詐欺プロジェクトの共通点をまとめる
詐欺プロジェクトが作る商品紹介ページや動画はここ数年でかなり進化しています。
今では演出、製作、撮影、照明、美術、録音、サクラなどに担当を分け、外部のデザイナーやスタイリストと伴に社員一丸となって詐欺商材作りに励んでいます。
公開される動画は、まるで映画の予告ムービーのような壮大な音楽と映像、ナレーションで始まり、視聴者を引き付けます。作り込まれたページと動画を何度も観ているうちに、億万長者になれる妄想にとらわれた被害者は、高額の参加費を詐欺プロジェクトにつぎ込み、気が付けば億万長者どころか100万、200万の資産を失っている自分に気が付きます。
詐欺師たちは詐欺師ネットワークとしてつながっていて、互いに協力しながら詐欺商材の製作、販売の計画をしています。そのため、紹介内容には詐欺プロジェクト特有の共通点が見られることがあります。
本記事では、詐欺プロジェクトの共通点をまとめます。共通点に当てはまる商材を見かけたときは詐欺が待っていると思って下さい。
本記事で使用している画像と動画のすべては、検証を目的として一般公開されているものを引用したものです。加筆、修正は一切行っていません。
メールアドレスを登録するページを開くと「募集締め切りまであと◯分◯秒◯」という表示があり、時間が減っていきます。
これを見て焦って登録す人もいるかも知れませんが、カウントダウンが0になっても「終了準備中」と表示されるだけで、募集が締め切られることはありません。また、ページをリロードすると、初めからカウントダウンが始まります。
これはメールアドレスを登録せずに離脱してしまう人を減らすための演出だと思われますが、締め切ることが嘘ということは、このプロジェクトはこれからも嘘をつくことを把握しておきましょう。
詐欺プロジェクトは、最初に完全無料であることを宣言します。
「最初から最後まで1円も頂かない。だから安心してこのプロジェクトに参加して欲しい。」のようなことが書いてあります。
動画の中で完全無料を宣言することもあります。以下の動画はアナザーワールドプロジェクトの「売り込みは絶対にしない」の宣言です。
しかし、お約束、最終日に高額の参加費を提示します。
冷静に考えると、完全無料から有料に変わった時点で騙されたことに気が付きますが、視聴者の中には、絶対に億万長者になれる妄想にとらわれてしまった人がいて、億万長者になれるなら参加費など安いものだと思ってお金を払います。
参加費は10万円以下の場合もありますが、入会後に上級コースに入らないと億万長者になれないといったセールス電話がかかってきます。参加者は億万長者になれるなら追加の参加費など安いものだと思ってお金を払います。
この流れで、バックエンドを何度も重ねられ参加者の資産はどんどん減っていきます。
下図はアナザーワールドプロジェクトの最終回に提示された参加費です。
詐欺師は詐欺師のことを批判して、そのあとに詐欺商品を紹介することが多いです。
これは、否定する側は否定される側にはならないと思わせる心理誘導です。「この人は詐欺師を批判している。だからこの人は詐欺師じゃない」と思い込ませるということです。
詐欺師を批判する以外にも、ネットビジネス業界に詐欺が横行しているとか、完全無料のはずが最後に高額のツールや塾を売りつける販売手法を批判することもあります。
詐欺師は「私はあなたに嘘をつく理由は無い」と言います。例えば、自分には大切は家族がいるとか、会社の代表として従業員を抱えているとか、このような状況で視聴者を騙して信用を失うことをするはずがない。騙すメリットは何もないというような表現で嘘をつかないと信じ込ませようとします。
しかし、視聴者に詐欺商材を買わせて利益を得ようとしたり、安く仕入れた詐欺コインを高く売りつけて利益を得ようとしているので騙すメリットはあります。
「私はあなたに嘘をつく理由は無い」と言い出した人は必ず嘘をつくと憶えておきましょう。
以下の動画は、「私はあなたは嘘をつく理由は一切ない」と言うシーンです。ちなみに、その直後に言った World Wide VIP Agencyという称号は存在しないことが明らかになっています。
詐欺師は契約の一歩手前のところで、辛い過去の経験を話し始めて泣き出することがあります。
これは本当に悲しくなって泣いているのではなく、自分の弱みを見せることで視聴者の同情心をかき立てて、契約に踏み切らせるための演出です。詐欺師は騙すためなら簡単に泣きます。
2018年現在、詐欺師はAI(人工知能)をネタにすることがよくあります。仕組みを知っている人が多いものをネタにすると詐欺であることがばれてしまうので、名前は有名だけど中身がよく分からない最先端技術のAIを利用します。
「AIが自動であなたに巨万の富を与えます」と言って詐欺商品を買わせようとしますが、そもそもそんなAIがあるなら自分一人で巨万の富を得ていればいい話であって、わざわざ30万円で売り込みにくるという時点で詐欺商品だということが分かります。
①誰でも … パソコンが苦手な人でもOK
②簡単に … 作業はほとんど必要ない。1クリックだけとか。
③ノーリスクで … 絶対に資産がマイナスになることはない。
この3つ特徴を1セットにした商材を売ることも多いです。毎日仕事が忙しくてパソコンが不得意な情報弱者がターゲットということでしょう。
そもそも何の作業もなくノーリスクで巨万の富を稼げるツールがあるのなら、自分でそのツールを使って巨万の富を得ればいい話であって、わざわざ30万円で売り込みにくるという時点で詐欺商品だということが分かります。
ちなみに、筆者の知っている「誰でも簡単にノーリスク」で稼げる詐欺商材で、稼げる額が最も大きかったのは、2万円が8ヶ月で8億になる自由億プロジェクトです。
詐欺師は、LINEやメール、インターネットなどの外部からの情報をすべてシャットアウトして、私からの情報に集中しろといいます。
理由は、他の情報に惑わされると億万長者になるための効率が悪くなるからと言いますが、本当の理由は、家族に相談したりインターネットを使うことで詐欺であることに感づかれてしまうのを防ぐためです。
詐欺プロジェクトは商品紹介ページの下に視聴者のコメントを載せていますが、驚くほど絶賛コメントが多く、詐欺を疑っているような発言は1つもありません。
これは詐欺プロジェクトの社員の方々がサクラとなって一生懸命コメントを入れているからです。ライブチャットでもサクラたちが絶賛コメントを入れ、アンチコメントはすぐに削除されます。
絶賛コメントしかないから、このプロジェクトは本物だと思い込まないようにしましょう。
参加申込みが開始したら、お約束のようにアクセス障害のメールが届きます。
申し込みページへのアクセス集中が原因だそうですが、全然話題になっていないプロジェクトからもメールが届くことから、これは人気があると思わせるための演出であることが分かります。
下図は直近5個のプロジェクトのアクセス障害メールです。
アクセス障害の連絡がきたからといって、このプロジェクトは人気があって信頼できると思い込まないようにしましょう。
以上、詐欺プロジェクトの共通点です。この記事は新たな手法が発見されたら更新します。