コインチェック初INO「Eternal Crypt – Wizardry BC -」は買いか?
もうすぐINOが始まります。
タイトル画面から、めっちゃ面白そうな雰囲気が伝わってくるぜ。
ICOは、イニシャル・コイン・オファリング
プロジェクトが投資家にコインを売って資金調達をすることです。
IEOは、イニシャル・エクスチェンジ・オファリング
取引所がプロジェクトの代わりに投資家にコインを売って資金調達をすることです。
取引所がプロジェクトの将来性や安全性をチェックしてからコインを販売するので、ICOより詐欺の可能性が低くなります。
そして最近話題のINOは、イニシャル・エヌエフティー・オファリング
INOは、投資家にNFTを売って資金調達することです。
8月30日からコインチェック初のINOが開始します。
コインチェックは暗号資産業界の新しい試みにチャレンジする頼もしい存在です。
INOで販売されるのは「Eternal Crypt – Wizardry BC -」というブロックチェーンゲームのNFTです。
Eternal(エターナル)の単語の意味は、「永遠の、無限の」
Crypt(クリプト)の単語の意味を「暗号」だと思った人
ナイスです。
暗号のCryptoは末尾に「o」が付きますが、Eternal Cryptの末尾には「o」が付いていません。
「o」が付かないCryptの単語の意味は「穴ぐら、地下室」という意味です。
Eternal Cryptのゲームは、プレイヤーは「ダドエルの穴」と呼ばれる穴をモンスターを倒しながら深く深く進んでいくゲームです。
なので、このゲームのCrypt は「穴ぐら」という意味で、ゲーム名を直訳すると「永遠の穴ぐら」と考えられます。
といっても開発チームに確認を取っていないので、もしかしたら暗号の意味も込めているのかも知れません。。
次に「Wizardry BC」のBCをBlock Chain(ブロックチェーン)の略だと思った人
ナイスです。
あなたはすでに暗号資産人です。
Eternal Cryptでは、ダドエルの穴でBlood Crystalという宝石を獲得するので、「Wizardry BC」のBCはBlood Crystalの略と考えられます。
Blood Crystalを直訳すると「血クリスタル」
次に、「Wizardry BC」のWizardry(ウィザードリー)は、昔流行ったあのロールプレイングゲームの名前です。
ウィザードリーの1作目は1981年に発売され、キャラクターのレベルを上げながら知恵を絞ってダンジョンを進んでいくゲーム要素が、その後発売されるドラゴンクエストのゲームに大きな影響を及ぼしたと言われています。
ウィザードリーを開発したサーテック社は2003年に解散しましたが、日本のドリコムという会社がウィザードリーの著作権を取得し、ウィザードリーシリーズの6、7、8、Gold、ヴァリアンツ ダフネを開発しています。
そして今回、ドリコム社とチューリンガム社がタッグを組んで、ブロックチェーンを利用した新たなウィザードリーを開発しています。
何だか、、タイトルだけで長い話になりましたが、つまり「Eternal Crypt – Wizardry BC -」を直訳すると、
永遠の穴ぐら (ウィザードリー 血クリスタル )
Eternal Cryptのストーリーを簡潔に説明すると、
ある王国がダドエルの穴を発見して、穴から宝やBlood Crystalが沢山発掘されて国は豊かになりましたが、穴からモンスターが出現しはじめて国を悩ませるようになりました。
そこで国王はプレイヤーに冒険者たちを統率してモンスターを倒すように命じました。
報酬はダドエルの穴にある宝とBlood Crystalです。
いざプレイヤーは冒険者をつれてダドエルの穴の深くをめざす。というストーリーです。
面白そうでワクワクするぜ。
以下は、INOで販売されるNFTの内容です。
INOで販売されるのは、Adventurer Genesis Collection(冒険者創世記コレクション)という冒険者NFTです。
INOを購入した人は先行リリース版をプレイすることができ、ゲームプレイでBlood Crystalをゲットできるそうです。
Blood Crystalはブロックチェーン上に発行されたトークンで、発行上限は10億枚
以降、Blood CrystalのことをBCトークンと呼びます。
INO販売のNFTを通して全体の20%にあたる2億枚のBCトークンがゲームプレイヤーに放出されます。
先行リリース期間中15% + ゲームリリース後5% = 20%です。
下図はBCトークンの分布グラフです。
上記グラフを見ると、ゲームプレイヤーに放出される枚数は、INOプレイの2億枚と、通常プレイ(ゲーム準備金)の4億枚の合計6億枚です。
なので、ゲームプレイヤーに放出する全BCトークンのうち3分の1もINOで配るという大盤振る舞いとなっています。
以上から、
ウィザードリーのファンで、ゲームがリリースされたら絶対にプレイすると決めている人はINOは買いで間違いないと思います。
なお、INOで購入したNFTは一定期間、出庫が制限され、制限期間中はマーケットプレイスに出品できません。
下図はBCトークンのロック解除スケジュールです。
最初は約30%がロック解除された状態から始まり、INO放出分は3ヶ月でロック解除が完了します。
4年後にチーム、マーケティング、投資家のロック解除が完了して、その時点で全体の87%前後がロック解除されています。
4年後以降はロック解除のペースが緩やかになり、10年後に100%に達します。
Eternal Cryptのトークン設計で私が面白いと感じているのは、
ゲームで稼げるトークンに発行上限を設けていることです。
アクシーインフィニティやSTEPNをはじめPlay to Earnゲームの多くは、ゲームで稼げるトークンに発行上限は無く、景気よくどんどんインフレして価格が暴落しているものが多いです。
一方、Eternal Cryptで稼げるBCトークンは発行上限があるので、もし運営が放出ルールをずっと変えずにゲームプレイヤーが増えていった場合、いずれプレイヤーはBCトークンをゲームプレイで稼げなくなる日がやってきます。
希少性を重視したトークン設計のため、この仕様はBCトークンの価格にプラスの影響を与える可能性があります。
その他、BCトークンの価格を予想する上で重要なのは買い圧です。
トークンエコノミーを支える方法について、ライトペーパーには以下が記載されています。
Play to Earnゲームは、プレイヤーの課金を原資に配当コインを買い支えることで既存プレイヤーの配当を維持しているゲームが多いですが、
Eternal Cryptは課金だけに依存せず、
無料ユーザーの広告収益、他のゲームとのコラボ収益、Eternal Cryptの小説化、コミック化などメディア展開による収益を実現し、それをトークンエコノミーを支える収益源とするそうです。
この仕様がうまくいくかが興味深いところです。
ブログは記事の更新が可能のため、動画のドラムロール予想のような明確な予想はしないことにしています。
まとめると、
INO(Adventurer Genesis Collection)が買いかどうかは、ウィザードリーのファンで、ゲームがリリースされたら絶対にプレイすると決めている人はINOは買いで間違いない。
INOで購入したNFTは一定期間、出庫が制限され、制限期間中はマーケットプレイスに出品できないので、上場即売り稼ぐ手法は使えない。
BCトークンの投資判断は、BCトークンが他のPlay to Earnゲームと同じ道をたどる可能性が高いと予想するなら買いではないとなりますが、発行上限と他の収益からトークンエコノミーを支える仕様がBCトークンの価格にどんな影響を与えるのかが興味深い。
上場後の値動きは要チェックします。