bitFlyer Lightning 特殊注文(STOP、STOP-LIMIT、TRAILING)の使い方

本記事では、bitFlyer Lightningで使える特殊注文について説明します。この記事を読む前に指値注文と成行注文の記事を読んでおくと分かりやすいと思います。
⇒「指値注文、成行注文とは

特殊注文とは、数量や価格の他にも条件をつけて出す注文のことです。例えば「いくら以上になったら注文を出す」のような注文です。特殊注文を使うと相場に貼りついて注文を出すタイミングを待っている必要がなくなるので便利です。

特殊注文の種類を見てみましょう。下図水色矢印の「特殊」をクリックします。

bitFlyer Lightning

 

すると下図のように、画面中央に特殊注文の入力画面が表示されます。画面左側の「シンプル」、「IFD」、「OCD」、「IFDOCO」が注文種別です。

本記事では、シンプルで指定する執行条件の「指値」、「成行」、「STOP」、「STOP-LIMIT」、「TRAILING」について説明します。

特殊注文画面

指値

「指値」とは、価格と数量を指定した注文です。

買い、または、売りを選択し、数量と価格を入力して「Place Order」ボタンを押すと注文が出ます。ちなみに、Place Orderは「注文を出す」という意味です。

特殊注文 シンプル 指値

 

「Good Til Cancelled」をクリックすると、キャンセルに関する条件を下表の3つの中から選択できます。

選択項目条件
Good Til Cancelledキャンセルボタンを押すまでは注文はキャンセルにならない。
Immediate or Cancelすぐに約定しなかったぶんはキャンセルになる。注文数量のうちいくつかが約定して、残りがキャンセルになる状況が発生することがある。
Fill of Killすぐに全てが約定しない場合は全てキャンセルになる。

成行

「成行」とは、価格を指定せずに板にある注文とすぐに約定させる注文です。

買い、または、売りを選択し、数量を入力して「Place Order」ボタンを押すと注文が出ます。

特殊注文 成行

STOP

STOP注文は「指定した価格以上になったら成行で買い」、「指定した価格以下になったら成行で売り」という注文です。逆指値注文ともいわれます。

買い、または、売りを選択し、数量とトリガー価格を入力して「Place Order」ボタンを押すと注文が出ます。

トリガー価格とは、注文を発動する価格のことです。下図例ではトリガー価格に60万円が入力されているので、ビットコインの価格が60万円以下になったときに売りの成行注文が発動されます。

STOP注文入力画面

 

安くなってから売るなら、今のうちに売っとけばいいじゃない。

安くなると分かるならそうしますが、高くなるか安くなるかは誰も分からないのでSTOP注文があります。STOP注文は主に「損切り」に利用します。損切りとは、これ以上損失を膨らませたくないときに手仕舞いすることです。

例えば、現在値が1ビットコイン80万円のときに、太郎が1ビットコインを買ったとします。

1BTC 80万円で買い

 

買ったあとに価格が80万円より上がっていけば問題ありませんが、逆に、価格が下がっていって60万円になってしまいました。これ以上損失を出したくないので、太郎はビットコインを売って20万円の損失を確定させました。これを損切りといいます。

つまり、損切りとは損失が出ている状態で手仕舞いすることです。このように、損失が膨らむのを防止するために損切りは使われます。

損切り

 

STOP注文は損切りを自動で発動したいときに使えます。先ほどの例でいうと「60万円以下になったら売り」というSTOP注文を入れておくと、ビットコイン価格が60万円以下になったら、システムが自動で手仕舞いしてくれます。

また、自分の手で損切りする場合、60万円以下になったときに損を確定したくないという気持ちから「もう少しで相場が反転するかも知れないので、もう少し待ってみよう。」と考えてルールを破ってしまい、損失がどんどん膨らんでしまうことがあります。

トレードで負ける人が多いのは利確と損切りがルール通りにできないからとも言われているので、決めたルールをしっかりと守りたい人はSTOP注文を使うことをお勧めします。

STOP注文は損切りだけでなく利確でも使えます。

例えば、買ったあとに価格が上昇していったのでどこで利確してもいいですが、まだ上がりそうなのでもう少し様子をみようと思ったときに現在値より少し下をトリガー価格にしたSTOP注文を出します。つまり、ある程度下がってきたら利益が損失に変わってしまう前に利確してしまおうという使い方です。

ストップ注文を利確に使う。

 

また、価格がレンジを超えて動き出したときに飛び乗るためにSTOP注文を使う手法もありますが、ビットコイン相場は上下運動が激しいので、あまりオススメしません。

STOP注文を飛び乗りに使う

STOP-LIMIT

STOP-LIMIT注文は「指定した価格以上になったら指値で買い」、「指定した価格以下になったら指値で売り」という注文です。

先ほど説明したSTOP注文は成行で注文が出るので、値動きが激しいときは想定以上の損切り価格になってしまうことがあります。

一方、STOP-LIMIT注文は指値で注文が出るので、損切り価格は指定したとおりになります。ただし、値動きが激しいときは約定せずに損失額がどんどん大きくなってしまうことがあります。

損切りするならあまり値段にこだわらず手仕舞いしてしまったほうがいいので、どちらかというとSTOP-LIMIT注文とSTOP注文ではSTOP注文を使うことをお勧めします。

特殊注文 STOP-LIMIT

TRAILING

TRAILING注文は、STOP注文のトリガー価格が自動で更新される注文です。正確には「トレーリングストップ注文」という名称です。

買い、または、売りを選択し、数量とトレール幅を入力して「Place Order」ボタンを押すと注文が出ます。

TRAILING注文

 

例えば、現在値が80万円のときにトレール幅30万円の売りのトレーリングストップ注文を出したとしましょう。

TRILING注文

 

ビットコインの価格が80万円からだんだん下がってきて30万円下がったら売りの成行注文が実行されます。

トレーリングストップ注文

 

逆に価格が80万円より上がっていった場合、それを追いかけるようにSTOP注文が発動する価格も上がっていきます。今回の例では、現在値が100万円になり、STOP注文が発動する価格が70万円になりました。

このように、トレーリングストップ注文は相場の動きに合わせて、利確ラインを切り上げていきたいときに使えます。

トレーリングストップ注文