LINEの暗号資産フィンシアの果てしない暴落は買いか?
Finschia(フィンシア)は、LINEが発行する暗号資産です。
LINEは、おなじみ日本で人気のコミュニケーションツールです。LINEを知らない人を見たことがないというくらい普及しています。
フィンシアの名前は昔はLINK(リンク)でしたが、今年2023年5月にフィンシアに変更されました。
どうして名前を変更することにしたのか根本的な理由は明かされていませんが、LINKの名前を問題視する人は結構いました。
なぜなら、LINKが登場する前から、時価総額上位のコインにChainlink(チェーンリンク)が存在していたからです。
ChainlinkのティッカーシンボルはLINK、LINKのティッカーシンボルはLN
ややこしい
既に発行されているコインと間違われそうな名前を付けるメリットは、投資家の誤発注による買い圧くらいしかありません。
そのため、LINKの名前を問題視する人がいました。
そして、今年5月にLINKからフィンシアに改名されたので、チェーンリンクとリンクで混乱することがなくなりました。
ヽ(*´∀`)ノ
しかし、この名前にも問題があるんです。。
。。
FiNANCiE (フィナンシェ)っぽい
フィナンシェは新世代クラウドファンディングを開発している日本の暗号資産プロジェクトです。
フィナンシェのシンボルはFNCT、フィンシアのシンボルはFNSA
FNSAって、何かフィナンシェみたい
ややこしい
こう思った人がいるはず。
LINEコインでええやん
lineは日常でよく使われる単語なのでコイン名でも既に使われてそうだけど、統計サイトのコインマーケットキャップやコインゲッコーにはLINEというコインは登録されていません。(2023年9月現在)
まるで大衆心理がLINEのためにLINEの椅子を空けているみたい。
LINEのサービスと暗号資産プロジェクトは別物だからLINEという単語は使いたくないのでは?と思いそうですが、
LINEは自社で構築する経済圏のことをLINE Token Economyと呼び、開発しているブロックチェーンのことをLINEブロックチェーンと呼んでいます。
LINEコインでええやん
名前の話はこのくらいにして、次に進みます。
2019年6月にLINK価格が2倍に爆上げしたので、アンゴロウチャンネルではここからさらに上がるのか、それとも下がるのかを予想しました。
以下が予想シーンです。
予想は「下がる」
理由を簡単に説明すると、
当時、金融庁のホワイトリストにまだLINKは載っていなかったため日本人はLINKを使うことができず、その代わりにLINKポイントというものがありました。
LINKポイントは、1LINKポイント=500LINEポイントと交換でき、1LINEポイントは1円の価値があるので、1LINKポイントは500円の価値が保証されていることになります。
今後、LINKがホワイトリストに追加されたら、LINKポイントをLINKに等価交換してくれる可能性もあります。
予想日のLINKの市場価格は1LINK=約1200円
そこで予想動画で
「一旦、500円くらいまで落ちてくると予想します。ただし、これはLINKとLINKポイントが同じ価値であることを前提とした話なので、仕様によって予想が変わる可能性はあります。」
と発言しました。
当時レートで500円は4.7ドルです。
下図はLINKの日足チャートです。
予想動画のあと価格は下がっていき、2019年11月に5ドルを割りました。
2020年1月にLINKの日本初上場が予告されて急騰し14ドル台まで上がりましたが、コロナショックで再び5ドルを割りました。
2020年3月末にLINE Pashaが以下を発表しました。
LINKポイントを付与するサービスがバタバタと終了していき、最後に残っていたLINE PashaもLINKポイント制度を廃止したことで、LINKポイントは事実上消滅しました。
これによって、LINKポイントをLINKに等価交換してもらえる可能性が消え、1LINKポイント=500円の価値の裏付けも無くなりました。
1LINK=500円の縛りから解放された影響か、2020年6月からLINK価格が軽快に上がっていきました。
下図は2020年以降のチャートです。
最高値は2021年4月につけた347ドル
2022年にもう一度300ドルにタッチしたあと下落していき、2023年9月現在は19.8ドル
下図は今年2023年の日足チャートです。
2月に年初来高値をつけたあとは下落基調がずっと続いていて、8月に元旦価格を割り、9月26日の現在価格は19.6ドル
今年5月にフィンシアが公開されたあと下落が強くなっています。これが公開の影響なのかが気になるところです。
下図は、フィンシアが発表される前の2023年5月1日の価格から現在までの変化率です。
時価総額20位以内の主要コインとフィンシア(FNSA)を表示しています。
フィンシアの下落率は-35.9%で大きいですが、フィンシアよりも下落率が大きいコインが他にもあり、全体的に下落率が大きいので、最近の下落はフィンシア単独のファンダによるものではないと考えられます。
以下はフィンシアのホワイトペーパーに記載されているトークンの発行についてです。
フィンシアのトークンはインフレーションアルゴリズムによってインフレ率が自動調整される仕組みになっているそうです。
インフレ率は、コインの流通枚数が1年間で何%増えたのかを表した数値です。
預入がステーキングのことだとすると、ユーザーのステーキングの割合に応じてインフレ率が変化し、最初は15%から始まり、長期的に5%に収束するようになっています。
下図青い線はフィンシアの現在までのインフレ率です。
2023年6月までは流通枚数が変わらない期間がたくさんあったのが、7月から右肩上がりで増加しはじめました。
2023年7月のインフレ率は12.5%、2023年9月現在は15.3%
初期インフレ率の15%に達したので、このあとインフレ率が5%に向かって低下していくかどうかが注目されます。
フィンシアの流通枚数の特徴は、発行上限に対して流通枚数の割合が非常に少ないことです。
発行上限10億枚のうち、流通枚数719万枚なので、まだ発行上限の0.7%しか流通していません。
0.7%は暗号資産トップクラスの小ささです。トップかも
発行上限に対して流通枚数の割合が少ない状況は、見方を変えると、流通枚数を増やす余力がまだたっぷりあることを意味します。
運営の裁量でトークンの流通枚数を増やせる暗号資産は、流通枚数を増やす余力が大きいほど投資家に警戒されやすいコインといえます。
なので、このあとインフレーションアルゴリズムのルールが完全に守られ、5%に向かって収束していくのかは投資判断で重要になると考えられます。
下図はフィンシアのエコシステムです。
フィンシアのエコシステムは、アプリ開発者やユーザーの貢献度を評価し、評価の高い人に多くのトークンを報酬として付与することになっているため、もし中央管理者である人間の判断が報酬量に影響を及ぼすことがある場合、そこに不正が入り込む余地があります。
ホワイトペーパーには、オンチェーンデータを中心に正当な評価が数値化され、透明性をもってトークンが発行されると書かれているので、投資家が見やすいかたちで透明性のあるデータが公開されるのかは今後もチェックします。
以上から、フィンシアの買い判断はインフレ率の5%への収束と、まだ公開されていないTVL(Total Value Locked)の伸びを確認してからという結論になりました。