マイニングに必要なもの

2023年7月6日

taishow

 暗号通貨を取得する方法の一つにマイニングという方法が有る。
 これは、基本的には暗号通貨の根幹を成すブロックチェーンの為の、ハッシュ関数の計算を行い、その対価(報酬)として該当の暗号通貨を受け取るものである。
(但し、最近はハッシュ関数の計算に依らず、スマホなどを用いたり、或いはブラウザ上で何らかの操作を行う事により暗号通貨を取得する場合も「マイニング」と呼称するモノも少なくない。)
 私はそのマイニングを行っているのだが、しばしばマイニングを始めたいと言う方から質問を受けるので、マイニングに必要な事を簡単に纏めてみた。

 まず初めに、パソコン(PC)を持っている事は必須となる。
 マイニングを行う為の専用の機械のASIC(エーシック)という製品が有るが、それを使う場合でも、ASICの設定にはPCが必要なので、少なくともノートPCは持っていないとマイニングは始められない。
 その上で私は、マイニングを行うには以下の3点が必要であると考える。

1.PCを自作するノウハウ
2.マイニングを行う不動産(物件)
3.電気に関する知識や資格

 一つ目の自作PCについては、ASICのみでマイニングを行うのであれば、不要と言えば不要。
 但し、いきなりASICでマイニングと言うのは、設定などの面でハードルがやや高いので、初めはPCでのマイニングの方が良いでしょう。
 そして、PCでマイニングを始める場合、メーカー製の完成品のPCでも、又はノートPCでもマイニングは行えるのですが、パソコンの構造(構成)に関する知識が無いと説明を理解しずらいので、結局は普通のPCを組立てられる程度の知識は必要という事になる。
 尚、PCで本格的にマイニングを行う場合は、当然この知識は必須となる。

 二つ目の不動産については、当然の事ながらマイニングを行う機材(これをリグと呼ぶ)を設置するスペースが必要に成る。
 このリグなのだが、PCで行うにしろASICで行うにしろ、とにかく熱が出る。そして、ASICの場合は冷却用のファンの騒音も相当うるさい。(PCの場合も使用する機材や設定によっては、かなりうるさく成る。)
 熱や騒音の対策が行える物件が無ければ、マイニングは行えないのである。
 例えば、マンションの一室でもマイニングは行えるが、それでは排熱には限界があり、大きな騒音を立てる訳にもいかない。それでは得られる報酬もたかが知れている。
 しかし、筆者の様に田舎に数百坪の土地が有り、そこに雨風が凌げる建屋(プレハブ)等が有れば、それなりの規模でマイニングを行うことが出来、生活にインパクトを与える規模の報酬を得る事も可能なのである。

 そして三つ目の電気に関する知識や資格。これは電気を使うビジネスなので、当然と言えば当然。
 そもそも、電力(W:ワット)と電力量(Wh:ワットアワー)の区別もつかない様では電気料金の計算も出来ず、儲かっているのか赤字なのかの判断が出来ない。
 その上で、電気工事士の資格が有れば、リグへ電力を供給する為の工事も自前で行えるので、経費を抑える事が出来る。
 反対に、電気工事を工務店等に依頼する場合、機材と労働力で余計な経費を払うことに成るでしょう。
 そもそも、先方にはマイニングに関する知識は無いでしょうから、打合せなどで苦労する事が予想されます。
 ちなみに、電気工事に必要な工具や資材はホームセンターやネットで販売されていて、誰でも買う事が出来るが、無資格での工事は違法であるし、そもそも感電や火災の危険性がある為、資格のない者は行うべきではない。
 また、通常の家屋に有るコンセントでマイニングを行う事も可能であるが、それらの電源のみでマイニングを行うには限界があり、すぐにブレーカーが落ちてしまう等の支障が発生してしまうでしょう。

 以上の3つの要件の全てが有るならば、マイニングには不利と言われる日本でも、マイニングで利益を上げる事は十分に可能であると、私は考えます。
 或いは、マイニングを行いながら、上記の知識などを身に付けていくというスタンスで始めるのも、良いかも知れません。

 とりとめの無い文章に成ってしまいましたが、機会が有れば、上記の各項目について、もう少し詳しく解説して行きたいと思います。