MMPROがリップル株IPOの販売を予告して急騰。買いか?

アンゴロウ

MMPRO(エムエムプロ)は日本ではあまり目立っていないようで、日本人ホルダーをたまに見かける暗号資産です。

昔、アンゴロウチャンネルにMMPROの動画リクエストが届くことが結構ありました。

そのMMPROがリップル株IPOの販売について予告したので、今が買いか調査しました。

引用元:MMPRO公式サイト

Market Making Pro(MMPRO)は、マーケットメイキングサービスを提供している香港の会社です。

マーケットメイクとは何かを説明すると、

マーケットメイクは、商品の流動性を維持するために、証券会社や銀行などの業者が売りと買いの気配値を提示して、投資家の売買注文に応じることをいいます。

例えば、投資家がビットコインを現在価格の400万円で売ろうと思ったとき、板が超スカスカだと現在価格で売却することが難しくなります。

成り行きの売り注文を出したら、板スカスカで300万円になっちゃたよみたいなことになりかねません。

そこでマーケットメイカーが売りと買いの気配値を提示することで、投資家が売買注文を出しやすい状況にし、流動性を維持します。

MMPROは「マーケットメイキングのプロ」と自ら名乗っていることから、マーケットメイクの技術力に大きな自信を感じさせます。

MMPROはボットを活用したマーケットメイクによってスプレッドを狭めるのと、トレーダーが魅力を感じる有機的なチャートを形成することで、取引量の増加に貢献します。

2017年に事業を開始して5年以上の実績があり、500以上のクライアントがMMPROのサービスを利用、世界の250以上のエージェントがMMPROチームを推薦、暗号資産取引所トップ100位以内のうち40以上がMMPROと提携していると説明資料に書かれています。

引用元:MMPRO公式サイト

このようにMMPROは企業向けにマーケットメイキングサービスを提供していますが、それだけでなく、企業が新しいトークンや株を投資家に販売するときのサポートもしています。

それがローンチパッドです。

引用元:MMPRO公式サイト

MMPROのローンチパッドで使うのがMMPROトークンです。

企業はローンチパッドで新しいトークンや株の情報を公開し、MMPROトークンの保有者のみが購入できます。トークン保有量が多いほど沢山購入できます。

下表は、MMPROのローンチパッドで販売された銘柄の一覧です。

日付銘柄種別上場or未上場
2021年12月6日Minto(BTCMT)トークン上場済
2021年12月14日HardCoin(HFC)
中止(返金対応)
トークン未上場
2022年1月24日Kraken未上場
2022年2月12日Bitpay未上場
2022年4月23日Metamask未上場
2022年5月10日Zimabankトークン未上場
2023年4月21日Ledger未上場
2023年5月31日ivendPayトークン未上場

全部で8個がローンチパッドで販売されました。

すべて販売が終了していて、現在販売中のものはありません。

現在までに取引所に上場したのは1回目に販売されたMintoのみで、Mintoはビットコインをマイニングできるトークンだそうです。

下図はMintoのチャートです。

Mintoの販売価格は1.7ドル

2021年12月のローンチパッド終了後すぐに上場し、しばらく2ドル前後で推移しました。

2022年5月から暴落モードに入り、現在価格は0.59ドル

2回目のHardCoinは格闘技のファントークンとして販売されましたが、プロジェクトが中止になったのか何なのか返金対応をしています。

その後、なぜか1回目Mintoと2回目HardCoinはローンチパッドの一覧から削除され、現在は3回目以降が掲載されています。

3回目以降には、Kraken、Metamask、Ledgerなど暗号資産業界で有名な企業があるので、魅力を感じて投資をした人もいそうです。

しかしMinto以外は、まだどの銘柄も取引所に上場していないので、MMPROのローンチパッドは投資家を爆益させた実績はまだ無いといえます。

下図はMMRPOトークンのラインチャートです。

引用元:CoinMarketcap

終値の最高値は2022年4月につけた0.8ドル台

今年2023年9月に最安値をつけて、現在価格は0.07ドル台

このように、MMPROトークンは今年9月に最安値をつけて価格の低迷が続いていました。

そして、9月20日にMMPROが以下を発表しました。

(翻訳)2023年9月29日、ニューヨークは仮想通貨プロジェクトがSECに対する部分的な勝利を祝うリップルパーティーを心待ちにしています。内部関係者によると、ここで重要な発表があるかもしれません。リップルは、ロードマップに概要が示されているように、IPOの準備をしています。

9月5日、著名なインフルエンサーのツイートが登場した。

「パーティーでのリップル/XRPコミュニティに対する私の保守的な予想は次のとおりです。
-リップルはSEC紛争の完全な解決を発表します。
-リップルはIPOによる株式公開を発表します。
-新しいXRPレコードが公開されます。
-SEC委員長ゲイリー・ゲンスラーは、恥辱の叫び声に応えて裸で群衆の中を歩くだろう。
-XRPP(ツイートの投稿者)はブラッドガーリングハウスとジェロショットを撮ります。」

この投稿の下で、リップルの最高技術責任者(CTO)デイビッド・シュワルツ氏は、「著者が列挙した論点のうちの2つは、実際にパーティーで起こるだろう」とコメントした。

MMProTrustと一緒にPRE-IPOリップルに参加したいと考えているなら、逃したくないチャンスがあります。簡単なフォームに記入するだけで、この特別なイベントの中心にいることになります。

引用元:MMPRO公式テレグラム

9月29日のリップルパーティーで重要な発表がある可能性について言及しています。

リップル社はIPOによる株式公開の準備をしていて、リップルIPOに参加したいならMMPROのホワイトリストに登録するように投資家に促しています。

下図は今年2023年のMMPROトークンの日足チャートです。

9月に元旦価格を割って、9月16日に最安値をつけました。

そして9月21日のリップル株のIPO発言のあと、9月22日に急騰して元旦初値を超えました。

最安値から1.7倍

MMPROのリップル社IPOを購入すべきかを考察すると、

日本人の一般投資家は米国株のIPOを購入することは難しいので、リップル株を上場前に買いたいならMMPROのローンチパッドは数少ないチャンスといえます。

しかし、リップル株IPOの公募価格はいくらなのか、MMPROのローンチパッドは公募価格にどのくらい利益を上乗せして販売するのかが明らかになっていないので確認が必要です。

リップル社の未公開株も含めた上場後の想定時価総額も計算して検討する必要があります。

MMPROが信用できるのかについては、1つ疑問に思っている点があります。

下図はMMPROのパートナーの暗号資産取引所の一部です。

バイナンスやコインベースなどの大手をはじめ、暗号資産取引所トップ100位以内のうち40以上がMMPROと提携しています。

引用元:MMPRO公式サイト

下図はMMPROトークンが上場している取引所の一覧です。

引用元:CoinMarketcap

MMPROトークンが上場している中央集権取引所でまともなのはGate.ioの1個だけです。

変だと思いませんか?

トップ100位の取引所のうち40以上と提携しているなら、MMPROトークンを上場させる取引所がもっと沢山あっていいはずなのに、上場しているまともな取引所は1個だけ

ちなみに一覧には載っていませんが、カンガエクスチェンジにも上場しています。

Krakenは自社株をMMPROのローンチパッドで販売した恩があるので、Krakenくらいは上場してくれてもよさそうなものですが、上場していません。

Krakenの通貨ペアの種類は640あるので、特に上場審査が厳しい取引所というわけでもないです。

上場している取引所が少ない結果、MMPROトークンの流動性は低く、時価総額は700万ドル、時価総額ランキング1000位前後の草コインみたいになっています。

マーケットメイクの会社が自社トークンのマーケットメイクができていない。。

この理由は一体何なのか?

MMPROに詳しい人、誰か理由を教えて下さい。

以上から、MMPROのリップル株IPOは買いに走る前に色々と明らかにすべき点があるという結論になりました。