高木伸雄、前川優太「MONEY MONSTER」は月利100%を保証する金の怪物システム
詐欺プロジェクトは、詐欺罪で捕まらないために適当なサポートを続けて時間稼ぎをすることが多いです。ツールが動かないなどで何度も問い合わせすると次第に無視し始めます。
電話番号は教えず、会社の住所はバーチャルオフィスかレンタルオフィスにしていたら、逃げる準備は万全です。
最近登場した仮想通貨投資案件に「MONEY MONSTER」があります。私はこれは詐欺案件だと思っています。本記事ではその理由を説明します。
なお、私が詐欺だと思っているだけで、実際に詐欺かどうかは現時点では明らかになっていません。この記事は、プロジェクトへの参加、不参加を強制することを目的としたものではないので、他のサイトの情報や家族、友人の意見も参考にして、ご自身の判断のもと投資するかどうかを決めて下さい。
また、本記事で使用している画像のすべては、検証を目的として一般公開されているものを引用したものです。
引用文字列 | URL |
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MONEY MONSTER 登録1 | http://crypto-mm1.com/lp/triple2/ |
MONEY MONSTER 登録2 | http://crypto-mm1.com/lp/main1/ |
MONEY MONSTER 第1話 | http://crypto-mm.com/blog/lesson1a/ |
このプロジェクトは、統計学と人工知能を融合させた自動売買システムを使って月利30%~100%の収益をあげられるプロジェクトです。
主催者は高木伸雄氏(たかぎのぶお)。金融業に10年携わり、現在は複数の会社の取締役を兼任し、ICOのCEOも務めている輝かしい経歴を持っているそうです。
(引用元:MONEY MONSTER 第1話)
高木伸雄氏の情報がネット上に見つかるのかを検索してみましたが、このプロジェクト以外で高木伸雄氏らしき人物の情報は見つかりませんでした。
よって、高木伸雄氏は今まで全く表舞台に出ないようにして活躍してきたか、名前や経歴を偽ってこのプロジェクトに登場したことになります。
ネットに出ないICOのCEOは珍しい。
⇒引用元:Google検索「高木伸雄」
特定商取引法に基づく表記に記載されている社名「株式会社Edit」を調べてみたところ、40日前の2018年6月21日に「東京都豊島区池袋3丁目34-7ビジネスパーク池袋2階」に本社所在地を変更していることが分かりました。
⇒引用元:法人番号検索サイト「株式会社Edit」
本社の住所をGoogleマップで調べてみたところ、建物名「ビジネスパーク池袋」が地図に表示されていました。
。。(・□・)
民家の2階。
⇒引用元:Googleマップ「池袋ビジネスパーク」
池袋ビジネスパークはバーチャルオフィスとして多くの会社が利用している住所です。月額7000円から利用できます。
このプロジェクトは、月利30%~100%の爆益を保証する最新システムを提供するプロジェクトです。それがなぜ低価格のバーチャルオフィスを本社所在地にするのでしょう。
⇒引用元「バーチャルオフィス(転送電話)申込書」
ちなみに、レンタルオフィスとバーチャルオフィスの違いについて説明しておきましょう。
レンタルオフィスは、机や椅子などが揃っていて直ぐに利用できるオフィスを貸し出すサービスです。バーチャルオフィスは、住所や電話番号などの法人登録などに必要なものだけを貸し出すサービスです。
セールスページにはMONEY MONSTERの実践者が稼いでいる証拠画像が掲載されています。
上記の証拠画像には変な箇所があります。
下図は証拠画像の1つです。銀行の入出金記録は本来、入出金金額(例:+〇〇円)を加減した取引後残高を同一の行に記載します。
しかし、この証拠画像は、同じ行の入出金金額と取引後残高を足した金額を、上の行の取引後残高に表示しています。そのため、一番上の行の「+608205円」を加算した金額がどこにも表示されずに終わってしまっています。
入金金額 | 取引後残高 |
---|---|
+608205円 | 30597017円 |
+285114円 | 30311903円 |
+1682007円 | 28629896円 |
+98640円 | 28531256円 |
下図は別の証拠画像です。
この証拠画像も同じ行の入出金金額と取引後残高を足した金額を、上の行の取引後残高に表示してしまっています。さらに、足し算を間違っている箇所があります。
215186円+19779992円=19995178円です。
よって、実践者の導入実績を表す証拠画像は偽造であることが明らかとなりました。
入金金額 | 取引後残高 |
---|---|
+1315145円 | 20508951円 |
+415222円 | 20093729円 |
+98621円 | 19995108円(計算を間違っている) |
+215186円 | 19779992円 |
下図はセールスページに掲載されているMONEY MONSTERの画面と思われる画像です。
価格に「$6,801」と表示されています。この価格まで上昇した仮想通貨はビットコインしかないので、ビットコインとして話を進めます。
Market Cap(時価総額)に「$6,476,228.722」と表示されているので、時価総額を価格で割って発行枚数を計算してみると、
6,476,228.722 ÷ 6,801 = 約952枚。
2018年8月現在のビットコインの発行枚数は約1700万枚です。全然足りません。よって、下図のMONEY MONSTERの画面は本物でないことが明らかとなりました。
すでに実践者がいて稼げている状態であれば、本物の画面を表示してもおかしくありません。
高木伸雄氏は自動売買システムで扱うコインについて以下の動画のように言いました。
(引用元:MONEY MONSTER 第1話)
ビットコインやイーサリアムなどの人気のアルトコインではなく、草コインに少しずつ分けて投資をすることで安定を図ると言っています。
草コインはビットコインやイーサリアムよりもギャンブル性が強く、いきなり暴騰、暴落したり、気が付いたら無価値同然になっている場合もあります。草コインで安定がはかれるという話はデタラメの可能性が高いです。
このプロジェクトは5年以上のビットコインの膨大な取引データを解析し、統計学に基づいて学習させた人口知能が自動売買を行うのにもかかわらず、ビットコインではなく草コインを取引するとはまったく訳の分からない話です。
以上、MONEY MONSTERの検証結果です。
今まで人工知能を使った仮想通貨の自動売買ツールを提供するといったプロジェクトは数多く登場しましたが本当に稼げたツールの報告はまだありません。というか、人工知能という話自体が嘘のものしかありません。
このプロジェクトの参加を検討している人は、MONEY MONSTERが参加者の資産を増やすどころか、資産を喰らうモンスターではないかよく調べてから検討して下さい。