イーサリアムはビットコインの時価総額を抜くのか?
今回初めてブログを書かせていただきます三浦と申します。
これからさまざまなテーマに対してより分かりやすくをモットーに執筆いたしますのでよろしくお願いいたいします。
仮想通貨界でのツートップであるビットコイン(以下、BTCと記す)とイーサリアム(以下、ETHと記す)、
5/1現在の時価総額は日本円でBTCが約118兆円であるのに対し、
ETHは約36兆円である。
BTCはおおよそ3.2倍だ。
今回は現時点で3.2倍の時価総額をもつBTCをETHが追い越すことができるのか、つまり仮想通貨界のトップになれるのかについて考察したい。
2. コインによる発行枚数の違い
3. BTCとETHの違い
4. ETHの将来性
5. まとめ
1. そもそも仮想通貨の時価総額とは何なのか?
仮想通貨における時価総額とは、
現在のコイン価格にそのコインの供給枚数をかけたものである。
上の画像は、CoinMarketCapが発表している仮想通貨の時価総額ランキングであり、現在(5/1)のものです。
画像にもあるように、コインの値段にコインの発行枚数(循環サプライ)を掛け合わせたものが時価総額です。
2. コインによる発行枚数の違い
先ほどの画像内で、各コインの循環サプライの下に横長の棒グラフが書かれている
BTC、Binance Coin(BNB)、XRP
一方で棒グラフが書かれていない
ETH、Tether(USDT)
がある。
この横長の棒グラフはそれぞれのコインの総発行枚数のうち現時点で何枚発行され市場で売り買いされているかを示したものである。
例えば、BTCは2100万枚と発行上限枚数が決まっており、そのうち約90%にあたる1869万枚が現時点で市場に出回っている。
しかし、仮想通貨の中にはBTCなどのように発行枚数に上限があるものと、そうでないものがある。
横長の棒グラフのないコインについては発行枚数の上限がない。つまり現金のようなものだ。
画像からもわかるようにETHは上限枚数がない。
5/1現在の循環サプライを見ると、
BTCは1869万枚であるのに対し、
ETHは1億1569万枚である。
ETHはすでに枚数はBTCの約6倍発行されている。
以上よりBTCとETHを比較すると、コイン一枚あたりの値段は20倍近く差があるのに、時価総額が約3.2倍で収まっているのは発行枚数の違いが大きく働いている。
ここで発行枚数に上限のないBTCとETHの発行枚数の推移のグラフを以下に示す。
上のグラフからもわかるようにBTCとは違い、
ETHは比例して年々、総発行枚数が増えている。
ただこのグラフは2018年のものであり、グラフ上では2021年時点で6000万枚弱となっているが、現時点でETHは約2倍の1.15億枚が発行されている。
今後もますます発行枚数が増え、1ETHの価格も上昇することを考えると
時価総額が上昇しBTCを近いうちに抜かすことは可能であると考える。
3. BTCとETHの違い
ここからBTCとETHの特徴を見たうえで、この2つのコイン違いについて考えてみる。
【ETHの特徴】
ETHは取引の自動化を実現するために事前に組み立てられたプログラム(スマートコントラクト)を導入した分散型アプリケーション(DApps)開発のためのプラットフォームだ。
ヴィタリック・ブテリンによって2013年に開発され、ICO(仮想通貨の新規発行による資金調達法のひとつ)を経て実装されたプロジェクトとしても知られている。
ETHはBTCなどと同様に通貨としての役割をもつ他、スマートコントラクトを実行するための手数料「ガス(Gas)」としても利用されている。
【BTCの特徴】
BTCとは、銀行をはじめとする中央集権機関の管理を受けることなく、個人同士が自身のアドレスを用いて自由に支払いや送金をする目的で開発された世界初の仮想通貨だ。
BTCはサトシ・ナカモトと名乗る人物によって2008年11月にその構想が論文として発表され、サトシ・ナカモトをはじめとするさまざまな開発者によって開発が進められた。
現在では、決済通貨としての側面を持ちながら、金のように有限であるため資産として価値の保存手段として利用されることも多く、インフレの激しい国などでは自身の財産の保全のために利用されるケースもある。
【BTCとETHの違い】
BTCとETHの違いはたくさんあるが
最も大きいのは、もともとの開発時の利用用途の違いであると思う。
ETHはDAppsのスマートコントラクトを動かすためのGASとしてのユーティリティトークン的な役割をもつため、現時点では通貨に発行上限がされていないことが特徴だ。
一方でBTCは通貨としての考案・開発されたプロトコルで、中央銀行による金融政策によって起きる可能性があるハイパーインフレの懸念がBTCの誕生に密接に絡んでいる。
そのため、上記でも述べたが、
BTCは発行上限が約2100万枚のデフレ通貨として設定されており、ETHが目指すDApps開発プラットフォームとは目指すものが異なる点が最も大きな違いである。
4. ETHの将来性
今まではBTCの価格上昇の勢いについていくようにETHの価格が上昇してきた。
しかし、2021年4月ごろからBTCの勢いが衰え、ETHは底力のようなものを感じる。BTC ETHの急激な成長の背景には、DeFi市場の拡大とETH2.0の実装だと考える。
ETHを急速に成長させたのはDeFiであると言っても過言ではない。
なんとなくDeFiという言葉を聞いた方も多いとは思うが、
いまいちピンときていない方も多いと思う。
昨年6月以来、DeFi(分散型金融)市場の第二次ブームが牽引している。
また分散型取引所をDEXと呼んでいる。
ここでDeFiとはなんなのかについて考える。
そもそもDeFiとは分散型金融の英語表記であるdecentralized financeの略である。
より分かりやすくするために身近な例を用いて説明しようと思う。
例えば、コンビニや書店、その他アパレル店などで商品を購入するときにクレジットカードで決済したとする。
その際、自分とそれぞれの店の間には金融機関が仲介する。
VISAやMaster、JCBといった各金融機関はお金の流れを操作することができる。
例えば、銀行には100万円あってもクレジットカードの上限額のせいで、最大50万円までしか利用できないように制限することや、一度に10万円を超える買い物に制限をかけることも可能である。
現金としてもっていればお金の使い方は自由だが、クレジットカードでは自分のお金でありながら、一枚のカードだけでは好きな額を好きな時に使うことはできない。
これも一種のお金の流れの操作である。
ここで考えたいのが、
クレジットカードのメリットとデメリットである。
・海外でも使える
・すべてコンピュータ上で決済を行なっているため間違いがほとんどない。
・分割払いができる
・決済額に応じたポイントバックがあり、お得!!
・使えば使うほどステータスが上がるクレジットカードもある。
・不正利用されることがある。
以上のことから、クレジットカードを利用する客は年々増加している一方で、
不正利用等の懸念から頑なにクレジットカードの利用をしない人も一定数いる。
一方で、店側のメリット、デメリットについて考えてみる。
キッシュレス決済の普及で現金を持たない客が増えてきているためさまざまなニーズに応えるためにもクレジットカード決済を導入する必要がある。
ただ、店側のメリットよりもデメリットのほうが大きい。
というのも店側はクレジットカード会社から手数料(一般的には3%〜7%程度)を差し引かれて入金されるため、
現金払いより利益が減少してしまう。
そのため、決済方法を現金払いのみに限定している店や、クレジットカードでの支払いの場合、ポイント進呈割合を減らす店もある。
ただ、店側にもメリットもある。
それは、消費者が立ち寄った際に現金を持ち合わせていなくてもクレジットカードで購入してくれるので、機会損失を避けられる。
ずらずらとクレジットカードについて書いてきたが、
DeFi(分散型金融)とは
クレジットカードのように金融機関が仲介せずにコインから別のコインに交換できる技術の総称
である。
主にETHのブロックチェーン上にスマートコントラクト技術を活用して構築されている。
仲介がないため、 ETHから他のコインに交換する手数料がかなり安くなる。
これはETHのデメリットであるトランザクション手数料(GAS代)が高騰していたことに対する画期的な改善策だった。
このデメリットを打ち消すように、ここ最近DeFi上でのETHから他のコインへの交換(swap)が、これがかなり話題になっている。
ETHが注目をあびてきたのはDeFiのサービス開始が大きく関係している。
約1年前の2020年6月ごろから開始された。
DeFiの有名な銘柄は、
uniswap, sushiswap, pancakeswap
などがある。
最近ではこの4月に日本初の分散型取引所である
SSF(Sengoku Swap Finance)
が新たに始まり話題になっていたことを耳にした人も多いだろう。
この記事では話が脱線しすぎるのでDeFiの話題はこれぐらいにしておくがDeFiにはスワップの他にイールドファーミングなどもあり、これからのさらなる発展に、かなりの期待と注目を浴びている。
5.まとめ
これらのことからまとめると、BTCのようにそのコイン単独で利用されるのではなく、
ETHはDeFiを用いてさらに他のコインとの交換や交換時の手数料(GAS)に使われることから
無限の可能性が秘められていると考える。
BTCは有限のコインであるため発行枚数が上限に近づくにつれて希少性が増し、今後価格が高騰することは間違いない。
現時点では仮想通貨というものを取り扱っているのは市日の投資家だけだが、
この先現金やクレジットカード、スマホ決済に置き換わって仮想通貨が日常生活に溶け込んでくる可能性は大きい。
実際に現時点でもBTCを用いてビックカメラで決済することが可能である。
(ただし、上限金額の制限や取引所の制限あり)
ETHの需要が今後ますます増加し、期待されると価格が上昇するだけでなく、発行枚数がさらに増える。
現時点で発行枚数は1億枚とちょっとだが、
2億枚、3億枚、5億枚、10億枚
と枚数が増加するに従って少なからず一枚あたりのコイン価格が上昇することは明らかだ。
そうなってくるとETHが約3倍ある時価総額のBTCを抜くことはかなりの確率であり得ると考える。
この先、BTCやETH以外にも画期的な仮想通貨が開発され、予想もしなかったコインが仮想通貨の時価総額ランキングに突如現れるかもしれないと考えるとこれからの未来を考えるだけで興奮がおさまらない。