アービトラムが日本初上場。指標に異変発生。買いか?

アンゴロウ

先日、8月28日にアービトラムが日本の取引所に初上場しました。

静かな感じで初上場しました。

アービトラムはイーサリアムのレイヤー2です。

レイヤー2は、トランザクションをブロックチェーンの外部で安全に処理する技術の総称です。

イーサリアムをよく使う人なら一度は思ったことがある。

イーサリアム、ガス代高え

混雑すると処理が遅くなるだけでなく、ガス代が高騰して、送金するだけで手数料5000円なんてこともありました。

車のガソリン代も高え

このイーサリアムの処理速度低下や手数料高騰問題をアービトラムが解決します。

アービトラムは、2021年9月にイーサリアムのメインネットにローンチしたあと、しばらくネイティブトークンを発行せずにいましたが、

ローンチから1年半後の2023年3月にアービトラムのガバナンストークン(ARBトークン)を発行し、アービトラムの利用者に対してエアドロップが実施されました。

アンゴロウチャンネルでは、ARBトークンの上場後の値動きと買いタイミングについて動画で予想しました。

ポイントは、オプティミズムという別のレイヤー2との比較です。

アービトラムはオプティミズムを改良して作られたものなのと、オプティミズムのガバナンストークン(OPトークン)は2022年5月にエアドロップされ、すでに上場しています。

TVL(Transaction Value Locked)をもとにアービトラムとオプティミズムの市場シェアを比較すると、2023年3月時点で、アービトラムの市場シェアの方が1.9倍大きい状況でした。

引用元:L2BEAT

そこで、エアドロップ組の売り圧によってARBトークンの時価総額がOPトークンの時価総額の2倍を大きく下回るほど下落してきたら買いを増やすなどで買いタイミングを探ると予想しました。

下図は、ARBトークンの日足チャートです。

上場日は2023年3月23日

4月18日に最高値1.8ドルをつけたあと下落モードになり、6月15日に最安値0.9ドルをつけました。

一旦反発しましたが8月の恒大集団ショックで急落し、その後は最安値のラインをサポートラインとするような値動きをしています。

下図は、ARBトークンとOPトークンの時価総額比率の推移です。

時価総額比率は2.1倍から始まり、しばらく2倍以上が続いたあと、

6月1日に急低下して2倍を割り、その後も低下傾向が続き、1.1倍まで差が縮まっています。

時価総額ランキングは、ARBトークン38位、OPトークン41位で超接近!

引用元:CoinMarketcap

(; ・`д・´)ナンデヤ

異変発生

下図は2023年8月現在のレイヤー2のTVLランキングです。

引用元:L2BEAT

市場シェアは、アービトラム55.8%、オプティミズム26.0%

比率は2.1倍なので、市場シェアの比率の観点では差は縮まっていません。というか3月のときより差が広がっています。

にも関わらず、なぜ時価総額比率は1.1倍まで差が縮まったのか

それは流通枚数の急変です。

下図はオプティミズムのインフレ率です。

2023年5月31日まで3億枚台が続いていたのが、6月1日にいきなり6億枚台になりました。

1日で3億枚増加

下図はアービトラムのインフレ率です。

アービトラムは最初に12億7500万を流通させたあと、まだ1枚も増えていません。

今後、4年間の時差ロック解除が開始する予定になっています。

以上のように、時価総額比率が縮まった理由は、オプティミズムの流通枚数が2倍に増えたのに対し、アービトラムの流通枚数は変わらなかったからです。

市場シェアの大きさが時価総額の大きさに影響を与えるならば、このあとアービトラムの時価総額が上がるか、オプティミズムの時価総額が下がるかしないと辻褄が合いません。

下図はL1チェーンも含めたTVLランキングです。

引用元:DefiLlama

アービトラムは4位、オプティミズムは6位の上位にランクインしています。

このランキングでは、アービトラムのTVLはオプティミズムの2.4倍です。

アービトラムの占有率は2023年5月に過去最高の5.1%をつけ、2023年8月現在は4.5%です。

下図は、アービトラムの1日あたりのトランザクション件数です。

引用元:ARBISCAN

トランザクション件数の最大は、2023年3月につけた273万件

その後は減少傾向が続いていて、8月27日は47万件

ピークの6分の1近くまで減少しています。

下図は、アービトラムのユニークアドレス数です。

引用元:ARBISCAN

最近、アドレス数の増加ペースが再び加速し始めていて、8月28日に過去最高の1192万個を記録しました。

下図はレイヤー2のETH送金コストランキングです。

引用元:L2FEE

イーサリアムの送金コスト0.68ドルに対して、オプティミズムは0.04ドル、アービトラムは0.05ドル

下図は、イーサリアム、アービトラム、オプティミズムの時価総額はTVLの何倍なのかを表したグラフです。

イーサリアムは9倍台、オプティミズムは1倍台に対して、アービトラムは1倍以下となっています。

以上から、アービトラムとオプティミズムでは、アービトラムの方が価格上昇の期待値が高いという結果となりました。

今年後半以降に予定されているイーサリアムのカンクンアップデートによって、レイヤー2の取引手数料が最大100分の1にまで削減されると言われています。

今でも数円の安さなのに、さらに100分の1となると「ほぼ無料」といっても過言ではないくらいの手数料です。

カンクンアップデートがイーサリアムやアービトラムの価格にどんな影響を与えるのかは今後も要チェックしていきます。