五十嵐龍平「Crypto Masters」は参加者の資産を3億円にするクラブ
詐欺師は「お金は一切かかりません」と言って客を誘い込み、億万長者になれる妄想を抱かせたあと、最後に高額のプロジェクト参加費を提示してきます。
完全無料がいつの間にか有料に変更されていた場合は、プロジェクトが今後も嘘をつく可能性があることを考慮して本当に参加すべきかどうかを考え直すことをお勧めします。
最近登場した仮想通貨投資案件に「Crypto Masters」があります。私はこれは詐欺案件だと思っています。本記事ではその理由を説明します。
なお、私が詐欺だと思っているだけで、実際に詐欺かどうかは現時点では明らかになっていません。また、本記事で使用している画像と動画のすべては、検証を目的として一般公開されているものを引用したものです。
Crypto Mastersは、海外投資家ネットワークのスキームに乗っかるだけで、資産が3億円以上になるプロジェクトです。ちなみにスキームとは、「計画」「仕組み」という意味で、何かを実行するときに利用する『型』のようなイメージです
主催者は五十嵐龍平氏。焼肉が好きそうな若者の印象です。過去に情報商材を販売したことのない新人です。
このプロジェクトも「完全無料」と言っています。ツールや塾のようにお金を請求はしないそうです。
(引用元:https://beavq.com/lp2/)
しかし、このプロジェクトは4月16日のキャンペーン開始から先着1000件にメール1件登録あたり1万円の報酬、4月17日12時からは先着300件に3万円もの高額報酬を払って集客しています。
仮に、1万円の報酬のときに100人にメールアドレスを登録させると100万円の報酬になります。これほどの高額報酬を払っているプロジェクトが完全無料で終わることはありえません。
条件 | メール1件登録 |
---|---|
4月16日18時から先着1000件 | 1万円 |
4月16日 | 3000円 |
4月17日12時から先着300件 | 3万円 |
4月17日 | 2000円 |
参考までに、2018年の詐欺プロジェクトで「完全無料」といいながら最後に高額参加費を提示したプロジェクトをいくつか復習しておきましょう。
上坂聡氏のTHE TIME PROJECTは「1円も頂きません」と言って始まりました。
(引用元:http://the-time-project.info/main/?tid=5685104)
参加費は98000円になりました。さらに、トップメンバー(49万8000円)、THE TIME BANK SYSTEM(29万8000円)、THE TIME ANALYSIS(19万8000円)のバックエンドを重ねて100万円を超えるのプロジェクトになりました。このプロジェクトは詐欺が確定しています。
(引用元:(引用元:http://the-time-project.info/main/?tid=5685104))
畑岡宏光氏のThe Secretは「完全無料」と言って始まりました。「無料といいながら有料の商品をセールスするといったことは一切ない。最初から最後まで費用は一切かからない」と説明しています。
(引用元:http://analyst-ex.com/L97395/b7700/4s271)
参加費は21万3840円になりました。さらに税金対策(10万円)、権利収入(49万8000円)のバックエンドを重ねています。このプロジェクトは高額塾の入会を売り込んでくる可能性があります。
(引用元:http://analyst-ex.com/L97395/b7700/1s271)
想源プロジェクトは「費用を請求することは一切ございません」といって始まりました。
(引用元:http://sougen-project.info/sogen-wakyokaike-sell/)
参加費はパソコン付きプランが35万円、パソコン無しプランが30万円になりました。さらに、49万8000円のバックエンドを重ねています。このプロジェクトは高額塾の入会を売り込んでくる可能性があります。
(引用元:http://sougen-project.info/sogen-wakyokaike-sell/)
今回のプロジェクトでは動画の中でも「お金は取るつもりは一切ない」と言っています。
と言いつつ、どこかでバックエンドを入れてくることは間違いないです。最後まで参加費の提示がされなかったとしても、コミュニティに参加する条件として電話番号や住所、免許証の提出を求め、その後、上流のコースのセールス電話をかけてくるなどが考えられます。
(引用元:https://beavq.com/lp2/)
五十嵐龍平氏は証券会社、製薬会社、IT企業を経営している家系に生まれ、高校卒業後にアメリカに留学し、オーガニックのパッケージング販売会社の起業で成功したそうです。現在は起業家(3つの事業の立ち上げ準備中)とエンジェル投資家をしているそうです。輝かしい経歴を持った人ですね。
ちなみにエンジェル投資家とは、創業まもないベンチャー企業などに対して資金を供給する個人投資家のことです。起業したいけど資金が集められない人にチャンスを与えてくれる頼もしい存在です。
詐欺師が自分の経歴を説明するときによくある事として覚えておきたいことがあります。それは、
社名やグループ名を言わない
です。理由は、社名やグループ名は本気で調べられると経歴が嘘だということがバレてしまうからです。五十嵐龍平氏も同様に、業種だけ説明して社名は伏せています。
また、五十嵐龍平氏の名前をGoogle検索してみましたが、Crypto Mastersの情報以外、彼らしき情報は何一つ見つかりませんでした。
社名を公開すると経歴に嘘でないことが明らかになるメリットがありますが、非公開にするのは経歴詐称の疑いをかけれらるデメリットしかありません。よって、五十嵐龍平氏の経歴は嘘であることが分かります。彼は役者として雇われ、五十嵐龍平という名前も偽名の可能性が高いです。
このプロジェクトのアドバイザーとして登場するジョニー・オーランド・ガルシア氏もネットから何の情報も見つからない人物です。
(引用元:https://beavq.com/lp2/)
五十嵐龍平氏は海外投資家ネットワークに所属する唯一の日本人で、海外投資家ネットワークの情報を提供することで参加者の資産を3億円以上に増やすことができるそうです。
海外投資家ネットワークはコミュニティ内だけでお金儲けできるスキーム(仕組み)を持っていて、そのスキームについて以下の動画のように説明しています。
(引用元:https://beavq.com/lp2/)
五十嵐龍平氏は詐欺コインで儲ける仕組みをばらすような説明をしています。
動画の内容を要約すると以下のようになります。
まず、海外投資家ネットワークの仲間のプログラマーがコインを作ります。
海外投資家ネットワークの仲間の取引所にコインを上場させます。
ちなみに、株は上場の審査は厳しいですが、仮想通貨の上場はお金さえ払えば何とかなります。
海外投資家ネットワークの仲間たちで一斉にコインの情報をメディア(Youtube、SNS、チャット、ブログ、情報サイト)を使って拡散します。
コインの情報を聞いた一般人がこぞってコインを買い始めてコインの価格が高騰します。その裏で、海外投資家ネットワークの仲間たちが淡々と利確します。
利確が終わった海外投資家ネットワークの仲間たちは相場から去っていきました。海外投資家ネットワークの仲間たちは、次のコインは何にしようか話し合っていることでしょう。
詐欺コインをつかまされた投資家たちは、いつか上がることを夢見てガチホします。
海外投資家ネットワークの仲間たちは無事利益を上げることができましたが、この手法による金儲けは、自分たちの利益のためにコインを作っているだけで、世の中を良くするためにコインを作っているわけではありません。つまり、一般人の資産を奪うためにコインを利用する詐欺行為です。
海外投資家ネットワークという格好いい名前を付けていますが、これは詐欺師ネットワークといったほうが適切だと思います。
Crypto Mastersは他に、ビットコイン無限増殖システムやビットコインゲームで5~20万円の少額投資を1年で3億円以上にできると言っています。これについては第2話以降の動画で説明されます。
しかし、情報商材のツールを使って少額投資から本物の億万長者になったという人を私は今まで見たことがありません。むしろ、投資資金はほとんど増えずに、参加費を取られて終わったという人だけでした。
(引用元:https://beavq.com/lp2/)
以上、Crypto Mastersの検証結果です。
私の予想では、このプロジェクトは海外投資家ネットワークという名の詐欺師ネットワークで、参加者は高額の参加費を払うとともに、詐欺コインの拡散のために利用されるコミュニティと予想します。
商品紹介ページのスクリーンショットと動画を以下のリンクに格納しています。被害者の方で証拠が必要な方は使って下さい。動画はダウンロードして視聴して下さい。
⇒「Crypto Mastersデータ」
【20180422 追記】
バックエンドが公開されました。10万8000円です。入会すると上級コースのセールス電話がかかってきます。
案内の仕方がTHE TIME PROJECTととても似ています。