちなみに、AAAゲームとは、開発費、制作陣、グラフィック、演出、コンテンツ量が高水準のゲームことをいいます。

そして、2年の歳月をかけて完成した本作が、来月2025年6月9日にリリースされます。

東京ビーストの舞台は100年後の東京。プレイヤーはAI搭載のロボット(BEAST)を育てて空手バトルを行い、勝てば報酬を獲得できます。また、バトルの勝敗を予想して賭けることでも報酬を得られるという、斬新な構造です。

東京ゲームズトークンの用途は、主に以下の3つです。

  1. ゲーム内決済
  2. ステーキング(NFTを預けて報酬を得る)
  3. 投票(ガバナンス、勝敗予想)

発行元は「Play3 Ltd.」という企業で、日本で法人登記されておらず、所在地はイギリス領ヴァージン諸島の「Rodus Building」にある郵便私書箱。代表者は弁護士・森和孝氏です。

Play3という名称はPlayStationを連想させますが、両者は無関係です。

また、東京ゲームズトークンという名称は東京ゲームショウを連想させますが、両者は無関係です。ちなみに、東京ゲームショウは年1回幕張メッセで開催される世界有数のゲーム展示会です。

東京ビーストのホワイトペーパーに以下が記載されています。

TGTの発行はPlay3 Ltd.が行っており、当社では一切責任を負いません

また、Play3 Ltd.の過去の経歴は見当たらないので、Play3 Ltd.は法的リスクを避けつつトークンを発行する目的で設立された会社の可能性が高いと見られます。

日本のP2Eゲームの実績

東京ゲームズトークンの将来性を予想する上で、過去に日本の企業がリリースしたPlay to Earnゲームのトークン動向は参考になります。

PROJECT XENO(プロジェクトゼノ)

3体のキャラクターNFTとスキルカードを使いバトルするPvPゲームで、バトルに勝つと暗号資産が獲得できます。

プロジェクトゼノはユーティリティトークンとガバナンストークンの2種類を採用しています。

2種類を採用するのはPlay to Earnゲームでは普通のことで、理由は、ゲームで得た報酬トークン(ユーティリティ)の収益確定の売り圧を、投資家向けのガバナンストークンから切り離すためです。

プロジェクトゼノのユーティリティトークンは最大-99.9%暴落しました。

ガバナンストークンも最大-99%まで暴落しました。

キャプテン翼 -RIVALS-(キャプテン翼ライバル)

キャラクターNFTを育て、チームを編成してバトルするPvPゲームで、バトルに勝つと暗号資産を獲得できます。こちらも2種類のトークンを採用しています。

ユーティリティトークンは-94%暴落しました。

ガバナンストークンは最大-99.9%暴落しました。

いずれの事例も、リリース後の注目と価格高騰のあと、長期的には価格が戻ることなく下落していったという共通点があります。

東京ゲームズトークンは爆上げするのか

Play to Earnゲームの特徴は、最初にNFTを購入しないと本格的に稼げないものが多く、しっかり稼ぐなら数十万円、高いNFTほど稼ぎやすくなり100万円以上を初期投資するプレイヤーもいます。

運営は報酬トークンの暴落を防ぐためにNFTの売上でトークンを買い支えることがありますが、プレイヤーが増えるほど報酬トークンの売り圧が増えるのと、新規プレイヤーの増加に勢いがなくなってNFTの売上が減れば、いずれ買い支えに限界が来て、トークンは暴落モードに入るのは過去の事例から明らかです。

そのため、もし東京ゲームズトークンの報酬の仕様が今までのPlay to Earnゲームと酷似していれば、いずれトークンは暴落モードに入る可能性が高いと考えられます。

東京ビーストの説明文を読むと、

NFT(ビーストNFT)を購入し、育成・ステーキングによってトークンが報酬として得られるという点で、過去のPlay to Earnゲームと類似しています。

しかも東京ゲームズトークンは、ユーティリティトークンとガバナンストークンに分かれておらず、価格維持のための設計が明確ではありません。この点も投資家の警戒を招く可能性があります。

以上から、ゲームリリース後の東京ゲームズトークンの予想は、

6月9日にリリースされるゲームが面白くて超絶話題になれば、短期的には上昇する。一方、長期的には、トークン価格を維持するための画期的な仕組みが導入されない場合、過去と同様、最大-90%以上暴落する。

と予想します。

これはあくまで筆者個人の見解であり、将来の価格を保証するものではありません。もしかしたら、本物の東京ゲームショウに出展を発表して爆上げしたり、報酬トークンの価格維持のための画期的な仕様を発表する可能性もゼロではありません。

Play to Earnゲームのトークンはボラティリティ(価格変動)が非常に大きく、仕組みを理解せずに参入すると痛い目に遭う可能性があります。投資を検討している人は、公式ホワイトペーパーをよく確認し、自分自身で十分調査してから投資判断をするようにして下さい。

短期的なチャンスに乗るか、長期的な安定性を重視するか。 投資スタイルに合わせて、東京ゲームズトークンをどう見るかが分かれ道です。