ImmutableXが日本初上場で異常な値動き。今が買いか?

アンゴロウ

ImmutableX(イミュータブルエックス)は、NFTとゲームに特化したプラットフォームを開発しているプロジェクトです。

イーサリアムのレイヤー2のプラットフォームで、開発者は高速、安全、低コストのアプリケーションを構築でき、ユーザーはガス代無料でNFTの発行や取引ができるのが特徴です。

そのImmutableXで使うのがIMXトークンです。

ImmutableXを開発しているImmutable社は、2020年に15万ドルの資金調達ラウンドを実施、2021年にICOを実施しました。

ICO価格は0.1ドル~0.15ドル

下図はIMXトークンの週足チャートです。

2021年11月に上場し、同月11月26日に最高値をつけました。ICO価格の

63倍🚀

ICO組は爆益だぜ!ですが、セールで販売されたIMXトークンは最初ロックがかかっていて、28日おきに徐々にロックが解除される流れになっているので、資金全部を63倍で利確できた人はいないと思います。

引用元:ImmutableX White Paper V1.2

最安値は2022年12月につけた0.37ドル

ICO価格は0.15ドル(Huobiは0.16ドル)なので、IMXトークンはまだ一度もICO価格を割っていません。

下図は、今年2023年の日足チャートです。

今年1月~3月中旬は上昇トレンドに乗り、10ヶ月ぶりに1.5ドル台をつけました。

3月中旬以降は下落基調が続き、9月28日の現在価格は0.5ドル台です。

注目は右側の黄色い期間です。

日本の取引所のコインチェックに初上場した9月21日に物凄い急騰をしています。

コインチェックがIMXトークンの上場を発表した日時は9月21日昼12時45分

引用元:Coincheck

公式ツイッターアカウントがIMXトークンの上場を発表した日時も同じ9月21日12時45分

9月21日より前は、IMXトークン上場に関するツイートはありません。

下図は、IMXトークンの上場前後の1時間足チャートです。

午前9時の始値は0.55ドル

9時0分から急騰が始まり、コインチェックがIMXトークンの上場を発表した12時45分の価格は0.75ドル

(゚A゚ )なんで

その後下落していき、6日後の9月27日に急騰直前の価格にほぼ戻りました。

下図は、IMXトークン上場前の9月21日0時の価格からの変化率です。

時価総額20位以内の主要コインとIMXトークンを表示しています。

IMXトークンの急騰時に他のコインに大きな動きはありません。

以上から、9月21日にIMXトークンが急騰した原因は、暗号資産全体の上昇の影響でも、コインチェックの上場発表の影響でもありません。

上場情報がリークしたのか?

これは一体どういうことか

次に、IMXトークンは今が買いかを考察します。

下図はイーサリアムL2のTVL(Total Value Locked)ランキングです。

TVLはブロックチェーンにロックされている暗号資産をドルに換算した金額です。

TVLを見ることで、ブロックチェーンの利用度合いをある程度把握できます。

引用元:L2BEAT

ImmutableXは現在7位で結構上位にいます。

TVLは9384万ドル(140億円)、市場占有率は0.91%

Immutable社は、ロビンフッド、Unityなどの大手ゲーム会社をはじめ様々な企業と提携して事業を拡大しているので、今後NFTとゲーム分野での大きな活躍に期待したいところです。

ちなみに、ディズニーとも提携しています。

下図は、IMXトークンの流通枚数とインフレ率の変化です。

インフレ率は、コインの流通枚数が1年間で何%増えたのかを表した数値です。

緑の山を見ると、IMXトークンの流通枚数は2011年11月は1億8816万枚、2022年11月は6億7944万枚

何と、1年間で3.6倍に増えました。

2022年10月まではほとんど増えなかったのが、2022年11月に急に増えた理由は、おそらく統計サイトへの報告を停止していたからだと思います。

この流通枚数が増えない期間があるために、青色の線のインフレ率は2022年11月以降も上昇しています。

赤い線は予想インフレ率です。

予想インフレ率は、1ヶ月間の流通枚数の増加ペースをもとに、その増加ペースが続いた場合1年後に何%流通枚数が増えているのかを見積もった数値です。

今年2023年7月の予想インフレ率は223%、9月は50%という、度肝を抜くインフレ率を叩き出しています。

その他、Immutable社はGods Unchainedと、Guild of GuardiansというNFTゲームを開発しています。

下図はGods Unchainedで使うGODSトークンの週足チャートです。

上場の1ヶ月半後に最高値をつけたあと暴落モードに入り、最高値から-99%下落しました。

下図はGuild of Guardiansで使うGOGトークンの週足チャートです。

上場直後に最高値をつけて暴落モードに入り、最高値から-98.8%下落しました。

2022年7月にImmutable社は開発資金を確保するために従業員の8%を解雇、2023年2月には従業員の11%を解雇して暗号資産業界に衝撃を与えました。

引用元:Cryptopolitan

たくさんの大手企業と提携して大規模な開発と事業拡大を継続するには莫大の資金が必要になることは想像に難くありません。

もし、IMXトークンの暴落が事業を継続するための資金調達売りの影響が強く、調達のために今後も強いインフレを続けるのであれば、価格がダダ下がりする可能性が高いです。

今年2023年3月にImmutable社は、ポリゴンと協業して「Immutable zkEVM」を共同開発することを発表しました。

ちなみに、〇〇 zkEVMといえば、今年9月にアスターもポリゴンと協業して「Astar zkEVM」を共同開発することを発表してます。

ImmutableXのネットワークとImmutable zkEVMのネットワークの2つが存在することは、IMXトークンの需要にどのような影響を及ぼすかの予想も投資判断に重要になりそうです。

以上から、現在の予想インフレ率50%はあまりにも高すぎ、事業継続のための資金調達売りで価格がダダ下がりしていく可能性が拭えないため、今は買いではないという結論になりました。

予定では2年後の2025年に発行上限の20億枚に達します。

引用元:Immutable White Paper V1.2

20億枚に達したとき、発行上限の約束が守られ、プラットフォームの需要が高まってシェアを伸ばしていくのならIMX価格のトレンドがどこかで転換することになり、

逆に、20億枚に達したとき事業資金が足りなくて衰退するなら、IMX価格も衰退することになるので、その傾向を見極められるよう今後もたまにチェックします。

IMXトークンはウォレットを公式サイトにつなげでステーキングできるので、長期投資でIMXトークンを買う人はコインチェックに預けっぱなしにせずにステーキングすることをお勧めします。