bitFlyer Lightning フィボナッチファン、フィボナッチアークの見方。

2018年1月23日

本記事ではbitFlyer Lightningで使えるフィボナッチファンとフィボナッチアークについて説明します。

フィボナッチファンとフィボナッチアークとは、フィボナッチリトレースメントに時間的な概念を導入した指標です。

フィボナッチリトレースメントとは何かについては前回記事を読んで下さい。
⇒「フィボナッチリトレースメントとは

フィボナッチファン

まずはフィボナッチファンを表示してみましょう。下図水色枠をクリックするとフィボナッチファンツールになります。

ちなみにフィボナッチファンの「ファン(fan)」は「扇形」という意味です。

bitFlyer Lightning

 

フィボナッチリトレースメントと同じように、トレンドが続いているところの安値と高値の位置に合わせてクリックして出来上がりです。

 

フィボナッチファンを手書きで描いた場合の手順を確認しておきましょう。

下図はチャートにフィボナッチリトレースメントを引いたものです。高値(100%)に設定した場所から下図水色線のように垂直線を引きます。

フィボナッチファンの引き方

 

下図のように「最安値」から「垂直線とフィボナッチリトレースメントの0%、38.20%、50.0%、61.8%、100%の線との交点」に直線を引きます。この黄色と黄緑の線がフィボナッチファンです。

フィボナッチファンの引き方

 

bitFlyer Lightningに実際に表示されているフィボナッチファンの線と一致しました。38.2%の線を抵抗線にしながらいい感じに上昇していってますね。2017年11月12日の終値が38.2%の線を割るか割らないかが注目されます。

bitFlyer Lightning フィボナッチファン

 

フィボナッチリトレースメントと何が違うの?

まず、2つの同じところについて説明します。フィボナッチリトレースメントも、フィボナッチファンもどちらも抵抗線です。抵抗線とは、上または下に向かって進んでいる価格を壁のように止めて、ときに方向を反転させることがある線です。なお、実際に価格を止めているのではなく、トレーダーたちの心理的な壁になるということです。

強いトレンドを持った相場が一時的にトレンドとは逆方向に価格が動いたとき、どこかで反転して元のトレンドに戻ってきますが、フィボナッチリトレースメントや、フィボナッチファンを使って反転ポイントを探るということです。

2つの違いについて説明します。フィボナッチリトレースメントは時間が経過しても抵抗線の価格は変わりません。例えば、上昇トレンドの場合、高値をつけたあと急降下しようが、ジリジリと下げていこうが、高値からの23.6%や38.2%ぶんを減算した価格が抵抗線として機能すると考えて使います。

フィボナッチリトレースメントは時間が経過しても抵抗の価格は変わらない

 

一方、フィボナッチファンは時間が経過するほど抵抗線の価格が変化していきます。例えば、上昇トレンドの場合、高値をつけたあと急降下したときよりも、ジリジリ下げていったときのほうが抵抗となる価格が高くなります。

強いトレンドの中で一時的に逆方向に価格が動きだしたとき、時間が経てば大きく下げなくても元のトレンドに戻りやすくなるイメージ。まるで時間が傷を癒すみたいですね。

フィボナッチアーク

フィボナッチアークを表示してみましょう。下図水色枠をクリックするとフィボナッチアークツールになります。

ちなみに、フィボナッチアークの「アーク(arc)」は「弧」という意味です。

bitFlyer Lightning フィボナッチアーク

 

以下の動画のように、トレンドが続いているところの高値と安値の位置をクリックして出来上がりです。フィボナッチリトレースメントやファンは安値⇒高値の順でクリックしていましたが、フィボナッチアークは高値⇒安値の順にクリックします。

 

フィボナッチアークを手書きで描いた場合の手順を確認しておきましょう。

上昇トレンドの場合、高値を0%、安値を100%とします。0%を中心として、38.2%、50.0%、61.8%の距離を半径とした半円を描きます。この半円がフィボナッチアークです。

bitFlyer Lightning フィボナッチアークの引き方

 

フィボナッチファンと同様に、フィボナッチアークも時間が経過するほど抵抗線の価格が変化していきます。例えば、上昇トレンドの場合、高値をつけたあとに急降下したときよりも、ジリジリ下げていったときのほうが抵抗となる価格が高くなります。

抵抗の価格の上がり方は、フィボナッチファンよりもアークの方が急です。

フィボナッチアークの説明

 

ここまで説明して何ですが、筆者はフィボナッチリトレースメントを主に使い、フィボナッチファンやアークはあまり使いません。アークはまったく使ってないです。

理由は、価格の変動が抵抗線に反応しているように感じないからです。アークをよく使う方はどんな風に使っているのかコメントを頂けると幸いです。

ちなみに、bitFlyer Lightningに表示されているフィボナッチアークをマウスホイールを回転させて拡大すると妙なことがおきます。

以下がその動画です。右端のローソク足の安値が50%の抵抗線に到達する勢いですが、拡大すると、徐々に抵抗線から離れていき、最後には38.2%の抵抗線の内側に入ってしまいました。機能の修正が必要な臭いがします。