bitFlyer Lightning MFIの見方。
本記事ではbitFlyer Lightningで表示できるMFI(Money Flow Index)について説明します。
MFIとは、価格変動と出来高をもとに買われすぎ、売られすぎを判断するのに使う指標です。「エムエフアイ」と読む人が多いです。
まずはMFIを表示してみましょう。下図赤枠にマウスポインタを合わせると指標の設定項目が表示されます。MFIにチェックを入れると表示され、チェックを外すと非表示になります。
MFIの右横に表示されている1つの設定項目は集計対象期間の設定です。
下図はMFIを表示した結果です。20~80あたりの範囲を行ったり来たりしている灰色の線がMFIです。20を下回っている箇所と、80を上回っている箇所の線の色が白くなっています。この20以下の部分を売られすぎ、80以上の部分を買われすぎと判断する箇所です。
MFIの算出方法を見てみましょう。bitFlyer Lightningの説明ページには以下のように記載されています。
Typical Price = (High + Low + Close)/3
Raw Money Flow = Typical Price x Volume
Money Flow Ratio = (14-period Positive Money Flow)/(14-period Negative Money Flow)
Money Flow Index = 100 – 100/(1 + Money Flow Ratio)
引用元: StockCharts「Money Flow Index (MFI)」
Typical Priceとは高値、安値、終値の平均値です。ちなみにTypicalの単語の意味は「代表的な」です。
Raw Money FlowはTypical Priceに出来高を掛けた値です。ちなみに、rawの単語の意味は「生の」や「加工していない」です。
Money Flow Ratioは、「過去14本の中の上昇したRaw Money Flowの合計」を「過去14本の中の下降したRaw Money Flowの合計」で割った値です。ちなみに、Ratioの単語の意味は「割合」です。
Money Flow Indexは本記事の主役のMFIです。式が分かりにくいので、見やすいように変換すると以下の式になります。
つまり、全体の「価格変動×出来高」に対する上昇の割合をパーセントで求めるのがMFIということです。単純に以下のような式にしたほうが分かりやすくて良かったのではないだろうかと思ったのは私だけでしょうか?
この式、別の指標で見たことがあると思いませんでしたか?そうです、RSIを求める式ととても似ています。
⇒「RSIとは」
RSIとMFIの違いは、RSIは「前回終値と今回終値の価格差」を用いますが、MFIは今回の「安値、高値、終値の平均」と「出来高」を用いることです。
最も大きい違いはMFIのほうは出来高を用いていることです。例えば、価格変動が大きかったけど出来高が少なかったときはMFIに与える影響は小さくなり、価格変動が小さくても出来高が多いと影響が大きくなることがイメージできます。
なお、MFIの公式は「合計」を使っているのに対し、RSIは「平均」を使っていますが、分母も分子も平均なので平均を使わずに合計でもいけます。
bitFlyer Lightningの説明ページに高値、安値、終値、出来高を入力すれば自動でMFIを計算してくれるExcelシートが置いてあるので、理解を深めたい人は試してみて下さい。
⇒「Money Flow Index (MFI)」
しかし、Excelシートで得られたMFIは、bitFlyer Lightningに表示されているMFIの線の位置と一致しませんでした。。Excelシートのセル式は公式どおりで、入力値も間違いないので不思議ですが、bitFlyer Lightningの表示ロジックは見れないので、これについては今後の課題とします。
基本的にRSIと同じような考えで、80%を超えると買われすぎと判断します。買われすぎたものは必然的に売られ始めることになるので、売りのサインと考えることができます。逆に、20%を下回ると売られすぎと判断し、買いのサインと考えることができます。
売買されている数量を考慮に入れながら買われすぎ、売られすぎの勢いを把握したい場合はMFIを利用するのがいいでしょう。